公共の公園や歩道などで、色や形の異なる複数のブロックが組み合わされているのを見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
これはインターロッキングという塗装になり、組み合わせ次第で無数のパターンを作り上げることができ耐久性にも優れているということから、自宅のエクステリアに取り入れる方も増えてきています。
庭一面をインターロッキングにするのもよいですし、駐車場などのエクステリアの一部をインターロッキング舗装にする方も多いです。
もちろんコンクリートなども高い人気を誇っていますが、インターロッキングはデザインを自分で決められるため、コンクリートのように味気ない作りになることはありません。
この記事では、そんなインターロッキングのメリットやデメリット、設置方法などについて紹介していきます。
インターロッキングの特徴
それでは、具体的にインターロッキングとはどのようなものになるのでしょうか。
最初に、エクステリアにおけるインターロッキングの特徴について見ていきましょう。
インターロッキングのブロック
一般的に使用されているブロックは、大体レンガと同じくらいのサイズであることが多いのですが、もちろんそれよりも細かいブロックを組み合わせることもできますし、反対に大きめのブロックを用いることもあります。
よく目にするのは、グレーや白、オレンジといった色使いになるのではないかと思いますが、様々な色を組み合わせてデザインすることができますし、オリジナルの庭を造ることができるため人気が高まってきています。
コンクリートにも優れた面がありますが、やはり全面同じ色にしてしまうと何となく殺風景になってしまうと感じる方もいるため、そういった場合にはインターロッキングをおすすめいたします。
ご自宅の色や他のエクステリアとの相性を見ながら好きな色を組み合わせることができますので、オシャレな庭が出来上がること間違いなしです。
ブロックの組み合わせ
公共の場でよく見かけるのは、2色もしくは3色程度のブロックを同じパターンで組み合わせて繋げていくというデザインなのではないでしょうか。
しかし、あえてオレンジ1色にしてみるのもよいですし、オレンジのゾーンとグレーのゾーンではっきりと分けてしまうという組み合わせも可能です。
実際に規則正しい並びをデザインすれば美しいエクステリアが出来上がりますし、模様をランダムにすることで可愛らしい庭を造ることができます。
また、舗装する面積が広い場合は、複数の色を組み合わせて独特の模様などを作り上げることもできますし、大きなブロックや小さなブロックを組み合わせることで完全にオリジナルのデザインが出来上がります。
好きな範囲に好きなデザインを描けるというのも、インターロッキングの魅力の1つといえるでしょう。
インターロッキングと雑草
エクステリアの地面部分を固めてしまいたいという理由の1つに、庭に雑草が生えるのが嫌だからというものが挙げられます。
例えばコンクリートでしっかりと固めれば雑草が生えてくることはありませんが、インターロッキングの場合はブロックの隙間から生えてくる可能性があります。
しかし、生えてくる場所は限られていますし、インターロッキング上に草が生えればすぐに気が付くはずですので、小さなうちに抜くことが可能です。
また、基本的には下地に雑草の生えにくい砂を利用するため、砂利などと比べても雑草は生えにくいといえるでしょう。
インターロッキングの導入にかかる費用
結論から言うと、インターロッキング舗装をする際にかかる費用は、1平米あたりで7000円~10000円程度になることが多いようです。
アスファルトと比べるとコンクリートの方が割高ですが、そのコンクリートよりもさらにコストがかかるということになります。
高くなる理由として、ブロックの下地にクッション砂などを用いるという点と、ブロックの1つ1つが単純にコンクリートの費用よりも高くなるという点が挙げられます。
また、デザインを考えたり1つ1つのブロック手作業で並べていくといった工事の手間なども加味されていることが多いです。
ちなみに、駐車場などの耐久性が求められる場所にインターロッキングを敷く場合は、内部の構造をよりしっかりと造る必要があるため、先ほど述べた価格よりも高くなる傾向にあります。
インターロッキングのメリットとデメリット
見た目がオシャレでスタイリッシュな感じに仕上げることができるインターロッキングですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
インターロッキングのメリット
やはり独自のデザインを反映させられるということで、インターロッキングの人気が高まってきています。
しかし、それだけではなく高い機能性も備わっているのです。
デザインが豊富
先ほども軽く述べましたが、インターロッキングにはたくさんのバリエーションがあるため、様々なパターンを作り上げることが可能です。
最近はブロックの色の種類も増えたようですし、雨や風などによって色落ちしない素材も多くなってきているため、最初に造ったエクステリアの色がそのまま長持ちします。
インターロッキングはどちらかというと洋風なイメージがありますが、ブロックの組み合わせ次第では和風の家とも調和しますし、どのような作りの家屋にも利用することができます。
柔軟性に優れる
例えばレンガを敷き詰める場合は、基本的にレンガを並べていくだけですが、インターロッキングの場合はブロック同士がきちんと噛みあうことによって柔軟性を生み出すことができます。
コンクリートなどとは異なり柔軟性に優れるだけではなく、ブロックとして重厚感も醸し出すことができるため、オシャレなだけではなく機能的にも優れているのです。
インターロッキングのデメリット
メリットが多いインターロッキングですが、やはりデメリットにも注意しなければなりません。
導入コストが高い
