雪の重みでカーポートが壊れてしまうこともあれば、錆びて見た目が悪くなっているカーポートをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

また、車が増えてカーポートに駐車スペースが足りなくなったというご家庭もあるはずです。

愛車をしっかりと守るためには、きちんとしたカーポートが必要になってきますが、

カーポートの価格相場はいくら?設置費用を安く抑えるための3つのコツ

使いにくいと感じたら解体のタイミングです。

それでは、カーポートを解体するには一体いくらくらいかかるのでしょうか。

また、カーポートくらいであれば自分でも解体できると思われている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、カーポートの解体やDIYでの撤去作業について紹介していきます。

カーポートの解体工事の費用相場

まずは、カーポートを業者に頼んで解体する際の費用の相場を見ていきましょう。

カーポートの解体費用は大きさで異なる

結論から言うと、住宅の解体工事などと比べるとカーポートの解体は安いです。

しかし、やはり駐車できる台数によって解体費用が変わってきます。

カーポートの大きさ 解体費用の相場
1台分 3万円程度
2台分 5万円程度
3台分 7万円程度

一般のご家庭であれば、やはり1台を駐車するためのカーポートを利用しているところが多いため、解体費用は3万円程度と考えることが可能です。

基本的には

  • 解体作業代金
  • 廃材の処分費用
  • 出張費

を合わせてこれくらいの価格になるため、気軽に注文できるのではないでしょうか。

しかし、これは地上に見えている部分を解体した場合の料金ということになります。

地上だけではなく、基礎の部分まで完全に撤去してしまうのであれば、例えば1台分のカーポートの場合は追加で3万円程度必要です。

カーポート解体の価格を左右するもの

上述させていただいたのは解体費用の相場になり、当然相場よりも解体費用が高くなるケースがあります。

カーポートの解体費用に違いが出る理由として、

  • 使用されている素材の違い
  • 柱の数の違い
  • 利用する業者の違い
  • 地域による相場の違い
  • 床部分の素材の違い

などが挙げられます。

使用されている素材の違い

当たり前のことかもしれませんが、カーポートに使用されている素材によって解体費用が大きく変わってくる可能性もあります。

そんなに大きなものでもありませんし、廃材と言っても大量に出るわけではありません。

しかし、例えばスチールやアルミでできているカーポートであれば、鉄くずとしてそのまま売却することも可能なため、それが考慮されて上記のような料金になっているのです。

一方で、これが木製のカーポートだった場合、使用されていた木材の処分費用が必要になってくるため、少々割高になることが多いです。

柱の数の違い

使用されている柱の数が多ければ多いほど、雪や強風などにも負けない強靭なカーポートを造ることができます。

しかし、当然柱の数が多くなればそれだけカーポートの設置費用も高くなりますし、同様に解体費用も割高になるのです。

単純に作業台が増えるということもありますし、基礎まで撤去する場合はその埋め立て作業なども必要になってきます。

