タワーマンションに憧れるという方も多いですが、同じタワーマンションであっても、高層階と低層階では大きな差が存在します。

一般的には階数が高くなるほど高額になりますし、逆に低層階になればリーズナブルな価格で売買することができます。

どうせタワーマンションに住むのであれば、やはり高層階のほうが良いと考える方が多いですし、タワーマンションの低層階に住む意味がないと感じる方もいます。

その一方で、タワーマンションには様々な設備が備わっていることが多いですし、有名な建物もあるため、そこに住んでいるだけで優越感を得ることができるのも事実です

ただし、やはりタワーマンションと言うくらいですので、どうしても低層階を購入したいという人は少なくなり、そのため低層階の部屋は一般的に売りにくいとされています。

しかし、うまくアピールすることによって簡単に売れるケースもあるため、今回はタワーマンションを上手に売却するポイントについて見ていきましょう。

低層階がなかなか売れない4つの理由

タワーマンションであっても低層階は売りにくいと言われていますが、その理由は以下の通りになります。

  • 眺めが悪い
  • セキュリティ面の不安
  • マンション内では安い部屋
  • 低層階の騒音

それぞれの理由を詳しく紹介させていただきます。

眺めが悪い

タワーマンションと聞くと、高層階で見晴らしの良い部屋を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

実際に、リビングや浴室、寝室などから街を見渡せるような生活に憧れを抱く方は少なくありません。

しかし一方で、低層階となると通常のアパートやマンションと変わらない高さになるため、当然良い眺めを期待することができません。

どうせ眺めがそんなに良くない低層階なのであれば、タワーマンションではなく普通のマンションでも問題ないとみなされてしまうこともあるのです。

そういったこともあり、タワーマンションの低層階は高層階と比べると人気が低くなってしまいます。

セキュリティ面の不安

一般的には、タワーマンションには様々な設備がそろっていますし、もちろんセキュリティ面もしっかりとしていて安心だと言われることが多いです。

しかし、同じタワーマンションであっても低層階の場合は簡単に侵入されてしまいそうなイメージがあり、「空き巣などの被害に遭うのではないか」と考える方もいます。

もちろん高層階であっても侵入者が絶対に入ってこないという保証はありませんし、実際にマンションの高層階に空き巣が入ることもあります。

しかし、空き巣からすると高層階よりも低層階の方が簡単に侵入できるため、低層階の部屋はセキュリティが甘いと言われることあるのです。

マンション内では安い部屋

タワーマンションに住んでいると聞くと「裕福で良い生活を送っている」とみなされることが多いのではないでしょうか。

しかし、タワーマンションの中でも部屋の階数や向きなどによって価格の差が発生し、

一般的には高層階に行くほど部屋の価格は高くなりますし、逆に低層階ほど安いということがわかっています。

もちろんタワーマンションに暮らす家族は様々ですので、そこに住む人間が自分の住んでいる階数を気にする必要はないのかもしれません。

しかし、低層階は高層階よりも明らかに安い部屋ということになるため、高層階に住む家族に対するコンプレックスを感じてしまったりする方もいるようです。

低層階の騒音

タワーマンションは様々な場所に建てられていますが、マンション自体が高級と言うイメージもあることから、一般的には都市の中心に建てられることが多いです。

中心地には生活機関がすべてそろっているため生活をするには非常に便利な場所になるのですが、人通りが多かったり車が多かったりするため、騒がしい環境になりがちです。

いくら地上が騒がしかったとしても、高層マンションの高層階に住んでいれば、騒音に悩まされることはないでしょう。

しかし、低層階の部屋はそういった騒音がダイレクトに伝わってしまうこともあるため、静かなほうが良いという方には敬遠されがちなのです。

もちろん騒音など気にならないという方も多いですが、タワーマンションでも低層階は立地条件の良さが仇になってしまうケースもあるといえるでしょう。

タワーマンションを売却する際にアピールする4つのポイント

