ご自宅のどこかをリフォームしたいとなった際には、実際にリフォームをする前に見積もりをしてもらうことになります。

見積もりをすることによってリフォームに必要な価格がわかりますし、使用する建材ごとの費用を把握することができるため、リフォームをする上での大切なステップの1つです。

しかし、 いきなり見積もりと言っても具体的にどのようなことをすればいいのかわからないという方も少なくありません

ご自宅のどこをどのようにリフォームしたいのかという明確な話ができなければ、見積もりを取ることなどできませんし、強引に見積もりしてもらったとしても正確な金額が出るわけではありません。

見積もりをしっかりと行うことでリフォーム工事費用を安くすることができるかもしれませんし、より理想に近い住宅を手に入れることができるようになります。

この記事ではそんな見積もりの前にすべきことや見積書の見方など、リフォームに欠かせない見積もりについての紹介をさせていただきます。

見積もり依頼を出す前に

リフォーム工事をする前には、必ず見積もりを取ってもらうことになります。

見積もりがリフォーム工事のための最初のステップだと思われている方も多いですが、実は見積もりをお願いする前にも施主の方でやっておかなければならないことがあります。

リフォームプランの明確化

例えば、キッチンのリフォームとお風呂のリフォームでは大きく内容が異なりますし、同じお風呂のリフォームであっても、バスタブのみを交換するのか、お風呂全体を変えるのかでは工事の規模も違ってきます。

漠然とお風呂を新しくしたい、と考える方は多いですが、具体的にお風呂をどのように変えていきたいのかまで考えなければ、満足いく見積もりを取ることができません。

お風呂をリフォームしたいのであれば、まずはお風呂に関する様々な情報を集めるところからスタートしましょう。

バスタブが狭いので大きくしたい、ジャグジーを付けたい、タイル風呂をシステムバスに変えたい等々、一口にお風呂のリフォームと言っても実に様々なものが存在するのです。

希望を明確にすることによって、業者にもその意図が伝わるため、正確な見積もりを取ることができるのです。

不満点を考える

リフォームをしたいという考えに至った原因は、その場所に何らかの不満があるからと考えることもできます。

例えば、キッチンのリフォームをしたい理由として、

  • 高さがあっていない
  • 収納が少ない
  • ガスコンロを使用したくない

などが挙げられます。

キッチンの収納が少なくて悩んでいらっしゃるのであれば、収納の多いプランを利用すればよいですし、ガスコンロを使いたくないだけであれば、コンロ部分をIHクッキングヒーターに変えればいいだけの話です。

もちろんついでにキッチン全体をオシャレにリフォームしたいという話が出てくるかもしれませんが、まずは不満点を挙げていき、それを解消できるリフォームが実現できれば満足できるのではないでしょうか。

優先順位を決めておく

ここもリフォームしたい、あそこもリフォームしようと言うように、せっかくリフォームするのだからいろんな場所に手を加えたいと考える方も少なくありません。

しかし、 当然リフォームする場所が多くなればなるほどリフォームにかかるコストも増えることになるため、どこかで線引きをする必要があります

まずは、リフォーム予定の場所の全ての不満点を挙げて取り入れてほしいプランを並べ、それらに優先順位を付けましょう。

例えば

  • 絶対にリフォームしたい場所
  • 予算が余ったらついでにリフォームしたい場所

この2つを明確にすることで、見積もりの際にも業者としっかりとした話し合いをすることができるはずです。

業者選びは慎重に行う

家族の中で考えがまとまったら、ようやくリフォーム業者を探し出すことになります。

リフォーム業者と言っても様々なジャンルがあるため、なかなかうまく探すことができないという方もいらっしゃるかもしれません。

それでは、具体的にどのように業者を見つければ良いのか。ここでは簡単に選び方を紹介します。

リフォームできる業者の種類を把握する

リフォームできる業者といっても

  • 住宅メーカー
  • 工務店
  • 設計事務所

など様々なところでリフォームはすることができます。

例えば、大手の業者ほど、広告費や中間マージンなどが入ることによってリフォーム代金が高くなる傾向にあります

逆に小さな業者は自社で工事を行うことも多いため、安くリフォームすることが可能ですが、アフターサービスなどの保証がないところもありますし、悪徳業者を選んでしまうケースもあります。

それぞれに良し悪しがあるため一概にどのタイプの業者が良いとは言えませんが、まずはその違いを確認して、見積もりを出す前の段階から情報を集めてできるだけ安心できる業者を選ぶようにしましょう。

