1日の疲れを癒してくれるお風呂・浴室は、基本的にはご家族の全員が毎日1回は利用する場所になります。
毎日使う場所はできるだけ清潔に保ちたいですし、機能が充実していた方が気持ちよく利用することができます。
ストレス社会と言われる現代で、お風呂・浴室に入ることによって気持ちをリフレッシュさせているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、逆にそんなバスルームが汚れていたり清潔に保たれていなかったりした場合は、せっかくのバスタイムも気持ちがよいものではなくなります。
いくらしっかりとお手入れしていたとしても、やはり水回りは家の中では老朽化が激しく、また汚れやすい場所の1つです。
バスルームにリフォームを施すことによって、新たな気持ちで入浴を楽しめるようになるはずです。
この記事では、そんなお風呂・浴室のリフォームについて紹介させていただきます。
お風呂・浴室のリフォームタイミング
まずは、バスルームをリフォームするタイミングを見ていきましょう。
毎日使う場所ということもあり、ちょっとずつ蓄積されていく汚れに気が付かない方も少なくありません。
しかし、時期を見てリフォームしてあげる必要があります。
具体的には、
- バスルームの損傷
- 使い勝手が悪くなってきた
- 汚れが取れない
といったタイミングがリフォームするのにベストだといえるでしょう。
バスルームの損傷
何年も同じバスルームを使い続けているわけですから、少しずつ小さなキズやひび割れなどが発生します。
もちろん、パッと見ただけではそんな傷はわからないというケースも多いですが、その細かい傷の間に垢などの汚れが入り込むときれいに取り除くのは難しいです。
実際に、老朽化したバスタブや浴室にはヒビ割れも多いため、そういったところを放置しておくとバスルームがますます汚れていってしまいます。
例えばバスタブだけを取り換えたりといった部分的なリフォームができるケースも多いため、あまりにも細かな傷が目立つ場合は早めに業者に依頼すべきでしょう。
使い勝手が悪くなってきた
昔ながらのお風呂・浴室を利用しているご家庭では、浴室と脱衣所の間に段差があるのが当たり前になっているかもしれません。
また、冬場になると、浴室は温かいのに脱衣所は非常に寒いというご家庭も多いのではないでしょうか。
今まで当たり前だと思っていたバスルームですが、よくよく考えてみると使い勝手が悪いと感じる部分も見えてくるはずです。
特に、高齢の方の中には浴室と脱衣所の温度の差が原因で引き起こされるヒートショックで亡くなられる方もいらっしゃいます。
1日の疲れを取る場所でまさかの事故が起きないためにも、タイミングを見計らってリフォームをすることをおすすめいたします。
⇒命を守るためのリフォーム!お風呂・浴室に断熱材を入れよう※後日作成します
汚れが取れない
長年使い続けている浴室には、素材にしみこんでしまって取ることのできない黒ずみなどが発生することもあります。
中には、専用の薬品を利用して綺麗にできるケースもあるため、単純に汚れが気になるだけなのであれば専門のクリーニング業者を利用してみるのもよいかもしれません。
ただし、お金がかかるからと言って物理的にこすって汚れを削り取ろうとするのは避けるようにしましょう。
もちろん表面部分は綺麗になるかもしれませんが、上述したように傷がつくことによる汚れの付着が目立つようになります。
どうせクリーニングでもお金がかかるのであれば、思い切ってリフォームを考えてみるのもよいかもしれません。
お風呂・浴室の種類と設備の選び方
お風呂・浴室と言っても、最近は様々な種類のものがあるため、どのような感じにすべきかを決められないという方も少なくありません。
しかし、まずは最低限以下のことを考えてバスルームを選ぶことになります。
- 在来工法かユニットバスか
- 材質の選び方
- ドアの選び方
在来工法かユニットバスか
バスルームには、大きく
- 在来工法
- ユニットバス
という2つの工法があります。
在来工法
在来工法で造られた浴室とは、簡単に言ってしまうとオーダーメイドのオリジナルのバスルームということになります。
バスルーム内の全ての部分を自分好みに造ることができるため、オリジナルのバスルームがほしいという方にはおすすめです。
ユニットバス
こちらは在来工法とは異なり、既に出来上がっている浴室をそのまま自宅で再現するという工法です。
自由度は劣りますが、予め設計されているものを一体型として作るため、保温性に優れ水漏れなどのトラブルも少ないですし、簡単に組み立てられるため工期も短いです。
在来工法とユニットバスに関しては、以下のリンクも参照ください。