上述したような理由により、タワーマンションであっても低層階は高層階に比べて売れにくいと言われています。

しかし、タワーマンションはタワーマンションですので、うまくアピールすることによって売却活動がうまくいくはずです。

具体的には、

  • 立地が良い
  • 価格が安い
  • 共有スペースが豪華
  • 名前が有名

というようなことをアピールして上手に売却してしまいましょう。

立地が良い

上述したように、タワーマンションは都市の中心に建てられることが多いため、「タワーマンション=好立地」と考えられることもあります。

実際に、一般のアパートやマンションなどと比べるとフロア数も多いということもあり、そのマンションに入居する人間の数も多くなります。

多くの戸数を販売するためには、良い立地に立てたほうが効率的なため、タワーマンションには駅の近くをはじめとする立地条件のよいモノが多いのです。

立地が良いということは、当然そこに住んで生活を送るにも便利ですし、駅近の物件は基本的には資産価値が下がりにくいと言われています。

そのため、例えそのタワーマンションを売却したいとなったとしても、購入価格から大きく値下げして売らなければならないという可能性は少なくなります。

価格が安い

例えば、そのタワーマンションの横に低層のマンションがあった場合、タワーマンションと比べるとその低層マンションの方が価格は安いはずです。

しかし、例え普通のマンションよりも高くなってしまうとしても、中には「タワーマンションに住んでみたい」と憧れを抱く方も少なくありません。

同じタワーマンションの部屋と比較してみると、低層階は高層階よりも安くなっているため、安くタワーマンションに住むことができるというアピールをすることができます。

実際に高層階の売却価格を例に挙げて、低層階がいかに安いのかということをアピールすると、案外すんなりと購入したいという方が現れるかもしれません。

共有スペースが豪華

一般的なマンションと比べると、タワーマンションは共有施設が充実している傾向にありますし、中にはその造りが非常に豪華になっているようなところも存在します。

共有スペースにゲストルームを設けているところは多いですし、住民であれば利用できるパーティールームなどが併設されているところも少なくありません。

また、良い景色を眺めるための展望室や、最新のフィットネスなどがそろっているタワーマンションもあるくらいです。

このような共有スペースは、そのタワーマンションの住民であれば、低層階や高層階などのフロアの高さに限らず誰でも利用することが可能です。

例えば50階で1億円の部屋に住む方であっても、5階で5000万円の部屋に住む方であっても、それらの施設は平等に利用できるはずです。

部屋自体は高層階のほうが良いと感じる方も多いですが、このような豪華な共有スペースをリーズナブルに利用できるというのは、低層階に住む方の大きなメリットと言えます。

名前が有名

名前など気にしないという方もいるかもしれませんが、タワーマンションの中にはブランド力が極めて高い物件も存在します。

実際に、そのタワーマンションの名前を言えば知っている方が多いというようなところもあるくらいですので、ブランド名をバカにすることはできません。

もちろん有名なタワーマンションも、例外なく低層階より高層階の方が高いですが、低層階であってもその有名なタワーマンションであることには変わりありません。

例えば「ブランド力の高いタワーマンションに住みたいが、高層階に住むほどの余裕はない」という方がいれば、高層階に比べて価格の安い低層階の部屋は売りやすいはずです。

タワーマンションの低層階を高く売る3つのコツ

タワーマンションの中では高層階よりも安くなりがちな低層階の部屋ですが、売却方法を考えることで高く売ることができる可能性もあります。

最後に、タワーマンションの低層階を高く売る方法を見ていきましょう。

  • 売り手の少ない時を狙う
  • 一般媒介契約を利用する
  • アピールポイントを変える

具体的には、これらのことをすれば低層階であっても高く売却できる可能性があります。

売り手の少ない時を狙う

当たり前のことかもしれませんが、同じタワーマンション内で売り出されている部屋が多ければ多いほど、買い手としては選択肢が広がることになります。

