夢のマイホームを購入するとなったときに、まずは新築の一戸建てが良いのか、それとも中古の戸建てにするのかということで迷う方も多いです。
やはりパッと聞いた感じでは、今まで誰も住んでいない新築の建物の方が良いと思われる方の方が多いのかもしれません。
確かに新築の建物は気持ちがよいモノですしメリットも多いのですが、逆に新築ならではのデメリットも少なくありません。
反対に、中古の戸建てにはデメリットが多いようなイメージがありますが、意外にメリットも多いため、あえて中古物件を選ぶ方も多いのです。
一戸建てを購入する際には、住宅そのもの以外にも様々な費用がかかってきますが、中古と新築とではその諸経費の額にも差が出ます。
この記事では、新築の戸建てと中古の戸建てのメリットやデメリット、購入時にかかる費用や支払う税金などを比較して解説しております。
どちらを購入するか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
目次
新築一戸建てを購入する5つのメリット
どうせ一戸建てを購入するのであれば、やはり新築だという方も多いでしょう。
まずは、新築戸建てのメリットを見ていきましょう。
一戸建てを新築で購入するメリットとしては、
- 最新の設備や機能などが取り付けられていることも多い
- 自分たちが初めての住人と言う満足感が得られる
- 住宅に関するトラブルが少ない
- 補償される期間が長い
- メンテナンス費用などが安い
といった点が挙げられます。
最新の設備や機能などが取り付けられていることも多い
新築の物件ということは、要するに新しく建てられたばかりの物件ということになるため、当然最新の設備が取り付けられている可能性が高くなります。
もちろん、予算を落とすためにそういった設備を省いて建てるという方もいるかもしれませんが、建物の標準設備が新しいというのは変わりません。
例えば10年前の最新の設備を搭載して建てられた建物と比べると、設備を省いて今年建てられた戸建ての方が性能が高い可能性もあります。
そのため、新築の一戸建てと言うだけで標準で取り付けられている最新の設備を生活に取り入れられるかもしれないのです。
そういったものに興味がないという方もいらっしゃるかもしれませんが、これは新築の一戸建てを選んで得られる大きなメリットの1つです。
自分たちが初めての住人と言う満足感が得られる
例えば見た目が非常にきれいで、過去に誰かが半年しか住んでいなかった物件だったとしても、人が住んだ時点で新築と言うバリューはなくなります。
賃貸などであれば、基本的には以前に誰かが住んでいた部屋に入ることが多いため、あまり気にしないという方も少なくないはずです。
しかし、大金を支払って購入する憧れの一軒家は、やはり古いものよりも新品の方が嬉しいという方も多いのではないでしょうか。
そういった方が中古の物件購入してしまうと後悔してしまう可能性もありますが、新築戸建てを購入すれば反対に大きな満足感が得られるはずです。
住宅に関するトラブルが少ない
中古の不動産と言っても様々なものがありますが、築年数によって建物の価値や見た目の新しさは大きく異なります。
比較的築年数の浅い中古の戸建てであればそんなことはないかもしれませんが、古い住宅を購入すると住宅内の様々な場所でトラブルが発生することもあります。
当然そのトラブルが発生するということを前提にして購入することになるのですが、新築物件の場合はそもそもトラブルが起こりにくいです。
今まで誰も住んだことのない新品の設備ばかりですので、老朽化して使いづらいということはないですし、すぐに壊れてしまうということもありません。
トラブルが起こるたびに時間を取られますし、その修理費や買い替えの費用も必要になってくるため、そういったことが煩わしいと感じる方には新築戸建てがおすすめです。
5年以内の中古住宅ならまだいいですが、10年以上になってくると様々なところでトラブルが起きやすいです。
