ウォーターガーデン

庭が広いご家庭では、池などを作ってオシャレなエクステリアを設置したいと考えたりすることもあるのではないでしょうか。

池を設置するのは大変そうですし、維持コストも高そうだと思われる方も多いですが、実際には気軽に取り付けられるタイプのウォーターガーデンもありますし、維持費もそこまで高くありません。

それよりも、エクステリアに水辺を設置することで見た目が大きく変わりますし、オシャレな庭を作ることによってご家族の雰囲気も変化していきます。

特に暑さの厳しい夏場などは、エクステリアに水を取り入れることでぐっと過ごしやすくなりますし、見た目も涼し気になるため気持ちも楽になります。

今回は、池を含むウォーターガーデンについて見ていきましょう。

ウォーターガーデンとは?

池をはじめとする水を取り入れたエクステリアのことを、ウォーターガーデンといいます。

それでは、具体的にウォーターガーデンとはどのようなものになるのでしょうか。

ウォーターガーデンについて

水を取り入れたエクステリアと聞くと、やはり最初に思い浮かべるのが池なのではないかと思いますが、その他にも小川や噴水、水鉢や滝など、ウォーターガーデンには様々なエクステリアが含まれます。

もちろん、水をあしらったエクステリアだけでも十分にオシャレな庭を演出することは可能ですが、その周りに水辺に生える草花を植えてみたり、水の中で生きる生物を取り入れることで、より一層素敵な庭が出来上がります。

庭に池を作ってそこに鯉を飼うというのは日本のお金持ちという印象も強いですが、ウォーターガーデンは和風の庭だけではなく洋風のエクステリアにもぴったりとマッチします。

ある程度の広さがないとウォーターガーデンは実現できないと思われる方も多いでしょうが、小規模な池であっても庭のワンポイントとなります。

興味のある方は、小さなウォーターガーデンから始めてみるのもよいでしょう。

エクステリアにおけるウォーターガーデン

ウォーターガーデンの第一歩として挙げられるのは、やはり小さな池づくりになります。

単純に地面に穴をあけて水がたまるようにし、そこに水を流せばそれだけでシンプルな池が出来上がります。

頑張ればDIYでもできないことはありませんが、やはり簡単なエクステリアと比べると本格的な工事が必要になるケースが多いですので、初めから専門のエクステリア業者に依頼するという方が多いです。

例えばご自身で池を作りたい場合は、池の形をしたプラスチック製の容器を地面に埋め込んでそこに水をためるという方法もあります。

または、穴を掘った地面に防水シートをかぶせて、そこに水をためることによって、同様に簡単な池を作ることが可能です。

しかし、地面に水をためるだけでは単なる水たまりとなってしまいますので、通常はその周りに植物を植えてみたり、石をはじめとする造形物を設置してオシャレな雰囲気を作ることになります。

ウォーターガーデンに必要なスペース

ウォーターガーデンを設置したいけど、庭に大きな池を作るのはスペース的に難しいというご家庭もあるのではないかと思います。

もちろん池をはじめとする本格的なウォーターガーデンを楽しみたいという方も多いですが、例えば水鉢などを設置すればそれだけでオシャレなウォーターガーデンを演出することも可能です。

和風の庭に良く似合うような、石でできた水鉢を取り入れるのもよいですし、洋風のヨーロピアンガーデンに合わせたいのであれば、ガラスでできた水鉢を利用するのもよいでしょう。

もっと簡単に、ご家庭にあるような大きめの陶器や金魚鉢のようなものからスタートしてみるのもよいのではないかと思います。

例えば玄関わきの空きスペースにそういったものを置くだけでも雰囲気が大きく変わりますし、その水鉢に睡蓮やハスなどの水生植物を植えることで、さらにオシャレな雰囲気を作り上げることができます。

このように、広大なスペースがなくても、ウォーターガーデンを楽しむことは十分に可能なのです。

ウォーターガーデンに必要なアイテム

それでは続いて、本格的なウォーターガーデンを設置するために必要なアイテムを見ていきましょう。

単純に水をためるための設備だけではなく、それを維持する設備も必要になってきます。

成型池は自分で形を決めることができない

エクステリアに気軽に池などを取り入れるためのアイテムとして、成型池が挙げられます。

成型池とはプラスチックなどでできた大きな浴槽のようなものになり、そこに水を入れることによって池を作り上げることができます。

成型池の形に穴を掘って成型池をセットし、そこに水を入れるだけですので非常にシンプルなのですが、設置する池の形などを自分で決めることができないというのがデメリットです。

成型池はプラスチックの容器になるため、その形でなければ池を作ることができません。

もちろん容器にも様々な大きさや形がありますが、ご自身の好きなデザインにあわない場合は、別の方法でウォーターガーデンを作ることになります。

プールライナーは場所に合わせて作ることができる

上記の成型池は、予め池の形が決まっているエクステリアになりますが、プールライナーはその場所に合わせて池を作ることができるエクステリアです。

簡単に説明すると、大きな防水シートを穴を掘った地面に沿って設置するという感じになりますので、極端な話をすれば、巨大な池を作ることも可能です。

もちろん池が大きくなればなるほどライナーをたくさん設置する必要があるため、重ねる部分をしっかりと固定しないとそこから水が漏れてしまうなどのトラブルが発生しやすくなります。

DIYでもできないことはないのですが、うまく設置できたように見えても後々問題が発生する可能性が高いため、ライナーを利用する場合はやはり専門の業者に依頼することをおすすめいたします。

