新築物件を建てた際に、一緒にエクステリアを設置したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
家族が実際に生活を送る建物は、定期的にメンテナンスをしたり必要に応じてリフォームをしたりすることになりますが、家の外の部分であるエクステリアは最初に造ったときから放置しているというケースも多いです。
もちろん使わなくなったエクステリアだからそのまま放置してもかまわないという意見もありますが、やはり建物に対してあまりにも外観が汚れていると見た目が悪くなりますし、中には老朽化して危険を及ぼすようなエクステリアも存在します。
そのようなことから、 建物と同様にエクステリアもリフォームしてあげる必要があるのです。
しかし、エクステリアはどのようなタイミングでどのようにリフォームすべきなのかわからないですよね?
この記事では、家の外部分である外構のリフォームについて解説しています。
外構の種類は主に3種類
エクステリアにも、ポストや表札からブロック塀やカーポートまで、様々なものが存在します。
また、それらを設置する外構もいくつかの種類に分けることができます。
- オープン外構
- クローズ外構
- セミクローズ(セミオープン)外構
現代では、ほとんどの外構がこの3つのタイプに収まることが多いです。
リフォームのタイミングで、オープン外構をクローズ外構にしたいという方もいらっしゃるかもしれませんので、まずは外構の種類や特徴を把握しておきましょう。
オープン外構のは敷地内に入ることのできるスタイル
オープン外構とは、 建物の周りを囲う門やブロック塀、フェンスなどを付けず、公道のどの部分からでもすぐに敷地内に入ることのできるスタイルの外構を指します。
ただし、建物の前に庭となるスペースがある場合は、道と私有地の間に木を植えたり、ちょっとした門柱を設置してみたりするのもよいでしょう。
オープン外構の特徴を以下にまとめてみました。
メリット | デメリット |
解放感がある | 誰でも敷地に侵入できる |
圧迫感がない | プライバシーがない感じがする |
見晴らしがいいため空き巣に入られにくい | 建物の防犯対策を徹底しなければならない |
工事に費用がかからない | 子供やペットが飛び出す恐れがある |
例えば、ブロック塀が老朽化して取り壊す必要があるが、新しい塀を造る費用がもったいないというような場合は、リフォームを機にブロック塀を取っ払ってオープン外構にしてみるというのもおすすめです。
また、塀があることによって空き巣に入られた経験がある方は、外部からの見通しもよいエクステリアにしてみるというのも方法の1つです。
クローズ外構は建物の周りを囲う構造
オープン外構とは反対に、 建物の周りをブロック塀やフェンス、門扉などで囲う構造のことをクローズ外構と呼びます。
基本的には建物の周りを全て囲ってしまうため、ブロック塀の高さによっては内部が全く見えない造りになります。
以下に、クローズ外構の代表的なメリットとデメリットをまとめています。
メリット | デメリット |
プライバシーを保つことができる | 1階から外が見えない |
造りによっては空き巣などが侵入しにくい | 圧迫感がある |
塀の中を自由にアレンジできる | 防犯面で不利になることもある |
私有地に他人が入り込まない | 設置に費用がかかる |
塀で囲うことになるため、家族のプライバシーをしっかりと守ることができる反面、壁があることによって外が見えないため、土地の面積が狭い場合は圧迫感を感じます。
実際に、都心よりも郊外にある敷地の広い住宅で取り入れられやすい外構になるため、狭い場所では適さないとも言えます。
しかし、家庭のプライバシーを第一に考えたいのであれば、クローズ外構にリフォームしてみるのもありです。
セミクローズ(セミオープン)外構はちょうど中間の外構
その名の通り、 上述したオープン外構とクローズ外構のちょうど中間にあたるスタイルの外構のことになり、最近はこのタイプの外構の人気が高まっています。
セミクローズ外構にも様々なタイプがあり、一部をブロック塀で隠すスタイルのものもあれば、建物を塀で囲ってしまうがその塀の外にカーポートをはじめとする複数のエクステリアを設置するスタイルもあります。
メリット | デメリット |
解放感とプライバシーの保護を両立できる | うまく造らないと不格好になることもある |
デザインが豊富なためオリジナリティを出せる | 中途半端な外構になりがち |
オープン外構とクローズ外構の双方のメリットを得られる | オープン外構とクローズ外構の双方のデメリットを引きずる可能性がある |
うまく設置することができれば、オープン外構とクローズ外構の良い面のみをとりいれたエクステリアとなりますが、その逆もあり得るため、きちんと設計しないと失敗してしまいます。
例えば1階の窓の前に植木を植えて程よい開放感がありつつプライバシーを守ろうと思っていたのに、木の密度が不十分で仲が丸見えになってしまうような可能性もあります。
リフォームのタイミングでこのセミオープン外構にしようと思われているのであれば、リフォーム前の業者との打ち合わせが非常に重要になってきます。
なお、オープン外構とクローズ外構に関しては、
⇒開放的なオープン外構の特徴と気になるメリット・デメリットについて
⇒クローズ外構のメリット・デメリット。設置する際のポイントや注意点
こちらも参考にしてみてください。
エクステリアをうまくリフォームするための3つのポイント
リフォームの成功を握るのは、やはり実際にそのエクステリアを工事する業者の腕にかかっていると言えます。
しかし、その業者を選ぶのは施主やご家族になりますし、いくら評判の良い業者であったとしても、打ち合わせをおろそかにしたりすると良い外構が出来上がりません。
リフォームを成功させるためには、
- 複数の業者に見積もりを取る
- リフォームする場所の工事が得意な業者を選ぶ
- わからないところは契約前に全て聞く