補償される期間が長い
全てのトラブルに適用されるというわけではありませんが、基本的に新築の建物に関しては10年間の瑕疵担保責任がつけられます。
具体的には、その建物の構造部分である基礎や柱、それから壁、屋根などの基本的な骨格に対してトラブルが発生した場合は、10年間は全て対応してもらえます。
そもそも新築の建物になるためトラブルが発生する可能性も低いはずですが、仮に何かが起こっても補償されるというのは安心です。
一方で、中古の戸建てに対する瑕疵担保責任は非常に短く、個人間での売買の場合は数か月程度しか保証されないことが多いです。
中古の戸建ては古い分トラブルが発生するリスクも高まりますが、その補償期間も短いため、不安だと感じる方は新築の方が良いかもしれません。
瑕疵担保責任についてはこちらの「瑕疵担保責任の基礎知識。不動産売却後のトラブルを避ける方法」で詳しく解説しております。
メンテナンス費用などが安い
当たり前のことですが、新築で建てた一戸建てをすぐにリフォームしようと思う方はいらっしゃらないはずです。
また、上述したように、購入してから10年以内であれば、構造上で何か問題が発生しても業者が保証してくれます。
こういったことによって、新築物件を購入した場合は、中古物件と比較してメンテナンス費用などを大幅に抑えることができます。
一方で、詳しく後述しますが、中古の不動産を購入した場合は最初に大掛かりなリフォームを行うという方も少なくありません。
また、使用する中でトラブルが発生する可能性が高いため、その都度メンテナンスをしなければなりません。
それらの額をトータルするとかなりの費用が必要になることもあるので、それを考えるとメンテナンス費用があまりかからない新築物件はメリットが大きいです。
新築一戸建てを購入する3つのデメリット
それでは、反対に新築の一戸建てにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
代表的なデメリットとしては、
- 購入費用が高い
- 立地条件が悪い
- 付帯設備も追加購入が必要
などが挙げられます。
購入費用が高い
当たり前のことかもしれませんが、中古の不動産と比べると新築の一戸建てはトータルの購入価格が高くなります。
例えば全く同じ条件の新築と中古の一戸建てがあったとしても、築年数が少し違うだけで後者の方が安く購入可能です。
もちろん今までに誰も住んだことがない新築と言うのは大きなメリットですし、最新の設備が搭載されているというのも価値が高いです。
しかし、その分購入価格が高くなるというのはデメリットとなる部分です。
具体的には、中古の分譲一戸建ての平均価格が2,400万円程度なのに対して、新築の分譲一戸建ての価格は3,700万円となります。
中古の戸建てを購入する場合は、当然これ以外にリフォーム代金なども必要ですが、おおよそ1,300万円の違いがあるというのはかなり大きいです。
住宅ローンを組むにしてもそれだけ期間や支払い額を多くなるということなので負担も大きくなります。
立地条件が悪い
どうせ新築で家を建てるのであれば、立地もできるだけ良い場所の方がいいと考える方が多いため、その時点で空いている土地で良い場所を探して建てられます。
しかし、新築の一戸建ては毎年のように建てられ続けているため、はっきり言うと好立地と呼ばれる場所で空いている土地はほとんどありません。
駅前をはじめとする便利な場所にはビルやマンション、商業施設などが建てられていることが多いですし、少し離れた場所にも一戸建てはすでに建っています。
新築戸建てを建てるためには、新たにそのための土地を探さなければなりませんが、当然良い場所でその土地を見つけるのは難しいでしょう。
必然的に駅近くなどの良い場所ではなく、郊外に建てることになってしまうため、これは新築で一戸建てを購入する大きなデメリットの1つです。
例えば駅の近くの一戸建てが売りに出されている場合は、土地込みでそちらを購入したほうがメリットが大きいということになるケースもあります。