業者の探し方

最近はインターネットでリフォーム業者を探すという方が多いのではないでしょうか。

実際にその業者が行った事例や利用した方の口コミなどが載っていたりするため、業者を選ぶ1つの目安となります。

しかし、当然リフォーム業者の中には自社のホームページを持っていないところも多いため、ネットのみで検索するとなった時点で選択肢が狭まることになります。

例えば展示会に積極的に足を運んでみたり、雑誌やカタログ、知人からの口コミなども参考にすることで、幅広く業者を探すことができます。

また、リフォーム業者の選び方や探し方についてはこちらで更に詳しく解説しているので参考してみてください。

⇒リフォーム業者の選び方!安心してお願いできる業者の種類とポイント

一社だけの見積もりは取らない

最初に見積もりを取ってくれた業者だけの見積もりを見て判断してしまう方がいますが、それはやめたほうがいいです。

なぜなら、 一社だけで見積もりを取るということは、比較ができないから

比較ができないというということは、優良な業者ならいいですが悪徳業者などに捕まってしまった場合、リフォーム工事の費用が高額になる可能性が高いです。

予め、複数の業者で見積もりを出しておけば大体のリフォームの相場はわかり、騙されることもありません。。

有料見積もりに注意

一般的には、リフォーム工事のための見積もりは無料で行う業者が多いのですが、中には本格的な見積もりを行うことでお金がかかってしまうようなケースも存在します。

利用する側は当然無料だと思って見積もりをお願いすることになるため、見積もり後に料金を請求されると嫌な気分になりますし、後々トラブルになることも考えられます。

無料見積もりを行う業者が多いのは事実ですが、中にはお金がかかるケースもあるため、事前に見積もりは無料か有料かを確認しておくことをおすすめいたします。

現地調査でのポイント

しっかりとした見積もりを行ってもらうためには、業者に現地調査をしてもらうことになります。

続いて、その現地調査での注意点を見ていきましょう。

現地調査の目的

現地調査では、実際にリフォームをする部屋のサイズや設置する設備の大きななどを確認するために、自宅で採寸をして写真撮影を行ったりします。

また、キッチンや風呂場などの給排水管などに関係するリフォームの場合は、それらの位置をチェックするために床下や天井などを見ることもあります。

業者によって現地調査の方法は異なりますが、その時の

  • スタッフの対応
  • 施主に対する質問
  • チェックする場所などの違い

なども業者を判断する材料となり得ます。

業者のスタッフの違いを把握するためにも、施主側も毎回同じ人物が現地調査を担当するのが望ましいといえるでしょう。

見積書の見方

現地調査が終わったら、後日業者から見積書が渡されます。

それでは、見積書ではどのような点に注目すればよいのでしょうか。

押印の確認

見積書には、通常その業者の押印や署名が記載されているはずです。

逆に言えば、それらがない見積書は見積書としての役割を果たさないため、仮にその見積書に納得してその業者に連絡をしたとしても、業者が拒否すれば他の業者を選ぶしかなくなります。

単純に署名のし忘れ、押印忘れということもありますが、後々のトラブルを避けるためにまずは押印があるかを確認しておきましょう。

部材のグレードや単価の確認

リフォームで利用する建材や設備などにはグレードがあり、高いグレードのものほど高額になります。

業者ごとに違うグレードで見積もりを出している場合は、当然そのグレードの差によって価格差が生じるため、見積もりを比較することができません。

また、グレードが同じ建材であっても、仕入れ方法の違いなどによって業者ごとに単価が異なることは珍しいことではありません。

同じグレードの建材で単価が異なれば、建材が安い方が工事費用も安くなる傾向にあるため、細かい内訳まで記載されているかは重要なポイントの1つです。

建材の数量の確認

悪徳業者でなかったとしても、フォームで使用する建材の数量を間違えて多く記載してしまうということもあり得ます。

小規模なリフォームのはずなのに使用する部材があまりにも多い場合は

  • 単純にミスをしている
  • 故意に水増ししている

この2つのどちらかです。

いずれにしても、信用に値しない業者とみなすこともできるため、リフォーム規模と建材の数量に違和感を感じたら、その部分を突っ込んで聞いてみましょう。

諸経費の内訳の確認

見積書の仕様は業者によって異なりますが、恐らくほとんどの見積書には諸経費という欄があるはずです。

諸経費に交通費や通信費などが含まれている場合は1つ1つ細かくチェックするのが難しいかもしれませんが、例えばここに人件費などが入っている場合は諸経費が高くなっていることもあります。

