ご家庭の中でも、リビングはお客さんが最も目にする可能性の高い部屋の1つです。
そのため、どうせリフォームをするのであれば
きれいにしたい
オシャレにしたいと
考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、リビングのリフォームと言っても実に様々なものがありますし、比較的安くできるものもあれば高額なリフォームも存在します。
まずは、リビングのリフォームにいくらくらい使えるのかという予算をはっきりとさせ、その予算内でどれくらいのリフォームができるのかを把握しましょう。
そして、やりたいリフォームを挙げて優先順位をつけ、できるところまでリフォームしてもらうことで、満足できるリビングリフォームが実現するはずです。
この記事では、そんなリビングのリフォームに必要な費用や工期、リビングのリフォームを成功させるための注意点などを紹介させていただきます。
リビングでリフォームする場所別の費用と工期
まずは、リビングでリフォームされる可能性の高い部位の工期や費用の相場などをまとめてみました。
リフォーム内容 | 工期 | 工事の相場 |
フローリングの張り替え | 1週間~2週間前後 | 20万程度 |
壁や天井の張り替え | 1週間~2週間前後 | 20万円程度 |
壁収納の設置 | 1週間前後 | 30万円程度 |
間接照明器具の設置 | 4日前後 | 60万円程度 |
床暖房の設置 | 1週間前後 | 100万円程度 |
仕切りの撤去 | 1週間~2週間前後 | 80万円程度 |
水道管などをいじる必要のある水回りのリフォームと比べると、意外に工期が短いということがお分かりいただけるのではないかと思います。
しかし、この相場はあくまでも目安であり、当然リビングの面積が広くなればなるほど費用も高くなるため、
詳しい見積もりが知りたい場合は業者に実際のリビングの現地見積もりをしてもらうことをおすすめいたします。
それでは、それぞれをリフォームする上での特徴を見ていきましょう。
床や天井の張り替え
フローリングに関しては
- 現在の床の上からそのままフローリングを張るのか
- 現在の素材をいったん剥がしてから新しく張りなおすのか
で価格や工期が変わってきます。
当然剥がしてからの方が高くなるため重ね張りの方が良いと考える方も多いですが、その分床の高さが上がるため、ドアが開かなくなったりするといった問題が出ることもあります。
また、天井や壁のクロスはグレードによって値段が大きく変わってきます。
例えば普通のものよりも汚れが付きにくい素材や、消臭効果を持つような素材は値が張りますが、その分耐久性も優れています。
長期的に利用することを考えると、特殊な機能を持つクロスを利用したほうが安上がりになることもあるため、業者と相談して利用するクロスを決めていきましょう。
収納のリフォーム
新築の際には、リビングの壁に穴をあけて収納を造ってしまうというご家庭も増えてきていますが、もちろんリフォームで壁に収納を増やすことも可能です。
一般的なものは、壁の一部に穴をあけてそこをそのまま収納に使うといったものになるので、基本的にはその収納は外から丸見えの状態になります。
扉のない収納をうまく利用することによって、リビングの雰囲気がより良くなりますしオシャレを演出することも可能です。
しかし、扉のある収納のように色々なものを詰めるのではなく、見せる収納として活用しなければならないため注意も必要です。
もちろん、追加料金を支払って全ての収納に扉を付けたり、その収納の一部を扉で覆ったりすることも可能ですので、この辺りも業者と相談して最善のものを造っていきましょう。
照明の設置
照明と聞くと、夜間に室内を明るく照らすという役割を思い浮かべる方も多いです。
しかし、その照明をうまく使うことができれば、リビング全体を広く見せることも可能ですし、オシャレな雰囲気を作り上げることもできます。
また、照明の機能は年々高まってきているため、例えばリビングで利用している照明が10年前のものであれば、最新のものに取り換えるだけで電気代が安くなる可能性も高いです。
照明のみのリフォームであれば、早ければ2日程度で終わってしまうため、気軽にできるリフォームの1つと言えるでしょう。
床暖房
リビングをリフォームするのであれば、床暖房を導入したいと考える方も多いのではないでしょうか。