付帯設備も追加購入が必要
中古の物件と比べると新築の戸建ては購入価格が高くなりがちだと記載しましたが、上述した価格は基本的な建物のみの価格になります。
新築戸建てを購入する場合は、その建物に照明やエアコンをはじめとする様々な付帯設備を取り付ける必要があります。
もちろん中古の不動産の中にもそれが必要なケースもありますが、中には設備が全て備わっている建物も存在するため、その場合は費用を大きく削減できます。
しかし、新築戸建ての場合は、ほぼ100%の割合で付帯設備を購入しなくてはなりません。
例えば、エアコンなど必要ないというようなご家庭では不要かもしれませんが、今どきそんなご家庭はないはずです。
新築の戸建てを購入しようと考えている方は、建物以外にも色々とオプションでお金が必要になる可能性が高いということを覚えておきましょう。
以前住んでいるところから持っていくなら付帯設備代は節約することもできますが、ほとんどご家庭では買えかえるところが多いそうです。
中古の一戸建てを購入する5つのメリット
それでは続いて、戸建てを中古で購入する際のメリットを見ていきましょう。
戸建てを中古で購入するメリットとしては、
- 安く入手できる
- 出来上がった状態を確認できる
- 立地条件の良い物件も多い
- リフォーム次第では新築と同様の性能が安く手に入る
- すぐに住むことができる
といった点が挙げられます。
安く入手できる
最大のメリットとして挙げられるのは、やはり新築の一戸建てと比べると低価格で買うことができるという点でしょう。
「一軒家はほしいが新築の価格には手が届かない」というような方は、中古の不動産を探してみるのも方法の1つです。
実際に、中古の一戸建ての中にも状態のよいモノはたくさんありますし、築年数が浅いものでも新築より安く購入することが可能です。
今までに人が住んだことのない一戸建てでないと困るという方にはおすすめできませんが、見た目が綺麗であれば気にならないという方も多いはずです。
中古の物件だったとしても、または築年数がある程度たっていたとしても、きれいにリフォームを施すことで新築同様に生まれ変わります。
⇒リフォーム計画の重要性。確実に成功させるための計画の立て方について
中古物件を購入し、自分で好きなようにリフォームをするという方も多いですし、リフォーム費用を合わせても新築より安くなるケースは少なくありません。
リフォームを前提で中古の戸建てを購入する場合は、購入費用にリフォーム代金も考えて手ごろな建物を探しましょう。
様々なリフォームに関しては「リフォームに関する記事」こちらで詳しく紹介しております。
出来上がった状態を確認できる
一戸建てには大きく、分譲住宅と注文住宅の2種類が存在し、このうちの注文住宅は建築会社と契約を結んでから家を建て始めます。
こだわりを取り入れたオリジナルの家を建てられるというメリットはありますが、実体がない状態で戸建てを購入することになります。
それに対して中古の戸建ての場合は、既に建てられている物件をそのまま購入することになるため、当然購入するものをじっくりと確かめることが可能です。
建物の状態や汚れ具合、老朽化の程度だけではなく、2階のベランダから景色がどのように見えるのか、風通しはどうなのかというところもチェックできます。
もちろん、その中古物件にリフォームで手を加えるという方も多いでしょうが、購入前に状態を確認できるのは大きなメリットです。
建物と同時に周辺の環境なども確認することができるため、じっくりと調べれば購入後も後悔することは少ないはずです。
立地条件の良い物件も多い
新築戸建てのデメリットでも記載しましたが、一戸建てはすでに立地の良い場所にたくさん建てられていることが多いです。
そのため、これから新築で一軒家を建てようと思ったら、どうしても土地が余っている郊外を選択せざるを得ません。
