洗面台は、毎日顔を洗ったり歯を磨いたり、時には髪を手入れしたりする際に使われる、家の中でも大変重要な場所の1つです。
もちろん家族構成などによって洗面台の重要性は変わってくると思いますが、一般的なご家庭では誰もが毎日のように使う場所です。
使用頻度の高い場所が壊れてしまったり傷ついてしまったりすると、それだけで使い勝手が悪くなったり時間的な効率が悪くなります。
また、キッチンやバスルームなどと同じく水回りの一部でもあるため、 水を使わない他の部屋と比べると劣化が激しく汚れやすい傾向にあります。
使い勝手が悪かったり汚れて使いづらくなった洗面台は、やはり必要に応じて交換してあげる必要があります。
今回は、そんな洗面台のリフォームに関する基本的な知識を紹介させていただきます。
リフォームする洗面台の種類
一口に洗面台と言っても、実に様々なタイプが存在します。
洗面台は大きく
- 鏡
- ボウル
- 水栓
- キャビネット
などに分けられますが、ここでは洗面台のタイプ別の紹介と、リフォームで人気の高い鏡とボウルについて紹介します。
洗面台のタイプ
- ユニットタイプ
- システムタイプ
- カウンタータイプ
一般的な洗面台は、この3つに分類することができます。
ユニットタイプの特徴
オーソドックスな洗面台になり、一般的には洗面ボウルと鏡、水栓、照明、キャビネットから成り立っています。
設置する場所によってスペースが異なるため、そのスペースにあった洗面台セットを選ぶことになります。
システムタイプの特徴
洗面台は複数のパーツに分けることができますが、システムタイプではそれぞれのパーツを自由に組み合わせて造ることができるタイプになります。
例えば洗面台のスペースがしっかりと取れない場合は小さな洗面台を造ることもできますし、反対に広々とした洗面台を設置することも可能です。
カウンタータイプの特徴
スペースにそれなりの余裕があるのであれば、壁にカウンターを取り付けて、そこに洗面台としての機能を持たせるカウンタータイプもおすすめです。
カウンターの高さを変えることで自由な設計が可能ですし、足元に椅子を置くことができるため使い勝手が良いです。
しかしその反面、洗面台の下に収納スペースがないというデメリットもあります。
鏡の種類とそれぞれの特徴
洗面台の正面に取り付ける鏡のことです。
大きく、
- 一面鏡
- 二面鏡
- 三面鏡
などが存在します。
一面鏡の特徴
大きな鏡を中央にあり、その鏡の両脇、または片側にむき出しの収納スペースがあるタイプが一般的です。
また、鏡の裏が収納になっているタイプも多いです。
二面鏡の特徴
鏡が2枚付けられており、それぞれの鏡の裏側に収納スペースが造られています。
二面鏡の場合は、一面鏡のようにむき出しの収納スペースがないモノも多いです。
見た目がすっきりしているという反面、鏡を開けないと使いたいアイテムを取り出せないというデメリットもあります。
三面鏡の特徴
中央に鏡が1つ、その左右に鏡が1つずつついているタイプです。
三面鏡化粧台のように、鏡を折り曲げることで後頭部を確認したりすることができるといったメリットがあります。
ボウルの種類とそれぞれの特徴
ボウルは出した水が流れたり溜めたりする場所のことです。
ボウルに使う素材としては
- 陶器
- ホーロー
- 樹脂
などが挙げられます。
陶器の特徴
最もオーソドックスなタイプの洗面台に利用されている素材になり、様々なデザインがあります。
長期的に美しさを保つことができる反面、例えば硬いものや重たいものをぶつけると簡単にひびが入ってしまいます。
ホーローの特徴
傷がつきにくくお手入れもしやすいため、人気の高い素材の1つです。
しかし、表面部分が欠けてしまうとそこから錆が発生する可能性もあるため、優しくお手入れする必要があります。
樹脂の特徴
陶器とは異なり割れる心配はないですし、お手入れも非常に楽です。