床暖房には、大きく
- 電気の力を利用して床を温める電気式床暖房
- 温水を利用する温水式床暖房
の2つに分類することができます。
それぞれにメリットがありデメリットがありますが、やはり他のちょっとしたリフォームと比べると工事価格が高くなりがちです。
また
- 床全体に対して床暖房を設置するのか
- 普段良く座る場所だけに設置するのかと
いった設置範囲によっても価格が変わってきます。
もちろん部分設置よりも全体に設置したほうが光熱費も高くなるため、今後のことも考えてどのようなスタイルにするかを決めていきましょう。
隣接する部屋の仕切り撤去
リフォームによって、リビングのスペースを拡張したいと考えるご家庭も少なくありません。
具体的には、隣接する部屋との間の仕切りを取っ払ってしまうことによって、リビングが広く快適になります。
ただし、単純に仕切りを取り除くだけでは一体感を得ることができないため、それに伴って全ての天井や壁を張り替えたりすることも多いです。
そうなると単なるリビングのみのリフォームでは済まないため、やはり工事代金も高くなりがちです。
例えば、リビングの横にキッチンがあるご家庭では、仕切りを取り除くことで広いリビングダイニングキッチンを手に入れることができます。
その際に、リビングダイニングキッチンの1部屋に対して、例えばキッチン台の位置が微妙な場合は、同時にキッチンのリフォームをする可能性もあるはずです。
もちろん単に仕切りを取り除くだけの簡易的なリフォームも可能ですし、そちらの方が安上がりです。
しかし、1つの部屋としての統一感を求める場合は、どこまでリフォームするかによって費用や工期が大きく変わってきます。
リビングの雰囲気を良くする3つのポイント
「なかなかうまい具合に新しいリビングのデザインを考えられない」
という方も少なくないようです。
しかし、ちょっとした工夫をするだけでリビングの雰囲気をよくすることができます。
例えば、
- 鏡の設置
- 照明の設置
- 家具の色
などに気を付けることで、リビングの印象が大きく変わります。
鏡の設置
リビングが狭いと感じたり何となく暗いと感じる場合は、一角に鏡を設置することでリビングの雰囲気がガラリと変わることもあります。
鏡が大きければそれだけ反射する光の量も多くなるため、窓から入ってくる日光や照明の光などをうまく使うことができるようになるはずです。
また、鏡の置き方によっては部屋を広く見せる効果も期待できるため、実際よりもリビングが広いと錯覚させられます。
後述する照明の設置も重要なポイントの1つですが、まずは鏡を導入して雰囲気を確かめてみるとよいでしょう。
照明の設置
家族が集まったりお客さんを迎えたりするリビングは、やはり少しでもオシャレで明るい方が印象が良くなるはずです。
部屋を明るくするために、単純に照明を明るくするという方法もありますが、できれば間接照明を複数設置してうまく光を調節してみるのはいかがでしょうか。
例えばテーブルにテーブルライトを置いてみたり、足元にスポットライトを置いてみるだけでもリビング全体の見た目が変わるため、それだけで雰囲気が良くなることもあります。
目線の高さに置いてしまうと光が直接視界に入ってしまうこともあるため、高さに気を付けて設置してみましょう。
家具の色
リビングにはテーブルやソファー、テレビ台をはじめとする様々な家具を設置することになりますが、リフォームの際にはその色にもこだわってみましょう。
例えば、せっかくリビングの壁や天井を明るい色にしたのに、設置している家具が全て暗い色では暗く見えてしまうこともあります。
テーブルやソファーなどは濃い色の方が重厚感を出すことができたりしますが、リビングのカーテンが暗い色ではリビング全体が暗い印象を与えてしまいます。
カーテンも明るく軽い色にすることによって、他の家具を引き立てることになりますし全体の見た目が明るくなるため、リフォームの際には一緒に取り換えてみるのもおすすめです。
リビングをリフォームする上での3つの注意点
リビングのリフォームと言っても実に様々なものが考えられますが、1つの空間として全体的なことも考えていかなければなりません。
最後に、リビングをリフォームするる上での注意点を紹介させていただきます。
- コンセントの位置は重要なポイント
- 床暖房の設置に関する注意点
- 統一感は重要な要素
コンセントの位置は重要なポイント