一方で中古物件であれば、その既に建てられている建物を購入することができるため、新築よりも立地が良くなる可能性があります。
例えば、「駅前で一軒家がほしいが、既に一戸建てがたくさん建てられていて新しく建てるスペースがない」というのはよくある話です。
そういった場合は、新しく一戸建てを建てることを考えるのではなく、その既に建てられている戸建てで売りに出されているものを購入したほうが効率的です。
購入した一戸建てが気に入らなければリフォームを加えることもできますし、場合によっては解体して新しく建てることもできます。
⇒解体工事が必要な中古物件付きの土地を購入するメリット・デメリット
もちろん立地が良くなればなるほど、土地自体の価格が高いため購入価格も上がりますが、同じ場所で新築を建てることを考えると安いはずです。
リフォーム次第では新築と同様の性能が安く手に入る
中古の物件と言っても、築年数によって価格が大きく変わってきます。
もちろん新築の時が最も高くなりますが、1年経つにつれて徐々に価格が落ちていき、一般的には20年後には価値がなくなると言われています。
しかし、20年経って価値がなくなったとしても家としての機能は十分に保たれていますし、使い方次第では綺麗な状態を維持し続けています。
いくら綺麗な物件だったとしても不動産としての価値がない場合は、基本的にその建物が建てられている下の土地の価格のみで取引されます。
つまり、運よくそういった物件に巡り合えれば、土地の価格だけで綺麗な家を手に入れることができるのです。
そして、安く購入した物件に綺麗なリフォームを加えれば、実質非常に安い価格で新築と同じような最新の設備を手に入れることも可能です。
リフォームをしたとしても築年数などは変わりませんが、安く手に入れられるのは大きなメリットです。
すぐに住むことができる
一戸建てを購入したいと考えている方の中には、購入後すぐに住みたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
例えば上述した新築で注文住宅を造るケースでは、建築業者と契約してから実際の入居までに1年以上かかる例も少なくありません。
一方で中古の一軒家であれば、売り手との話し合い次第では1ヶ月以内で入居することも可能です。
もちろんその家の状態や、売り手が物件を修繕するための期間、不動産会社とのやり取りなどで、この期間は大きく左右されます。
しかし、いずれにしても注文住宅と比べると確実に入居の時期は早いため、急いで家を探しているという方にもおすすめです。
転勤が決まって賃貸に住みたいくないご家庭などには新築物件よりも中古住宅の方がすぐに入れるので人気があります。
中古の一戸建てを購入する3つのデメリット
一戸建てを中古で購入するデメリットで代表的なものとして、
- 保証される期間が短い
- 住宅ローンの審査が厳しくなる
- 建物の構造部分に欠陥がある可能性もある
などが挙げられます。
保証される期間が短い
上述したように、基本的に新築で一戸建てを購入する場合は、メーカーなどの不動産会社から買う可能性も高く、その場合は10年の保証がつきます。
仮に欠陥が見つかったとしても、その保証期間中なのであればきちんと補償されるため(瑕疵担保責任)安心して購入することができるはずです。
しかし一方で、中古の不動産を購入する場合は保証期間が短かったり、中には全く保証を付けないようなものまで存在します。
もちろん保証がつかない不動産は、老朽化が激しい代わりに格安で購入可能であることも多いです。
しかし、一般的に個人間でやり取りされる中古の一戸建ての瑕疵担保期間は購入してから3ヵ月程度に設定されます。
そのため、3か月以上たった時に仮に欠陥が見つかったとしても、基本的には購入者が自分でお金を払って修理しなければなりません。
住宅ローンの審査が厳しくなる
新築物件と比べると、中古物件は価値が低い不動産だとみなされるため、一般的には住宅ローンの審査に通りにくくなります。