滝は専門家と相談がおすすめ

ウォーターガーデンと聞くと池をイメージされる方が多いのではないかと思いますが、その池に高低差を付ける役割を果たすのが滝です。

滝を作ることによって、単純な水辺に動きを持たせることができるため、良い一層ウォーターガーデンを楽しむことができるようになります。

その滝は、滝パネルと呼ばれるエクステリアなどを取り入れることで簡単に設置することができますし、いくつかのパネルを利用すれば連続した滝を演出することも可能です。

たくさんの滝を造るためにはそれなりのスペースも必要ですが、それ以上にどのように水を動かすかというデザイン能力も必要になってくるため、専門家と相談しながらオリジナルの池を設置してみましょう。

ポンプは電気代に注意

動きのない池に躍動感を出す役割を果たすのがポンプです。

一口にポンプといっても、滝を作るためのものもあれば噴水を作るタイプのものもありますし、または池の中の水を動かして浄化させる働きをするものなど様々です。

例えば噴水を設置する場合、水の吹き出しの高さが高いものほど高価なポンプということになるのですが、単純に水を循環させるためのポンプであれば安価で購入することも可能です。

また、購入コストだけではなく、ポンプは常に電気で動き続けることになるため、日々の電気代についても考えなければなりません。

それぞれのご家庭のウォーターガーデンに合ったポンプを設置するのが良いのですが、コストの面も踏まえてどのようなタイプにするのか考えるとよいでしょう。

浄化システムも必要な場合がある

地面に穴をあけて水を溜めるだけでは衛生的にもあまりよくないため、その水を常に浄化するためのシステムも必要になってきます。

浄化システムの基本は、水中の不純物をフィルターにかけて取り除き、水質をきれいな状態に保ち続けるというものです。

様々なタイプの浄化システムがあり、例えば紫外線の力やバクテリアを利用して藻の繁殖を防ぐものもあれば、池に落ちたゴミや落ち葉などを取り除いてくれるようなものも存在します。

設置する池の大きさや形、設置場所などによって、利用する浄化システムを考える必要があります。

水を活かした庭造り

せっかくエクステリアにウォーターガーデンを取り入れるのですから、水を設置するだけではなく他のエクステリアも取り入れてみましょう。

エクステリアに水があるだけで、様々な庭を造ることが可能になります。

和風のウォーターガーデン

建物が和風建築の場合は、やはり和風のウォーターガーデンを設置してそれに合うエクステリアを取り入れるのが良いのではないでしょうか。

水回りを石で囲ってオシャレな池を造り、ところどころに植栽を植えることによって、純和風の庭園を演出することができます。

石や草花の他にも、照明をうまく組み合わせることでより風情が出てきますし、池の中に鯉をはじめとする水中生物を放つことで豪華な庭が出来上がります。

組み合わせるエクステリアによって全体の導入コストが大きく異なるため、全てのエクステリアの設置費用を考慮しながら組み合わせを考えるようにしましょう。

洋風のウォーターガーデン

水を使った洋風のエクステリアには、オシャレなタイルや水草が似合います。

成型池やプールライナーを利用せずに、タイルで浴槽のような四角いスペースを作って、そこに水を流してみるのもよいのではないでしょうか。

また、洋風の彫刻や石の造形物を周りに置くことによって、さらにゴージャスなヨーロピアンガーデンが出来上がります。

造形物が多くなると庭が騒がしくなってしまうため、周りに草花を植えてオシャレなデザインを作ってみましょう。

水生植物

やはり水の周りに欠かせないのは、水辺にしか生息することのない草花です。

一般的には水草などとも言われる水生生物ですが、それらの植物をうまく組み合わせることによって、オリジナルのオシャレなウォーターガーデンを造ることが可能です。

湿地帯で育つ岸辺植物や抽水植物、それから睡蓮などに代表される葉や花を水面上に浮かせて成長する浮葉植物、又は水中で成長する沈水植物など、様々な植物があるため、ウォーターガーデンの雰囲気に合わせて取り入れる植物を考えましょう

植物が好きな方であれば問題ないですが、あまりたくさんの植物を取り入れると管理も大変になるため、家族の状況なども考えつつ判断していくことをおすすめいたします。

水生生物

自然の中にある池や滝などは、勝手に水が入れ替わって常に清潔な状態を保つことができますが、こじんまりした人工のウォーターガーデンは、水が入れ替わらないためどうしても澱みがちです

水が汚れてしまうとボウフラをはじめとする害虫がわいてしまう原因になるため、できるだけ清潔に保つ必要があります。

または、金魚やメダカなどの生物を池で飼うことによって、害虫の発生を最小限に抑えることも可能です。

人によっては鯉を飼うという方もいらっしゃいますし、亀などを住まわせるというような方も少なくありません。

植物同様に水生生物にも様々な種類があるため、組み合わせを考えて取り入れてみましょう。

最後に

一言でウォーターガーデンといっても、実に様々なタイプがあるということがお分かりいただけたのではないかと思います。

大きな庭に大きな池を造ることをイメージされる方も多いですが、気軽に水鉢に睡蓮を浮かべてみるだけでも立派なウォーターガーデンの出来上がりです。

庭の広さも重要ですが、建物との相性も考えなければ良いウォーターガーデンを造ることはできません。

また、ウォーターガーデンを導入するからと言って、庭中の全てのエクステリアを取り除く必要はありませんし、ウォーターガーデンと他のエクステリアの両立も十分に可能です。

既存のエクステリアとの関係も考えつつ、ベストな方法でウォーターガーデンを楽しんでいきましょう。