現代において、リビングに置かれる電化製品はたくさん存在します。
そして、それぞれの電化製品にはコンセントが必要になってくるため、リビングをリフォームする際にはコンセントの数や位置に気を付けましょう。
- テレビ
- DVDデッキ
- テレビゲーム
- パソコンモニター
- コンピューター
- ネットルーター
- スマートフォン
- タブレット
などなど、リビングで利用される可能性のある電化製品を挙げればきりがありません。
もちろん、「具体的にどんな電化製品を使うのか決めていないが、予めコンセントの数を多めに設置しておく」というのもよいでしょう。
一方で、「どうせたこ足配線を利用するからコンセントの数はそんなに問題ではない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、やはりリビングの各壁にコンセントがあったほうが何かと便利だと感じる方は多いはずですし、逆にコンセントが足りないとかなり不便です。
最近は、壁に設置されているコンセントだけではなく、床にコンセントを埋め込むフロアコンセントも人気が高まってきています。
業者とよく相談して、どのような配置が最も良いのかを判断するとよいでしょう。
床暖房の設置に関する注意点
思い切ってリビングを床暖房にするというご家庭もあるのではないでしょうか。
現代の住宅では床暖房の普及率も高まってきていますし、特に寒い地方では重宝される設備と言えます。
何となく床暖房がよさそうだという軽い気持ちで導入をしてしまうと、実際に使い勝手が悪く後悔してしまう可能性もあるため注意が必要です。
床暖房は基本的に床全体に設置するのではなく、普段人間が座りそうな場所だけに限定して設置されるものになります。
全体に設置すると、設置費用が割高になりますし、利用するたびに光熱費も高くなってしまうため、経済的な面を考えると部分的に設置するのが一般的なのです。
要するに、設置したところ以外は床暖房を入れても温まらないということになるため、リビング全体のレイアウトをしっかりと決めてから設置することをおすすめいたします。
また、部分的に床暖房を設置する場合は、その設置個所以外は温まらないため、大きな模様替えなどをすると全く意味をなさなくなってしまう可能性もあります。
光熱費や初期費用が気にならないのであれば床下全体に暖房を設置することも可能ですが、なるべく安く抑えるのであれば家具の配置などをしっかりと決めて動かさないようにしましょう。
統一感は重要な要素
リビングのリフォームをする上で最も重要なことは、全体に統一感を持たせるという点です。
施主のセンスで、リビングの壁や床、天井、それからカーテンをはじめとする家具の色やデザインは変えることが可能です。
しかし、例えば床は床、壁は壁といった具合にそれぞれのパーツごとで好みで選んでしまうと、それぞれを組み合わせた時にマッチしない部屋が出来上がる可能性もあります。
リビングは家族が集まるだけではなく、来客を迎える大切な役割を果たす部屋でもあるため、統一感のない落ち着かない部屋はなるべく避けたいものです。
例えば、簡単な壁のクロスや天井をリフォームするだけでも、色を変えれば部屋の感じがガラリと変わるため、それに伴って家具を新調するなどの対策を取る方も少なくありません。
リビングをリフォームする場合は、1つ1つの細かい部分を見るだけではなく、全体を見て統一感を持たせることをおすすめいたします。
まとめ
一家団欒の場所としてリビングを利用するご家庭もあれば、来客用の大切な部屋としての役割を果たしているリビングも存在します。
ご家庭によって使い方が異なる空間かもしれませんが、どのご家族にとっても重要な空間であることは間違いありません。
一部のみをリフォームすると、その場所以外が古く見えてしまいあとから追加で別の場所もリフォームしたくなるというケースは珍しくはありません。
そのため、例えば壁のみをリフォームするのではなくついでにフローリングを張り替えてしまったり、壁の色を変えるついでに家具を新調したりといったご家庭も多いです。
もちろん、最初に予算を決めて、どの部分をどのようにリフォームしたいのかをはっきりとさせる必要がありますが、やはり全体のバランスも重要になってきます。
1カ所や2カ所だけのリフォームも可能ですので、業者とよく相談して統一感のあるリビングをうまく造っていきましょう。