毎日のように自転車を利用するという方は、その自転車をどのように保管されていますでしょうか。

雨に濡れるような場所に駐輪しているという方もいらっしゃれば、家の中に入れるという方もいらっしゃるでしょう。

最近はオシャレな自転車も流行っていますが、そういったタイプの自転車は高価で盗難の心配もあるはずです。

また、お子様が多いご家庭では家の前に自転車が散らかるというようなこともあるのではないかと思います。

そういった不安を取り除いてくれるのが、ご自宅に気軽に設置できるサイクルポートです。

今回は、サイクルポートのメリットや選び方などを紹介していきます。

自転車置き場は必要?

今後は自分も家族も誰も自転車に乗ることがない、というご家庭であれば、ひょっとしたら自転車置き場は不要かもしれません。

しかし、将来のことを考えると、自転車が必要な場面が出てくる可能性もあります。

サイクルポートの設置は将来性を見据えて

例えばご夫婦が2人で住むための住宅のリフォームをする場合、どうしてもサイクルポートは不要だと考える方が多いです。

2人とも車で出勤したり電車を利用して生活をするため、日常的に自転車が必要な場面がないということもあり、サイクルポートを軽視してしまいがちなのです。

しかし、今後ずっとお二人で生活をするのではなく、お子様ができることもあるはずです。

そのお子様が小学校に上がるくらいには自転車を乗りこなすようになると思いますし、中学や高校には自転車で通うことになるかもしれません。

お子様の友達が、自転車に乗ってご自宅に遊びに来る可能性もあります。

また、ちょっとそこのコンビニやスーパーまで買い物をしに行くときなどに自転車があると、かなり便利だと感じるはずです。

そういったことを考えると、リフォームの際に自転車を駐輪するためのサイクルポートをついでに設置しておくのもありだと思えるのではないでしょうか。

サイクルポートは使い勝手が良い

下で詳しく紹介いたしますが、サイクルポートがあることによって大切な自転車を安全に保管することができます。

特に、現在雨にあたるようなところに駐輪しているという方は、サイクルポートを設置することによって、自宅での自転車の乗り降りがかなり快適になるはずです。

また、高級な自転車に乗っていらっしゃる場合は、サイクルポートがあることで盗難のリスクが減少するため、安心してご自宅に駐輪することができるようになります。

他にも様々な利点があるため、一度設置をご検討してみるのもよいでしょう。

サイクルポートのメリット

ここからは、サイクルポートがあることによって得られるメリットを紹介していきます。

青空駐輪をしている方は、参考にしてみてください。

雨や雪に濡れない

サイクルポートの最大のメリットとして挙げられるのが、雨や雪でビチョビチョにぬれてしまうのを防ぐという点になります。

自転車は雨に打たれて大丈夫な作りになっていますが、頻繁に濡れてしまうとやはりその分劣化が進んでしまいます。

中には、雨や雪などの劣化が心配で自転車を家の中に保管するという方までいらっしゃいます。

サイクルポートを設置することで、お気に入りの自転車が雨によって錆びてしまうのを避けられますし、きれいに乗り続けることができるのではないでしょうか。

また、いざ自転車に乗ろうと思ったときにサドルが濡れていると、それをいちいち拭くのも面倒なものです。

もちろん、基本的なサイクルポートは屋根の部分のみをガードする構造になっているため、横殴りの雨などが降ってしまうとどうしようもありません。

しかし、普段の雨からは愛車をしっかりと守ってくれるので、大切な自転車を長期的に使い続けることができるようになるはずです。

直射日光を防ぐ

自転車は、なるべく直射日光に当てないように保管する必要があります。

フレームなどは、ある程度の日光が当たっても関係ないかもしれませんが、タイヤやハンドル、サドルなどのゴムや樹脂でできた部分は直射日光を浴び続けることで劣化が早くなります。

もちろん、一度直射日光を浴びたからといってすぐに悪くなるようなことはありませんが、繰り返し浴び続けることで少しずつ傷んでいくのです。

サイクルポートの屋根の素材によっては、紫外線をカットして熱線を遮断する効果に優れているものも存在します。

そういった素材をサイクルポートの屋根に利用することによって、日光による自転車の劣化を防いでくれます。

外部の刺激を遮断する

自転車を外に放置しておくと、雨や日光だけではなく、様々な外部からの刺激が加わることになります。

例えば、自転車を数日おいていたらサドルがホコリや砂でまみれていたという経験をしたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。