一般のカーポートよりも柱の数が多い場合は、きちんと業者に見積もりを取ってもらってから依頼するかを決めましょう。

利用する業者の違い

解体業者にも様々なものがありますが、カーポートの解体を得意とする業者もあればその逆の業者も存在します。

もちろんカーポートの解体費用の経験が多い業者の方が安い傾向にあるため、業者を探す際には実績なども見て問い合わせてみることをおすすめいたします。

また、解体工事の基本ですが、できれば複数の業者に相見積もりを取って、最も信頼できそうな業者を選ぶようにしましょう。

解体費用の安いカーポートですが、業者によって価格の違いは確実に生まれます。

解体工事の見積もりについてはこちらの記事も参考にしてみてください。

解体工事の見積書でチェックしたい5つの項目と適正な値引きについて

地域による相場の違い

東京と地方とでは、そもそもの物価が異なるため、それにより価格に多少の違いが発生するケースも少なくありません。

地域によって人件費が異なるため、単純にその解体をするスタッフの報酬額の違いがそのまま解体費用に反映される可能性もあります。

ただし、カーポートの解体は何日もかかるような家屋の解体とは異なりますし、スタッフが何人も必要というわけでもありません。

木造住宅を解体する時の料金相場と解体工事費用を安くするポイント

そのため、この部分が原因で大幅に価格が変わるということはないはずです。

床部分の素材の違い

例えば、駐車スペースが普通の土や砂利などの場合は、基礎まで撤去したとしてもその後の処理にはほとんどお金がかからないはずです。

しかし、コンクリートできちんと舗装されている場合は、カーポートの柱を取り除いた後にそれを補修する作業が必要になってきます。

これは、柱が3本であれば3か所の補修が必要になりますし、柱が4本使われている場合は補修ポイントが4カ所ということになります。

コンクリートの補修だけでカーポートの撤去料金を上回ることもあるため、こちらも事前にしっかりと見積もりをしてもらいましょう。

DIYでのカーポート解体をおすすめしない理由

カーポートは、ガレージなどと比べると簡易的な造りだということが目で見てわかります。

そのため自分でも簡単に解体できそうだと考える方も多いのですが、果たしてDIYで行うことで大きなメリットは得られるのでしょうか。

DIYでの解体は簡単ではない

上述したカーポートの解体手順は、業者によって若干異なるとはいえ、定番の方法と言えるでしょう。

意外に簡単そうだと感じた方もいらっしゃるはずですし、結論から言うとDIYでカーポートを解体することは可能です。

ネジやビスなどを取り外すのにドライバーやスパナなどは必要になってきますが、基本的な道具はどこのご家庭にもあるのではないでしょうか。

しかし、カーポートの状態やコンクリートがどれだけ埋まっているかといったことで、解体の難易度が大きく変わってきます。

ネジがスムーズに回らなくてそこで解体作業がストップしてしまったり、思ったよりも時間がかかって予定通りに終わらないなどのトラブルも発生するはずです。

安全にきちんと解体ができるという自信があるのであればやってみるのもよいと思いますが、やはり怪我の危険も伴いますし時間も労力も必要です。

自信がない方は、解体業者に作業をお願いするのが無難です。

自分で解体したほうが本当に安いのか?