⇒お風呂のリフォームで人気の在来工法とユニットバスの違いと費用相場
材質の選び方
浴室は主に、
- バスタブ
- 床
- 壁
- 天井
から形成されています。
そして、それらの素材として代表的なのが、
- タイル
- ステンレス
- 木材
- 樹脂
などになるため、ここではそれぞれの特徴を紹介させていただきます。
タイルのバスルームの特徴やデメリット
バスルームに使われる定番の素材として、昔から幅広いところに利用されてきたのがタイルです。
タイルはサイズや色を組み合わせることによって様々なデザインを作り出すことができますし、浴室の一部分にワンポイントとして利用することも可能です。
ただし、タイルとタイルの隙間にはどうしても水分が残りやすいため、その部分を中心にカビが生えやすくなる傾向にあります。
それでも、最近は大きなタイルを利用する浴室も多いため、従来のタイルと比べるとお手入れが楽になり人気も高まってきています。
ステンレスのバスルームの特徴やデメリット
浴室の素材には様々なものがありますが、ステンレスはその中でも高い保湿性を誇り、また乾きやすいです。
さらに、タイルなどとは異なりお手入れも簡単ですし、耐久性も高いというところから、ステンレス素材をバスルームに利用するご家庭も少なくありません。
しかし、ステンレスは色を選ぶことができない上に、肌触りが冷たくお風呂場で求められるぬくもりを感じることができないということから、毛嫌いする方もいらっしゃいます。
また、剃刀の刃などがステンレス部分に長期間付着すると、そこからステンレスの錆につながる可能性もあるため、取り扱いには注意する必要があります。
木材のバスルームの特徴やデメリット
自然の香りや心地の良い肌触りが重要だと考える方の中には、木材を利用したバスルームにこだわる方も少なくありません。
木材はそれなりの保湿性を持っていますが、乾きにくくカビが発生しやすい素材でもあるため、きちんとしたお手入れが必要になってきます。
天然の素材になるため、使用する材質によって保湿効果や価格も大きく異なりますし、カビが生えやすいものもあればそうでないものもあります。
また、基本的にはユニットバスで木材を利用するのは難しいため、木製のバスルームを作るのであれば在来工法を利用する必要があります。
樹脂のバスルームの特徴やデメリット
ユニットバスで浴室を造るのであれば、多くのケースで樹脂を利用することがほとんどです。
メーカーによって浴室全体のデザインやサイズは異なりますが、ユニットバスでバスルームを作る場合はパターンが限定されてしまいます。
ただし、上述したどの素材よりも保湿性に優れており、また乾きやすいという特徴を持っているうえ、滑り止めなどの加工がされているものも多いため使い勝手は良いです。
素材の特徴まとめ
上記をわかりやすく表にまとめてみました。
メリット | デメリット | |
タイルのバスルームの特徴 |
・デザイン性が豊富 ・手入れが楽なものも多い |
・水分が残りやすく乾きにくい ・カビが発生しやすい |
ステンレスのバスルームの特徴 |
・保湿性が高く乾きやすい ・耐久性に優れ手入れも楽 |
・デザインを選ぶことができな ・肌触りが冷たい |
木材のバスルームの特徴 |
・肌触りが心地よい ・自然の木の香りを感じられる |
・乾きにくくカビが発生しやすい ・素材によって性質が異なる |
樹脂のバスルームの特徴 |
・保湿性が高く乾きやすい ・滑り止め加工がついている |
・ユニットバスの場合はパターンが決まっている |
どの素材にもメリットはありますが、デメリットが全くない素材はありません。
好みで決めてしまうのもよいですが、お手入れなどの使い勝手も考慮して決めることをおすすめいたします。
バスルームのドアの選び方
バスルームを造る際に忘れてはいけないのが、脱衣所と浴室をつなぐドアの存在です。
ドアは
- 開き戸タイプ
- 引戸タイプ
- 折れ戸タイプ
の3種類に分かれ、それぞれにメリットがありデメリットがあります。
下記リンクで浴室のドアについて詳しく記載していますので、参照にしてください。
⇒お風呂や浴室のドアをリフォームする際のポイントと種類別の価格相場
お風呂・浴室のリフォームの費用相場と期間
お風呂・浴室リフォームしている最中は、当然そのお風呂・浴室に入ることはできません。
また、リフォームをするにあたって第一に費用を考えるという方も多いのではないでしょうか。
続いて、浴室リフォームの相場と必要な工事日数を見ていきましょう。
バスルームをリフォームする費用の相場
バスルーム全体をリフォームすることを考えると、トータルで100万円前後かかることが多いようです。
しかし、上述した在来工法とユニットバスによって価格の考え方が異なります。
在来工法の価格