ある程度は仕方のないことなのかもしれませんが、金融機関が中古物件の担保設定をする際に、新築物件と比べると価値を低めで計算するのです。
逆に言えば、その際に中古の戸建てだったとしても価値が高いとみなされれば住宅ローンの審査も通りやすくなるはずです。
具体的に言えば、
- 耐震性の基準を満たしている
- 耐火構造を満たしている
- 土台や床などにシロアリや腐朽などがない
などなど、物件の価値を高めることができる方法はいくつかありますが、購入する時点ではまだその物件は売り手の所有物です。
そのため、購入希望者としては、中古物件の中でもなるべくローンが通りやすい基準を満たした物件を探す必要があります。
せっかく良い中古住宅が見つかっても住宅ローンに通らなければ意味がないので注意しましょう。
建物の構造部分に欠陥がある可能性もある
中古の物件を購入する前には、「住宅内の様々な場所をチェックして問題がないか確かめる」という方も多いのではないでしょうか。
もちろん各箇所のチェックは誰しもが行うことですし、高額な戸建てを購入する前には欠かせない行動です。
しかし、それは目に見える部分に対して行われることが多く、例えば壁を壊して内部を確かめたり床を剥がして基礎をチェックしたりする方はいません。
壁が汚れているというだけであれば、壁紙を張り替えることで対処することが可能です。
一方で、構造部分はパッと見でわからないことが多い上に、建物の耐久性などにも大きく関わる部分ですのでチェックは非常に重要です。
ただ、これに関しては、ホームインスペクションなどを利用することで、購入する際に建物をプロにきちんとチェックしてもらうことができます。
ホームインスペクションは、住宅診断士と呼ばれる住宅のプロの方が住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所などを診断してくれること。
多少余分にお金はかかりますが、安心して中古の物件に住むためには上記のホームインスペクションを活用して専門家に住宅を診断してもらうことをおすすめいたします。
新築物件と中古物件の購入時に必要な費用(諸費用)を比較
続いて、新築戸建てと中古戸建てを購入する際に必要な費用の違いについて見ていきましょう。
新築を建てる際には必要なのに中古を購入する際には不要な費用がある一方で、その逆も存在します。
新築戸建て | 中古戸建て | |
---|---|---|
物件の価格 | 高い | 安い |
消費税 | 必要 | かからないことが多い |
仲介手数料 | かからないこともある | 必要なことが多い |
リフォーム代金 | 不要 | 場合によっては必要 |
物件の価格は新築の方が当然高い
当たり前のことかもしれませんが、全く同じ条件の一戸建てを買うのであれば、新築よりも中古の方が断然安いです。
単純に物件自体の価格のみを考えるのであれば、新築よりも中古の戸建てを購入したほうがお得だと言えます。
しかし、後述しますが中古の物件を購入する際には物件の価格以外にリフォーム代が必要になることもあります。
そのため、その一戸建てが住める状態になるまでに合計でいくらかかるかという総額を比較することが大切です。
中古物件は消費税がかからない
日常的に買い物をする際には、全員が消費税を支払っているはずですが、それは不動産に対しても同じことが言えます。
例えば1,000円に対する消費税であれば何も感じないかもしれませんが、不動産の場合は桁が大きく違うため、消費税も10万円、100万円単位です。
そのため住宅の購入の際には消費税を気にする方も多いですが、基本的に個人から中古戸建てを購入する場合には消費税は不要です。
消費税だけでも数百万円が変わるため、中古の不動産を購入すればその分も大きく削減することができるのです。
ただし、同じ中古戸建てであっても、不動産会社などから購入する場合は消費税がかかるため注意が必要です。
新築戸建ての購入に仲介手数料は不要?
