外構工事の相場の費用は、どのような構造物を設置するか、どのようなグレードの建材を使用するかによって大きく変動します。
なので、具体的に相場を示すのは非常に難しいです。
しかし、ある程度の外構工事の相場を知るだけでも計画が立てやすくなるのも事実です。
この記事ではそんな外構工事の相場・費用についてあくまで標準的なグレードという前提で、外構工事の相場・費用について解説します。
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外構工事(エクステリア)の目安の費用
外構工事には
- オープン
- クローズド
- セミクローズド
といったスタイルがあり、塀や門などの構造物をどのくらい設置するか、また、使用する建材のグレードもさまざまであるため、「○万円くらい」という金額の相場はありません。
ただし、目安として住宅の建築費の10~15%くらいが適当だと言われています。
たとえば、建物の工事代金として2,000万円程度の予算を考えている場合であれば、外構工事の代金は200~300万円程度を充てるのが望ましいということです。
外構工事別(エクステリア)の価格相場
外構工事の代金は、敷地の面積、そのうち外構工事を施工する面積、工事の内容によって異なりますが、おおよその目安を示すならば次のようになります。
基礎工事の相場
基礎工事というのは、土木作業やコンクリートを打ち込む作業のことをいいます。
具体的には
- 土工事
- 土間コンクリート工事
この2種類になるのでそれぞれに分けて説明します。
土工事
土工事とは、重機を使って敷地を掘削したり、土を搬出したりする工事のことです。
土工事の費用は工事面積によって変わりますが
- 重機代(自社所有の場合やリースの場合があります)
- その重機を搬入出する費用
- 重機のオペレーターの費用
などがかかります。
よほど複雑な形状や広い庭でもない限り、土工事自体は半日から1日程度で作業が終わるので、土工事の相場は数万円~です。
ただし、外構を作っていく際に余分な土砂が出る場合には、これらを削って(これを「すき取り」といいます)、廃棄する作業が必要になるため「残土処分費」もかかります。
この残土処分費は、土の搬出と処分費がかかるため意外と高いのです。
たとえ、庭から出た土であっても、勝手に捨てれば不法投棄になるため、お金をかけて処分するしかありません。
土間コンクリート工事
土間コンクリート工事の相場は、1㎡あたり6,000円~です。
また、コンクリートではなく、レンガを敷き詰めて仕上げる場合には、作業の手間が増えるため1㎡あたり10,000円~となります。
土間コンクリートとは、駐車スペースや玄関アプローチなどを平坦に仕上げるためにコンクリートを打ち込んだものです。
「土間コン」などと省略して呼ばれています。
よく凸凹だらけになっている未舗装の駐車場を見かけますが、それだけ車の重みや出し入れによって、地面に負担がかかっているということです。
そのため、住宅の駐車スペースなどは、耐久性が高い土間コンクリート仕上げにします。
土間コンクリートは、外観からは分かりませんが、コンクリートを流し込んだだけではなく、砕石層(約10cm)とコンクリート層(約10cm)の2層構造になっていて、コンクリート層の中には鉄筋も入っています。
砕石とは、バラバラに砕いた石のことです。土間コンクリートは、土の上に砕石を敷き詰めて、転圧機と呼ばれる機械で押し固め、その上に鉄筋を配置して、コンクリートを流し込んで完成させます。
設置する工事にかかる費用
設置費とは、ブロック塀や門扉、カーポートなどを設置する工事費の総称です。
要するに
- コンクリートブロック塀を造る費用
- 門扉を造る費用
- カーポートを造る費用
のことです。
コンクリートブロック塀は1mあたり9,000円~
コンクリートブロックを積み上げて作った塀のことを、一般に「ブロック塀」と呼んでいます。
ブロック塀は、ただ単にコンクリートブロックを積み上げたのではありません。
倒れたり沈んだりしないよう、基礎部分は土間コンクリートと同様に砕石を敷いて鉄筋を入れてからコンクリートを流して固めています。
ブロックを2,3段積んだ場合の相場は1mあたり9,000円~です。
ちなみに、建築基準法上では、ブロック塀の高さは2.2mまでとされています。
2.2mというとブロック11段積みくらいになり、人の視線をはるかに超える高さですので、通常はそこまで高いブロック塀を設置することはないでしょう。
化粧ブロック塀は1mあたり1,200円~
グレー単色のコンクリートブロックはどこか味気ない、という方もいるはずです。
そういう方には「化粧ブロック」といって、色や模様のついたブロックをお薦めします。
色や模様が付いている分だけ、値段は少々高くなりますが、ブロックを2,3段積んだ場合の相場は1mあたり12,000円~くらいになります。
フェンスは1mあたり3,500円~
コンクリートブロック塀には
- 見通しや風通しが悪い
- デザインの選択肢が少ない
というデメリットがあります。
これに対し、フェンスであれば見通しや風通しがよく、素材やデザイン、色など幅広い選択肢があります。
素材については
- アルミ
- スチール
- 鋳物
- 木製
などがあり、色、形状などのバリエーションも豊富です。
ただし、素材によってメリット、デメリットがあります。
たとえば、スチールフェンスは鉄製で安価というメリットがありますが、サビが発生するため耐久性が劣る、というデメリットがあります。
また、木製フェンスは加工しやすく、ナチュラルな質感がありますが、こちらも耐久性に難があり、腐食しやすい(防腐処理をして耐久性を高めた製品もあります)というデメリットがあります。