そのため、単純に諸経費が高いからといって不当な費用を請求する業者ということにはなりませんが、異様に高いようであればその内訳を業者に確認しておくべきです。

また、中には諸経費という項目が複数存在するような見積書もあるため、その場合はそれらの違いや2つに分ける明確な理由などを確認することで、安心して工事を任せられるようになるはずです。

見積書の有効期限の確認

担当者から口頭で伝えられたり、別紙に記載されていたりするケースもありますが、通常は見積書に有効期限が書かれていることが多いです。

例えば去年見積もりをしてもらったキッチンのリフォームを来年実行したいとなったとしても、その見積書の有効期限が切れていれば再見積もりということになり、古い見積書は使えません。

仮に有効期限が過ぎたからと言ってリフォーム工事の金額が大きく変わるということは少ないですが、高くなっても期限が過ぎている以上文句を言うことはできません。

見積書の期限は業者によって異なりますが、 契約を急かそうとする業者などは極端に短い有効期限を設けたりするため、そのような業者は避けたほうが無難です

大規模なリフォームなどは即決できるようなものではないですので、じっくりと考えさせてくれる話の分かる業者を選ぶというのも方法の1つです。 

複数の業者の場合は見積もりの条件は同じにする

複数の業者に見積もりをしてもらう場合は、相見積もりをすることがほとんどですが、見積もりでそれぞれの業者に違った条件を出していては、業者同士を比べることができません。

当たり前のことかもしれませんが、 複数の業者を比べるためには、見積もり時に提示する条件を同じにする必要があるのです

もちろん業者によって利用している建材が異なることもありますし、使えるプランが違うこともあるでしょう。

しかし、リフォーム工事に使える予算の上限は決まっているはずですので、その予算内でできる工事で見積もってもらうというのも方法の1つです。

相見積もりするということを言っておくべき

相見積もりをするのは現代では一般的ですので、リフォーム業者の方もそれは心得ているはずですが、他の業者にも見積もりしてもらう、または既に見積してもらったということを事前に伝えておきましょう。

現地調査中に他の業者の方が安かったなど、はっきりと言ってしまうのは考え物ですが、価格やプランなどを競争しなければならない他の業者がいるということで適正な価格を提示してくれたり、他社にはないプランを提案してくれることもあります。

しかし、例えば安い業者を利用しようと思っているなどと伝えると、手抜き工事による価格の値下げをしてくるような業者も存在するため注意が必要です。

価格重視の見積もりよりは、 決められた予算内で良いリフォームをしたいということを伝えておくことで、より良いプランを提案してくれる可能性が高まります

リフォーム一括見積もり査定サービスなら無料

ご自分でリフォームの複数の業者を見つけてきて、見積もりを取ることができるなら問題はありませんが、中々知り合いなどがいないと難しいですよね?

その場合は、 リフォームの一括見積もり査定サービスを活用するのも1つの手段です

一括見積り査定サービスでは、自分の住んでいる近くリフォームに特化した専門業者をいくつか紹介してくれ、それぞれで見積もりをとって貰うことが可能です。

それにほとんどの一括見積もり査定サービスは無料で利用することができるので、上記のように有料の見積もりが来るという心配はありません。

キャンセルも基本的には無料

また、一括見積もり査定サービスでは、リフォームの専門の担当者が間に入ってくれるので万が一、 見積もりになっとくできなくてキャンセルしたい場合でも自分でキャンセルをする必要はありません

すべて、担当者が行ってくれます。

それに、見積もりをキャンセルしたからといって、キャンセル料が発生することもないので安心です。

リフォームの見積もりは相見積もりが大切

リフォーム工事では、実際の工事がメインだと考える方も多いですが、実はその工事前の相見積もりが大変重要な役割を果たします。

業者の選別や希望するリフォームの再認識など、リフォームを成功させるために欠かせない工程が見積もりになります。

見積もりをお願いする前に、 ご家族でどこをどのようにリフォームするのかを徹底的に話し合い、まずは希望するリフォームを明確にするようにしましょう

その上でイメージ写真などを用意してリフォーム業者に現地調査をしてもらうことで、より正確な見積書を作成してもらうことができます。

見積書は業者ごとに仕様が異なる可能性が高いですが、同じ条件で現地調査を行ってもらっていれば、比較も容易になるはずですので、業者に相談する前に家族の意見をまとめ、条件を統一して見積もってもらいましょう。