そして、できるだけ高層階の部屋の方が良いと考える方も多いため、普通はたくさん売りだされている部屋の中から少しでも高層の部屋の中で安い部屋を探すことになります。

中には1000戸を超す部屋数を要するタワーマンションもあるため、

場合によっては同じタワーマンションで同時期に数十部屋、もしくは100部屋以上の部屋が売りに出されることも少なくありません。

そうなってしまうと、「低層階ほど売れにくくなってしまうというのは仕方がない」ことだと言えるのではないでしょうか。

しかし、逆に言えば売りに出されている戸数が少ない時期を狙って売却活動をすれば、多少高くても買いたいと申し出る方は必ずいるはずです。

需要数が供給数を上回っていれば、多少値を釣り上げたとしても購入希望者が現れるため、うまくいけば高額で売却することも可能なのです。

ただし、そのタイミングが必ず来るという保証はありませんし、いつそのタイミングがやってくるのかはわかりません。

そのため、早い段階から不動産会社に声をかけ、需要の高まる時期を伝えてもらうなどする必要があります。

一般媒介契約を利用する

ひと昔前と比べるとタワーマンションの数は増えているため、都市部に行くと様々な場所で高層のマンションを見ることができるのではないでしょうか。

とはいえ一般的な分譲マンションと比べるとまだまだ数が少ないというのも事実なので、低層階であったとしてもタワーマンションは人気の物件です。

人気の高い不動産を売却する際には、不動産会社との媒介契約の方法を考えましょう。

不動産を売却する際には不動産会社と媒介契約を結ぶことになりますが、

人気が高い物件の売却活動を行うのであれば専任媒介契約や専属専任媒介契約ではなく、一般媒介契約の利用をおすすめいたします

専任媒介契約や専属専任媒介契約は、不動産会社がしっかりと売却活動を行ってくれるというメリットがありますが、

人気物件はそもそも需要が高いため、宣伝をしなくても購入希望者が現れます。

それであれば、専任媒介契約や専属専任媒介契約で一社のみと契約をして見込み客を限定するよりも、

幅広い見込み客をターゲットにできる一般媒介契約の方が高く売れる可能性が高くなります。

不動産会社との媒介契約については「家を売却する際に必要な媒介契約の種類とそれぞれの特徴を徹底比較!」をご覧ください。

家を売却する際に必要な媒介契約の種類とそれぞれの特徴を徹底比較!

アピールポイントを変える

どんな部屋であっても、メリットがあればデメリットもあります。

売却活動を行う際には、その中のメリットの部分に焦点を当ててうまくアピールすることができれば、高く売却できるかもしれません。

例えば、同じフロアにある部屋でも、北向きの部屋と南向きの部屋ではその価格が数百万円から数千万円変わってくることがあります。

仮に北の部屋を売却したいのであれば日が当たらないということではなく、南向きと比べて価格が数千万円安くなるということをアピールするのがおすすめです。

逆に、南向きの部屋を売却したいのであれば、価格が高いということではなく、部屋中に日光が降り注ぐということをアピールすべきでしょう。

もちろんメリット部分に焦点を当てることでデメリットがなくなるということにはなりませんが、うまくアピールできれば高く売れる可能性が高くなります。

同様に、タワーマンションの低層であることに対してメリットを見つけることができれば、低層階であってもより高く売れるはずです。

まとめ

やはり一般的に見ると、タワーマンションの高層階は高値で取引される傾向にありますし、一方で低層階は人気が低いと言われています。

しかし、上述したように一般のマンションと比べるとまだまだ人気の高い物件になるため、うまくアピールすることができれば高額で売却することも可能です

確かに、低層階であるということが売却活動でのデメリットになることも多いですが、逆にそれが、低価格などのメリットにつながることも少なくありません。

不動産会社を利用する際には専任媒介契約や専属専任媒介契約をすすめられるはずですが、まずは一般媒介契約を結ぶことをおすすめいたします。

低層階でも人気の高いタワーマンションであることには変わりないため、満足できる売却価格にするためにも幅広い人を相手に売却活動を行っていきましょう。