最低限これらの3つを守るようにしましょう。
相見積もりで良い業者を見つけるべき
家を建てる際にも同じことが言えますが、リフォームをする前の業者選びは、慎重に行う必要があります。
工事前には通常見積もりを取ることになりますが、最初に見積もりを依頼した業者とそのまま契約をしてしまうと、
その業者の言っていることが正しいのか、提示している料金が適正なのかということさえわかりません。
リフォーム料金の相場は複数の業者の見積額を見て初めて認識できるものですし、複数の業者の担当者と実際に話をすることによって、様々な業者の雰囲気を掴むことができます。
値段だけでなく、スタッフの態度なども比較対象になるため、必ず複数の業者に見積もりを取るようにしましょう。
エクステリア業者にも得手不得手がある
例えば、ブロック塀を設置しようとしている方が、ブロック塀を造った経験のない業者を選んでしまうと、当然満足いくエクステリアになる可能性が低くなってしまいます。
一口にエクステリアと言っても、様々な種類のものが存在するため、業者によってブロック塀が得意なところもあれば、人工芝の設置に特化しているようなところもあるのです。
いくら評判の良いエクステリア業者だったとしても、その業者がやったことのないジャンルのものを依頼すると、うまくいかないケースも少なくありません。
ブロック塀の設置を考えるのであればブロック塀の実績が多い業者を選ぶことによって、リフォームが成功する可能性が高まるはずです。
不安な点を残したまま契約しない
特に今までリフォームの経験がない方の場合は、リフォームに関する知識も乏しいため、初めてのリフォームで不安な部分も多いはずです。
費用がいくらかかるのか、追加費用はかからないのかというようなところから、ご近所さんに迷惑はかからないか、工事はどれくらいで終わるのかなどなど、実際に工事をする上での疑問点や不安点はたくさんあるはずです。
そういった不安な部分を残したまま契約をしてしまうと、当然その状態でリフォーム工事が始まってしまいます。
工事中や工事後に、思っていた感じと違うと言ったところで、その条件で契約を結んでいる以上、業者には非がありません。
後々後悔しないためにも、わからない部分はその都度業者に確認することをおすすめいたします。
エクステリアリフォームのタイミングは家庭によって異なる
エクステリアのリフォームをしたいと思っているが、なかなかそのタイミングがつかめないという方も多いですが。
エクステリアのリフォームは、
- 老朽化を修繕
- 家族構成の変化
- 家族の年齢への適合
この辺りのタイミングで行うことをおすすめします。
エクステリアの劣化や汚れを改善
エクステリアは常に外気にさらされているため、雨や風が常に当たる状態にあります。
そのため室内と比べても劣化しやすかったりするため、定期的にメンテナンスをしなければなりません。
例えば、ブロック塀がぐらつくようになって危ないから、そのタイミングで塀を取り払い、ついでにセミオープン外構にするというご家庭も少なくありません。
同様に、外構全体をきれいに掃除する際に、エクステリアの模様替えも兼ねて新しい外構を取り入れるという方もいらっしゃいます。
家族構成が変わるとエクステリアの需要も変わる
例えば、お子様が小さな時には飛び出しのリスクがあるため、家を購入する際にはブロック塀の付いたクローズ外構の家を建てたという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、そのお子様が成長すれば、いきなり道に飛び出すようなことはないですし、独立してその家から出ていくことも考えられます。
お子様が家から出たタイミングで、家の中が広く感じられるようになり、家の間取りを変えたりといったリフォームをする方も多いですが、それと一緒に外構もリフォームしてみてはいかがでしょうか?
住んでいる家族の人数が増えたり減ったりすることで家庭の雰囲気も変わるため、そのタイミングでエクステリアのリフォームをするのもおすすめです。
高齢化に合わせたリフォーム
やはり30代や40代で一戸建てを購入するという方が多いですが、30代の方が40代になるころにはその家も築10年ということになり、そろそろメンテナンスが必要になってきます。
そして、50代、60代と歳を重ねるごとに、ご自宅のところどころが老朽化し始めるため、そのたびにお手入れをしたり小さなリフォームをしたりするはずです。
家の中のリフォームはちょこちょこ行ってきたが、外構には手を付けてないという方も、高齢になるころにはバリアフリーにするリフォームが必要になってきます。
具体的には、足腰が弱くなることを考えてアプローチの段差をなくしたり手すりを付けたりと行ったことが考えられますし、車椅子を意識したリフォームをする方も多いです。
住まいもどんどんと年を取っていきますので、 年齢に合ったリフォームを考えてみるというのも重要です。
リフォームのタイミングはご家庭によってバラバラ
エクステリアを少しいじるだけで、建物全体の印象が変わることもあるため、外構をリフォームすべきだと思っていても、なかなかその一歩が踏み出せないという方も多いです。
ご家庭によって事情は異なるでしょうし費用の問題もあるため、リフォームのタイミングはご家庭によってバラバラです。
しかし、建物が老朽化するのと同じようにエクステリアもどんどんと劣化していくため、いつかはきちんとしたリフォームを考えなければなりません。
いずれはしなければならないリフォームのために、普段からエクステリアの情報を集めてみたり、オシャレだと思う住宅のエクステリアを見てみたりすると、いざリフォームをする際に役立つはずです。
ただし、 設置する業者によってエクステリアの良し悪しが大きく変わるため、きちんと相見積もりを取って信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
⇒エクステリア業者を選ぶ際の比較ポイント!値段だけで決めない方がいい理由