中古の戸建てを購入する際には、基本的に不動産会社を利用して手ごろな物件を探すことになります。
そして、売買契約が成立した時点で、その不動産会社に報酬ということで仲介手数料を支払わなければなりません。
仲介手数料は不動産会社によって定める額が異なりますが、基本的には「不動産の売買価格×3%+6万円」と定めているところが多いです。
これは、例えば3,000万円の不動産を購入した場合、仲介手数料として96万円支払うことになるということです。
更にここに消費税がかかるため、仲介手数料は100万円を越えますので、かなり高いと感じる方も多いはずです。
しかし、新築の物件を購入するケースでは不動産会社を仲介しなくてもよい場合も多々あるため、その場合は仲介手数料は不要です。
戸建てはリフォームが必要になることもある
中古の一戸建てを購入して、リフォームをほとんどしないという方もいれば、反対にリフォームに多額の資金を投入するという方も少なくありません。
以下のグラフでは、半数以上の方がリフォームに500万円以上使用し、中には1000万円を超えるリフォームをする方もいらっしゃいます。
参照:住宅リフォーム実例調査
ご覧になってわかる通り、若い方ほど中古の物件を購入した後にリフォームにお金をかけます。
例えば新築と中古の戸建ての物件差額が1,000万円だったとしても、リフォームに1,500万円をかけた場合は新築の方が安いということなってしまいます。
もちろん単純な物件価格だけではなく、立地をはじめとするその他の要素も比較して検討しなければなりません。
ただし、意外に「リフォームにお金がかかりすぎて新築のほうが良かった」とならないように、予めリフォームにどれくらいのお金が必要かを計算しておきましょう。
リフォーム前提で中古住宅を購入するならリフォームのお金をかけてもいいですが、新築に比べればリフォームを融通がきかないので注意しましょう。
中古戸建てと新築戸建てのそれぞれで支払う税金の違い
不動産を購入する際や所有することによって、所有者は税金を支払わなければなりません。
実は、中古の戸建てと新築の戸建てとでは、納める税金の額も異なります。
新築一戸建て | 中古一戸建て | |
---|---|---|
固定資産税 | 3年間は半額 | 減額措置無し |
不動産取得税 | 固定資産税評価額から1200万円引かれる | 減額措置無し |
登録免許税 | 固定資産税評価額×0.15% | 固定資産税評価額×0.3% |
固定資産税は新築の方が安い
土地や戸建てをはじめとする不動産を所有している方は、毎年固定資産税を納めなければなりません。
基本的にはその不動産の評価額に1.4%をかけた額を支払うことになるのですが、実は新築の戸建てを購入するとこの固定資産税が安くなります。
具体的には、新築で購入した一戸建ての床面積が50平米以上280平米以下である場合、3年間は建物部分の固定資産税が半額になります。
なお、この減額措置は新築物件に対してのみ利用できるものですので、同じ大きさの中古物件を買ったとしても意味はありません。
ちなみに、同じ条件でマンションの場合は5年間の固定資産税が半額になります。
固定資産税についてはこちらの「固定資産税とは?おトクに減税する方法と知っておきたい評価額の基準」で詳しく解説しているので気になる方は参考にしてみてください。
不動産取得税は新築物件の方がより控除される
不動産の購入だけではなく、一般的には不動産を取得した方すべてに対して課税されるのが不動産取得税です。
この不動産取得税は、以下の公式で求めることが可能です。
不動産取得税=固定資産税評価額×3%
しかし
- 床面積が50平米以上240以下の新築物件
- 築年数が経過していても未使用の戸建てを取得した場合
などは、固定資産税評価額から1,200万円が控除されます。
要するに、新築で面積が上記に当てはまる場合の公式は以下の通りになります。
これらのことから、不動産取得税は新築戸建てを購入したほうが納める割合が少なくなるということがわかります。
登録免許税は中古物件の方が高い
一戸建てを購入した際には、引き渡しと同時に登記申請を行わなければなりません。
そして、登記申請に際して必要になるのが登録免許税と呼ばれる税金になります。
こちらも新築戸建てと中古戸建てとでは、その額が変わってきます。
新築戸建て | 中古戸建て | |
---|---|---|
登録免許税 | 固定資産税評価額×0.15% | 固定資産税評価額×0.3% |
中古物件を購入した場合は新築物件の倍の登録免許税が必要になるので注意しましょう。
まとめ:新築物件と中古物件の特徴をしっかりと抑えよう
一戸建てを購入する際には、新築物件と中古物件を何となく比較するという方も多いはずです。
しかし、このように新築と中古とでは様々な部分でかかるコストが異なり、税金などにも影響してくるということがわかります。
もちろん、お金のことだけではなく、例えば立地は中古物件の方がメリットが高く、補償については新築の方がメリットが大きいです。
ご家庭によって物件を選ぶ基準は大きく異なると思いますが、様々なことを総合して比較検討することをおすすめいたします。
時間をかけすぎると選択肢が多くなって結局選びきれないということにもなりかねないため、その場合は不動産会社と相談して最善の方法を見つけていきましょう。