先ほど紹介したように、在来工法は1から好きなようにバスルームをデザインして造ることのできる方法になります。
そのため、利用する素材が高くなればなるほどその費用も高額なものになりますし、逆に安く抑えようとすれば格安でリフォームをすることも可能です。
浴槽1つ取っても、安いものであれば数万円で購入できますし、高額な浴槽は数百万円するため、まさに雲泥の差だといえるでしょう。
ユニットバスの価格
こちらも上述したように、ユニットバスはすでに出来上がっている既製品を組み合わせて造られる工法です。
もちろんメーカーや使用する素材によって若干の開きはありますが、ユニットバスでバスルームをリフォームするのであればある程度の価格を割り出すことができます。
具体的には、
- ユニットバス自体の商品価格:40万円~150万円程度
- ユニットバスを取り付ける工事価格:30万円~40万円程度
となり、合計で100万円弱から200万円程度ということになります。
ただし、在来工法のお風呂・浴室をユニットバスにリフォームする場合は、基礎工事などが必要になってくるため、別で10万円ほどかかることになります。
バスルームをリフォームするのに必要な期間
こちらも、
- 在来工法をユニットバスへリフォーム
- ユニットバスからユニットバスへリフォーム
のどちらになるかでリフォーム期間が変わってきます。
在来工法をユニットバスへリフォームするには7日前後
最初に元々のお風呂場の床や壁などを壊して基礎工事をする必要があるため、その分時間がかかります。
特にコンクリートを固める際には周囲の気候によっても工期が変わってくるため、長い場合は10日ほどかかることもあります。
ユニットバスからユニットバスへリフォームするには5日前後
既にユニットバスとしての基盤ができているため、在来工法からのリフォームと比べると工期は短いです。
しかし、それでも天井から床までのフルリフォームを行う場合は5日程度は見ておいたほうが良いでしょう。
例えば単純にバスタブを交換するだけであれば1日で終わってしまうこともあるため、お手軽なリフォームと言えます。
お風呂・浴室をリフォームする際の注意点
それでは最後に、お風呂場をリフォームする上で気を付けるべき点を見ていきましょう。
- 見た目だけでなく使い勝手も考える
- リフォーム期間中の入浴
- 手入れのしやすさも考える
様々な注意点がありますが、代表的なものはこの3つです。
見た目だけでなく使い勝手も考える
特に在来工法でバスルームを造られる方は、自分なりのこだわりがありオシャレな浴室にしたいと考える方が多いです。
そして、第一に見た目を重視するという方も少なくないため、見栄えの良いバスルームが出来上がります。
ただし、いくら見栄えが良くても使い勝手が悪ければご家族が快適にバスタイムを楽しむことができません。
見た目にこだわるのも重要ですが、やはり誰もが使いやすい浴室を目指しましょう。
リフォーム期間中の入浴
当たり前のことですが、バスルームをリフォームしてもらっている間は自宅でお風呂・浴室に入ることができません。
上述したように、1日で終わる簡単なリフォームも多いですが、在来工法で非常に凝った浴室を造る場合は普通では考えられないような期間が必要になることもあります。
平均すると1週間以内で工事が終わることになるため、やはり近場の銭湯を利用するという方も多いです。
しかしリフォームが長期化する場合は、仮設の風呂やシャワーをレンタルするというのも方法の1つです。
手入れのしやすさも考える
毎日気持ちよくお風呂・浴室に入るためには、毎日のように掃除をする必要があります。
しかし、バスルームの造りがあまりにも複雑だったり、掃除のしにくいような形になっている場合は、掃除が面倒になるため次第に雑になっていきます。
当然それでは劣化も早くなりますので、やはりお手入れにことも考えて選ぶ必要があります。
オシャレなバスルームをイメージするのは良いのですが、日々の掃除のしやすさも考えて理想のバスルームを造っていきましょう。
まとめ
バスルームのリフォームには時間がかかりますし、それなりのコストも必要になってきます。
そのため、リフォームをするにあたって慎重に選びたいという気持ちはわかりますが、結局決められずにリフォーム事態を見送ってしまうご家庭もあります。
もちろんバスルームがまだまだ使える状態なのであればリフォームを先延ばしするのも問題ないでしょう。
しかし、 リフォームをすることによってご家族全員がバスタイムを楽しく過ごすことができるということを考えると、やはり早めにリフォームするに越したことはありません。
ご家庭にあったバスルームを造るためにも、業者としっかりと話を詰めてリフォームを成功させましょう。