ただし、耐久性がないため長期的な使用によって汚れが付着しやすくなります。
洗面台をリフォームするタイミング
洗面台は大切に使っていれば、それなりに長期間利用できる場所ですし、壊れなければそのまま使い続けることができる場所でもあります。
しかし、目に見えない部分の劣化は避けられないため、定期的に点検をして必要な部分はリフォームしてあげるべきです。
それでは、洗面台はどのタイミングで交換すべきなのでしょうか。
洗面台の耐用年数
先ほども少し記載しましたが、洗面所のメイン部分であるボウルは、陶器やホーロー、樹脂などによってできています。
特にオーソドックスな陶器は、無理な使い方をして割ってしまうようなことがない限りは長期的に利用することが可能です。
しかし、毎日のように大量の水を流す場所になるため、やはり永久的に同じものを使い続けるのは難しいです。
一般的には、洗面台の寿命は20年~30年程度だと言われていますが、使い方次第ではすぐに割れてしまったりすることもあるため一概は言えません。
経年劣化しにくいものであるため見た目では劣化がわからないものになりますが、やはり20年経った頃からリフォームを考え出してみるとよいでしょう。
洗面台のリフォームのタイミング
それでは、具体的な洗面台のリフォームのタイミングにはどのようなものがあるのでしょうか。
まずチェックすべき項目はこの6つです。
- どこかにひびが入った
- 鏡が割れた
- 水漏れが発生した
- 栓をしても水がたまらない
- 掃除しても汚れが取れない
- キャビネットの開閉がスムーズにいかない
洗面台にも様々な部分があるため、不調を感じる部分のみを部分交換すれば解決するケースも少なくありません。
しかし、洗面台を造ってから長期間経っている場合は、これらの不具合をリフォームのタイミングだと判断し、思い切って洗面台全体をリフォームしてみるのも良いでしょう。
洗面台を選ぶ際の3つのポイント
それでは、リフォームをするにあたってどのような洗面台を取り付けるべきなのでしょうか。
もちろんご家庭によって洗面台に利用できるスペースや設置場所は異なりますが、どんなケースにも当てはまる選び方のコツを紹介させていただきます。
- サイズは大きすぎないか
- お手入れはしやすそうか
- 収納部分は家族にあっているか
具体的には、これらを考えて洗面台を選ぶようにしましょう。
サイズは大きすぎないか
洗面台を選ぶうえで最も重要なポイントの1つとして挙げられるのが、洗面台のサイズです。
実際に新しい洗面台がほしいとなった場合は、ショールームなどに実物を見に行くという方も少なくないはずです。
直に見ることで使い勝手などの良し悪しがわかりますし、手に触れることで良さを再認識することができます。
しかし、そのショールームで気に入った洗面台がそのままご自宅に利用できるとは限りません。
どれだけ気に入ったものがあったとしても、ご自宅に用意されている洗面台用のスペースに入らなければ意味がないのです。
そのため、まずは洗面台として利用できるスペースを細かく計り、同時に「どれくらいの大きさまでなら搬入できるか」も調べておく必要があります。
手入れはしやすそうか
洗面台の中には、様々な装飾をあしらっていて見た目が華やかなものなども存在します。
確かに、せっかくリフォームをするのだからデザイン性の高いものの方が良いと考える方も多いです。
しかし、それよりもお手入れしやすいかどうかを優先して選ぶべきです。
どれだけオシャレな洗面台であったとしても、手入れがしにくければ徐々に掃除をするのが億劫になるため、汚れるのも劣化も早くなります。
洗面台は毎日使う場所になるため、当然それだけ汚れやすいということもあり、定期的なお手入れが必要になってきます。
仮に掃除しにくいものであっても、毎日きちんとお手入れをする自信があるのであれば問題ありません。
しかし、そうでないのであればデザイン重視ではなく、手入れしやすいかどうかを第一に考えて選ぶことをおすすめいたします。