同様に、電線の下に駐輪すると、どこかに必ず鳥のフンがついてしまうというケースもあるのではないかと思います。

大量にこびりついた砂や鳥のフンを取り除くために、わざわざぞうきんを絞って気持ちを苛立たせながらふき取ったことがあるという方は少なくないはずです。

それらは自転車が汚れるだけではなく、劣化を進めたり、場合によってはシミとなって残ってしまうこともあります。

サイクルポートがあれば、上から降ってくる鳥のフンやホコリなどに対しての被害を最小限に抑えることが可能です。

盗難防止にも効果的

ご自宅に自転車を駐輪する際には、自転車のタイヤに輪留め型の鍵を通して防犯対策をするという方が多いのではないでしょうか。

もちろん鍵をしないよりは効果が高いですが、自転車ごと盗まれてしまえば、その鍵は全く意味を成しません

サイクルポートに輪留め用のポールを設置しておけば、そこに自転車をつないでおくことが可能になるため、自転車ごと持ち去るといった被害がなくなります。

もちろん、中にはその鍵を断ち切って持って行くような犯罪者も存在しますが、サイクルポートにつなぐことで防犯性が高まるというのは間違いありません。

そのため、サイクルポートは大切な自転車を安全に保管したいという方にもおすすめできるのです。

サイクルポートの設置にあたって

実際にサイクルポートを設置するとなった場合は、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。

自宅に駐輪場を取り付ける際の注意点を見ていきましょう。

設置場所について

サイクルポートの設置場所によって、使い勝手が大きく変わってきます。

例えば、道路に近い場所に設置すれば、そのまますぐに自転車に乗って行動することができます。

しかしその反面、外から自転車が丸見えになってしまうことで概観が損なわれるという問題が出てきますし、家屋から遠い場所に設置すると防犯面での心配も生じます。

ご自宅をフェンスで囲っている場合は、フェンスの中にサイクルポートを設置することが多いと思います。

しかしオープン外構の場合は、門柱の裏側に設置したりといった工夫が必要になってきます。

設置面積の確保

自転車を1台だけ止める場合と3台止める場合とでは当然必要な面積が変わってきますし、バイクを止める場合はさらに広い面積が必要になります。

例えば、現在使っている自転車が2台しかなかったとしても、将来的にバイクの購入を予定しているのであれば、それだけの土地を確保しておく必要があります。

自転車1台あたりの幅は大体60センチと言われていますが、あまりに窮屈では自転車と自転車の間がなくなってしまうため、それなりの余裕を持たせたいです。

また、奥行きは2メートルほど確保できれば問題ないことが多いですが、大きなバイクを止める場合は、サイクルポートにすべて収まらなくなってしまう可能性もあります。

土地に余裕があるのであれば、そういったことも考えてサイクルポート用の面積を決めていきましょう。

サイクルポートの選び方

一般的には、既にメーカーが販売しているサイクルポートのデザインを元にして、ご自宅に合うオリジナルのものを設置することになります。

それでは、サイクルポートはどのように選んでいけばよいのでしょうか。

高さを決める

サイクルポートの高さは、設置する際の柱の長さによって調節されることになります。

例えば背の高いご家族がいらっしゃるのであれば、できるだけ柱を長く設置すればよいと思われる方が多いのではないかと思います。

しかし、屋根の位置が高くなってしまえば、小ぶりの日であっても雨が内部に入ってしまい、サイクルポートとしての役割を果たしてくれない可能性もあります。

かといって屋根を低くしてしまうと、自転車を出し入れするのが困難になってしまうこともあるのです。

一般的には2メートル前後から2.5メートルくらいの高さになることが多いのではないかと思いますが、利用者の身長も考慮して選ぶようにしましょう。

柱の位置を決める

サイクルポートの屋根を支える柱の設置には、様々なスタイルがあります。

一面のみを支える片面支持タイプのサイクルポートにするのであれば、自転車を出し入れする際に邪魔になることがありませんが、一方で強風などの影響を受けやすいです。

逆に柱の数が増えれば増えるほどサイクルポートの強度が増すことになりますが、柱があまりにも多すぎると駐輪時に邪魔になってしまう可能性があります。

また、地盤の関係で予定していたところに柱が設置できないということが発覚してしまうこともあります。

柱一つとっても、このように様々な選択肢があるので、家族の意見も取り入れつつ最善のものを選択していきましょう。

パネルの数を決める

サイクルポートには、自転車を保護する屋根を取りつけるだけではなく、横からの雨や風を防ぐためのパネルを設置するタイプも存在します。

例えば3方向にパネルを取り付ければ、左右からの強風や雨にも影響されないため、より自転車が濡れにくくなりますし、強風によって倒れてしまうというリスクも少なくなります。

正面から吹く強風に影響を受けて自転車が転倒してしまうというようなことは滅多にありませんので、横転を防ぐために左右のみにパネルを付けることも可能です。

自転車の保護が最優先という場合はがっちりとパネルを取り付けるのもよいですが、パネルが多くなれば圧迫感も増すことになるため、住宅との調和を考えつつ設置する必要があります。

最後に

サイクルポートは気軽に設置できるエクステリアの1つですが、取り付けることによってたくさんのメリットを得ることができます。

今は家族に自転車に乗る人間がいなかったとしても、お子様がいらっしゃる場合は必ず必要になる日が来るはずです。

設置にはそれなりの面積は必要になってきますし、将来的にどれくらいの自転車やバイクを止めるのかという予想も重要になってきます。

気軽に見えて意外と設置が難しいエクステリアといえるかもしれませんが、将来のことも考えて早いうちにスペースを確保しておきましょう。