日曜大工が好きで「カーポートの解体も楽しそうだから自分でやってみたい」という理由で解体作業を行う方もいらっしゃいます。

しかし、多くの方は

  • 解体費用代を節約したい
  • カーポートくらいなら自分でできそうだからお金を払って業者にお願いするまでもない

と考えて解体作業を行います。

確かにどのような解体であったとしても、業者に頼むよりはDIYでやってしまった方が安くなることの方が多いです。

しかし、上述したように1台分のカーポートの解体費用は3万円程度でできてしまうため、考え方によっては業者に頼んだ方が安く済む可能性もあるのです。

例えば、カーポートの撤去に必要な道具がすべてそろっているご家庭では、全くお金をかけずに解体することが可能かもしれません。

ただし、解体とは撤去作業だけではなく、作業で出た廃材を処分するまでのことを言います。

処分には確実にお金がかかる上、道具がない場合は自分で買いそろえないといけないですし、何より手間がかかります。

好きで解体するのであれば全く問題ないのですが、お金がかかるからご自身で解体するという方は、DIYで必要な金額や手間のことも考慮してから解体作業に入りましょう

最終的にすべてが終わった時に相場の3万円よりも高くなっていたら意味がありませんので。

DIYでも使えるカーポートの解体方法

最後にそれでも自分ではDIYなどができる方でカーポートを自分で解体したい方向けにカーポートの解体方法を順序を追って紹介します。

解体工事の基本は、上から下に向かって解体をしていくというものです。

カーポートも例外ではなく、

  1. 屋根部分の撤去
  2. 柱部分の撤去
  3. 地面の埋め戻し
  4. 廃材の処分

という順番で解体していきます。

屋根部分の撤去

まずは、カーポートのメインの部分である屋根を解体していきましょう。

屋根パネルとなっている部分を取り外す必要がありますが、ネジなどできちんと固定されている場合は力を加えて割ってしまうというのも方法の1つです。

しかし、屋根材を支えている部分は取り外しが必要になるため、固定しているビスをうまく外しましょう。

老朽化したカーポートの場合は、さび付いてなかなか思うように動かない場合もあります。

少しずつ錆を削ったりニッパーなどを使って取り外すことができたら、屋根材を1つずつ取り除いていきましょう。

この際に、しっかりと持たないと手を切ってしまう可能性もあるため、軍手をしてきちんと手を保護することをおすすめいたします。

屋根を全て取り外すことができたら、垂木や外枠部分を外して屋根の撤去は完了です。

柱部分の撤去

柱は、単純にその根元部分をカットしてしまう方法と、基礎から完全に引っこ抜いてしまう方法の2つに分けられます。

根元をカットするパターン

柱はアルミでできているものも多いですが、全てアルミ製なのであればシンプルに根元を切ってしまいましょう。

しかし、中には柱の内部にスチールの入った補強タイプのものもあり、そのタイプは若干切断が大変です。

内部でアルミの柱とスチールとをつなぐビスが取りつけられていることも多いため、それを外せば簡単に解体することが可能です。

根元を引っこ抜くパターン

カーポートの柱の地面部分には、コンクリートが取り付けられているはずですが、このコンクリートまできちんと取り除くとなると作業が少々大変になります。

例えば手抜き工事をしている場合は、基礎部分のコンクリートの厚みがそんなにないため、比較的簡単に撤去することが可能です。

しかし、通常は厚みのあるコンクリートが埋まっているため、電動ハンマーなどを利用してコンクリートを砕いて柱を抜くことになります。

地面の埋め戻し

地面が土でできている場合は、柱を取り除いた場所に土をかぶせるだけで終わってしまいます。

同様に、砂利の駐車場の場合は砂利を詰めることで綺麗な駐車場が完成します。

しかし、地面がコンクリートの場合は、柱を取り除いた場所だけコンクリートがない状態ですので、同じようにコンクリートで固める必要があります。

通常、駐車場のコンクリート部分は、耐久性を高めるために厚みを付けて設置しなければなりません。

しかし、柱の立っていた場所に車のタイヤが何度も乗るというようなことは少ないはずですので、表面だけを簡単に固めれば作業が楽です。

廃材の処分

柱として利用していたアルミ素材はリサイクルに回すことができるため、金属の買取店に持ち込めばそれなりの額で買い取ってくれます。

しかし、木製の場合はリサイクルすることができないため、きちんとした方法で処分しなければなりません。

また、屋根部分の素材はカーポートによって異なりますが、通常はこちらも廃棄物として分別処理をしなければならないケースがほとんどです。

中には、屋根材を細かく切って不燃ごみなどとして出すことができるケースもあるため、自治体に確認してみるとよいでしょう。

 まとめ

カーポートは比較的簡単に解体することができるため、実際にご自身でDIYで解体してしまう方もいらっしゃいます。

しかし、そのカーポートの造りなどによって、見た目以上に解体作業が大変になることもあります。

また、解体のための道具がない場合は買いそろえる必要がありますし、解体作業で出た廃材も適切に分別処理しなければなりません。

例えば、何度も言うように1台分のカーポートの解体を業者に頼む費用の相場は3万円程度になります。

大きな建物の解体には数百万円かかることもあるため、解体業者は高いというイメージをお持ちの方もいますが、3万円であれば業者にお願いしても良いのではないでしょうか。

解体に必要な労力や時間だけではなく、解体のための工具購入や廃材の処分費用を考えると、業者に頼んでしまったほうがメリットがあると考えることもできるはずです。