収納部分は家族にあっているか
洗面台の種類にもよりますが、基本的には洗面台のどこかにタオルや代えの歯磨き粉などをストックしておくことのできる、キャビネット部分が存在します。
例えば、現在の洗面台の収納スペースが広く、そこにたくさんのアイテムを収納している場合は、リフォームでキャビネットが小さなものを選ぶと失敗してしまいます。
もちろん、洗面台以外にそれらを収納するスペースがあるのであれば問題はないかもしれません。
しかし、一般的には収納スペースが小さいよりは、大きなキャビネットを要する洗面台の方が使い勝手が良いと考えるはずです。
また、洗面台を置く周りのスペースによっては、引き出しタイプのキャビネットは使いづらくなることもあります。
洗面台の前に広いスペースを確保できるのであれば使い勝手の良い引き出しタイプもよいでしょう。
しかし、面積が限られているのであればスライドタイプの方が良いのではないでしょうか。
洗面台に利用できる面積に合わせて、キャビネットの収納スペースや扉のタイプを考えましょう。
洗面台リフォームの費用の相場
洗面台のリフォームをする上で、最も気になるのがその値段だという方も多いはずです。
それでは、洗面台を取り換える際にはいくらくらいの費用が必要になるのでしょうか。
リフォーム費用の平均は20万円程度
洗面台のリフォーム代金は、大きく
- 洗面台そのものの費用
- 取りつけるための工事費用
の2つに分類することができます。
洗面台にも様々なものがあり、安いものであれば工事費用も含めて10万円程度で済んでしまうこともあります。
しかし、良い素材やデザイン性の高いような洗面台は、設置費用も含めるとそれなりの価格になることが多いです。
また洗面台そのものだけではなく、床素材のリフォームも合わせると更に高くなるため、予算と相談しながら理想の洗面台を見つけていくことになります。
洗面台そのものの費用
一般的なシンプルな洗面台であれば、3万円程度から購入できるものもあります。
例えば、既存の洗面台を取り外して新しいものを取り付けることができるのであれば、さらに安いものを自分で購入してリフォームすることも可能です。
しかし、鏡や収納キャビネットなどの平均的な機能の付いた洗面台を購入する場合は10万円前後見ておいたほうが良いでしょう。
また、グレードの高い洗面台の中には、商品価格だけで40万円~50万円ほどするようなものも存在します。
取りつけるための工事費用
洗面台リフォームの工事費用は利用する業者によって大きく変わってくるポイントの1つとなります。
一般的には、洗面台全体を取り換えるの工事であっても5万円程度でできることが多いです。
また、洗面台の一部をちょっとリフォームしたいというような工事であれば、1万円前後でできてしまうものも存在します。
逆に、洗面台の床や壁紙などを含めたトータルのリフォームの場合は、工事費用だけで数十万円かかるケースもあるため、まずは専門の業者に見積もりを取ってもらいましょう。
まとめ
洗面台のリフォームは、部分的なものであれば低価格で行うことができますが、グレードの高い洗面台を取り付ける場合はかなりのコストになる可能性もあります。
しかし、大切に使い続けることができるのであれば、 良い洗面台を利用するというのも方法の1つです。
家族全員が毎日利用する場所になりますので、やはり少しでも使い勝手が良く見た目も美しいものの方が、使っていて気持ちが良いと感じるはずです。
また、リフォームしたばかりの洗面ボウルなどをきれいに長持ちさせるために、コーティングを施しておくことをおすすめいたします。
コーティングすることによってちょっとした汚れが付きにくくなったり、お手入れも楽になるため、綺麗な洗面台を長期的に保ち続けることができるはずです。
様々な種類のある洗面台ですが、ご家庭のスペースが使用状況を考えて、家族にマッチするものを選ぶようにしましょう。