例えば、コンクリートの場合は材料を流して固めるだけですので、そんなに手間がかかるわけではありませんし、素材自体も高いものではありません。
もちろん面積次第では地面をコンクリートにする工事も割高になりますが、
インターロッキングは建材のコストだけではなく、確かな腕を持ったスタッフの人件費などもかかってくることになるため、どうしても設置費用が高くなります。
面積が広ければその分高くなりますし、特殊なブロックなどを利用する場合はその材料費が高くなってしまいます。
業者によって良し悪しがある
インターロッキングは、セメントなどで固められているように感じる方が多いですが、実はブロックを1つ1つ噛みあわせて並べられているだけの舗装です。
並べ方によって出来が悪くなってしまう可能性があります
また、そのブロックを支える下地がインターロッキングを成功させる要ともいえる場所になり、下地工事の出来次第ではブロックがデコボコになったり、水はけが悪くなったりすることもあります。
コンクリートなどとは異なり職人の技術が求められるエクステリアになるため、インターロッキングを設置する場合はお願いするエクステリア業者をきちんと選ぶ必要があるのです。
エクステリア業者の選び方などはこちらの「エクステリア業者を選ぶ際の比較ポイント!値段だけで決めない方がいい理由」で詳しく解説しております。
インターロッキングを入れる場所
インターロッキングは耐久性に優れているだけでなく、コンクリートなどとは異なり熱くなりにくいです。
そのため、エクステリアの様々な場所に利用することが可能です。
駐車場に利用
インターロッキングが最も利用される場所が、駐車場になるのではないでしょうか。
コンクリートやアスファルト、タイルなどを利用するご家庭も多いですが、オシャレな駐車場を演出してくれるインターロッキングの人気も高いです。
駐車する車の数などによって、インターロッキングを施す面積が広くなるため、その分コストが高くなることに注意しましょう。
アプローチに利用
アプローチは、ご自宅の門扉から玄関までの重要なスペースになり、この場所のデザインなどによってその家全体の顔が決まると言っても過言ではありません。
このアプローチ部分にレンガを置いたり飛び石を設置したりするご家庭もありますが、インターロッキングでおしゃれな舗装をすることによってスタイリッシュな表情を作ることが可能です。
また、オープン外構の際にも一部にインターロッキングを取り入れることで、オシャレな作りを演出します。
庭全体に利用
エクステリアの地面部分は、その家族の庭の使い方や家族構成などによって仕様が大きく異なりますが、オシャレなインターロッキングで固めてしまうというご家庭も存在します。
例えばガーデニングをしたい方もいらっしゃるでしょうし、お子様やペットがいるご家庭ではウッドデッキなどを設けて庭でくつろげるようにすることもあるでしょう。
全てインターロッキングにしてしまうと味気ない感じになってしまうこともあるため、全体との調和やデザインを考えて設計してみることをおすすめいたします。
インターロッキングの導入手順
インターロッキングの設置は、大きく5つのステップに分けられます。
DIYで行う方もいらっしゃるかもしれませんので、それぞれを簡単に紹介しておきます。
1.不要な土の除去
インターロッキングはブロックを並べますので、そのブロックや下に敷く砂などの高さを考えて、いらない土を取り除きます。
重機を利用して一気に取り除くこともできますが、細かい部分に設置する場合は基本的には手作業で行うことになるため意外と時間がかかります。
2.下地処理
砂を除去した部分に基礎となる細かい砕石を敷いて、均一になるようにします。
通常は転圧機などを利用することによって、転圧した場所の強度が統一されますので、重量の重い車などが乗り入れても凹んだりすることがなくなります。
3.砂を敷く
砕石の上に、目の細かい砂を敷くことになるのですが、実はこのステップがインターロッキングの工事で最も重要な部分になるとも言われています。
この下地がきちんとできていればインターロッキングも長持ちするのですが、砂を適当に敷いてしまうとデコボコができやすくなるのです。
砂を前面に敷いて、専用の器具などを利用して平にしていきます。
4.インターロッキングを並べる
アスファルトやコンクリートを流し込むのとは異なり、インターロッキングはブロック1つ1つを手作業で敷き詰めていきます。
単色のブロックを利用する分にはデザインを気にする必要はありませんが、複数のブロックを組み合わせたり特殊なデザインを作る場合は、全体を見ながら少しずつ作業を進めていくことになります。
ブロックが全てに敷き詰められたら、最後に表面を均一にするために転圧します。
5.砂締め
ブロックを敷き詰めて転圧が終わったら、最後に硅砂(けいしゃ)と呼ばれる細かく白い砂を表面にかけて、ほうきなどを用いてブロックとブロックの継ぎ目を埋めていきます。
インターロッキングは、最後にブロックをセメントなどで固める作業をしないため、この砂締めできちんとブロックを固定する必要があります。
ブロックと砂をしっかりと摩擦させることによって、耐久性の高い地面を作ることができるのです。
最後に
公共の場でよく見かける舗装なだけに、インターロッキングをエクステリアとして利用できるとは思っていなかったという方もいらっしゃるようです。
確かにコンクリートなどと比べると割高にはなりますが、オシャレなエクステリアの一部として一般のご家庭に取り入れることは十分に可能です。
ただし、一度作ってしまえば形の変わらないコンクリートとは異なり、職人の腕次第でブロックがデコボコになってしまったりするリスクも考えなければなりません。
エクステリアにインターロッキングを取り入れるのであれば、多少は高くなったとしても腕の確かなエクステリア業者にお願いすることをおすすめいたします。