このように、フェンスは素材や形状のバリエーションが豊富なため、相場を示しにくいのですが、最近、多く採用されているアルミフェンス(高さ80cm)の相場は1mあたり3,500円~です。
門柱、門扉は安くても20,000円~
門柱(もんちゅう)、門扉(もんぴ)などの門まわりは、家の入り口ですので最初に目に入り、住宅を印象付けます。
一般的には、門柱+門扉のセットですが、門柱だけ設置して門扉をつけない場合もあります。
門柱はコンクリートブロックなどを積み上げたものに吹き付け塗装で仕上げたものや、タイルなどを貼り付けて仕上げたものなど、大きさも素材も仕上げもさまざまですので、なかなか相場は示しにくいです。
門扉も、素材や形状が多数あるため相場は示しにくいのですが、安いものだと20,000円~の商品もある一方で、大手メーカーの製品だと100,000円~になります。
また、門まわりには、このほかにも「表札」、「郵便受け」、「照明」などを設置しますので、これらの費用も考えておく必要があります。
カーポートは100,000円~
こちらは駐車スペースの屋根部分です。
雨や紫外線から愛車を守ることができ、また、子供の遊び場としても利用できます。
カーポートの骨組みはアルミ、屋根はポリカーボネートが主流ですが、デザインやサイズ(1台用、2台用)はさまざまで値段にも幅があります。
最近では、ホームセンターなどで100,000円~の安価な製品も取り扱われていますが、大手メーカーの製品だと倍近い価格になります。
なお、土間コンクリートや塀、門柱・門扉は、老朽化して見栄えが悪くなることはあっても、近隣に被害を及ぼす心配は少ないのです。
しかし、カーポートの場合は風にあおられて屋根が飛ばされたり、積雪で押しつぶされる事故が起こる可能性があるので、製品の強度や施工にも十分に気を配る必要があります。
設置工事別の費用相場まとめ
主なエクステリア | 設置の費用 |
コンクリートブロック塀 | 9000円/平米~ |
化粧ブロック塀 | 12000円/平米~ |
フェンス | 3500円/平米~ |
門柱・門扉 | 20000円~ |
カーポート | 100000円~ |
樹木や草花を植える植栽費
樹木や草花を植える費用です。
季節によって葉が落ちる落葉樹とするか常緑樹とするか、木の高さや葉の密集度、色合い、果実の有無など、植栽もバリエーションは無限ともいえます。
植える樹木によって費用は異なりますが、シンボルツリーとしてシマトネリコを植える場合であれば1本30,000円~が相場です。
また、庭に芝生を植える場合は1㎡あたり2,500円~が相場です。
設計・監理料
外構工事の場合も、どこに何を配置するか、どのくらいのサイズとするか、といった設計作業が必要となります。
そして、設計図面どおりに外構工事が進んでいるか監理する作業もあります(この作業は管理ではなく「監理」と書きます)。
そのため、外構工事業者によっては、設計・監理料を請求する場合もあるのですが、これは必ず必要となるわけではありません。
工事代金の中に設計・監理料を含んでいる外構工事業者もあれば、設計・監理は別料金という業者もあります。
要するに工事代金「込」で払うか「別」で支払うかの違いですので、どちらが安い訳でもなければ、どちらが正解ということもありません。
なお、設計・監理料の相場は、一般的には外構工事代金全体の7~10%程度です。
工事代金の調達方法
建物の新築工事と同時に外構工事を行う場合には、住宅ローンでまとめて外構工事代金のローンを組むことが多いはずです。
では、新築工事から時間をおいて、外構工事のみでローンを組む場合はどうでしょうか。
まずは住宅ローンを組んだ金融機関に相談する
外構工事には、信販会社のローンを利用する場合も多いのですが、信販会社は金利が少し高いのが難点です。
そこで、まずは住宅ローンを組んだ金融機関に相談してみるとよいでしょう。金融機関によっては外構工事用のローンを用意しているところもあります。
金利も信販会社より低めです。
生け垣に補助金を支給するという自治体もある
生け垣を設置することで街並みが緑豊かになる、という理由から、生け垣に補助金を支給するという自治体も全国には多くあります。
一定の支給条件があり、補助金の額も数万円から数十万円と幅がありますが、もし、生け垣を検討しているのであれば、自分の住んでいる自治体にこうした補助金がないか確認してください。
メンテナンスのコスト
ブロック塀やフェンス、土間コンクリートなどは頑丈につくられていますが、決して永久にメンテナンス不要ではありません。
たとえば、木製やスチール製の場合はサビや不朽が生じるために一定期間ごとのメンテナンスが欠かせません。
塀の場合
10年程度を目安に、高圧洗浄でコケを落としたり、塗装をしないと見た目が悪くなります。
高圧洗浄であれば1㎡あたり数百円~、再塗装は使用する塗料にもよりますが1㎡あたり2,000円~の費用がかかります。
フェンスの場合
木製の場合は数年ごとに保護塗料の塗り替えが必要で1㎡あたり3,000円~かかります。
植栽の場合
定期的に刈り込み作業の必要があります。植栽の種類や量にもよりますが、職人さんに依頼すると半日で12,000円程度の作業費がかかります。
本格的な相談はプロにお願いしよう
外構工事はバリエーションの幅が広く、基本的にオーダーメイドとなるため「どれが正しい金額なのか分かりにくい」という問題があります。
見積もりを比較検討する場合には、見積もり金額の高い安いだけではなく、それぞれの工事の内容や特徴を理解することで、ベストな選択ができます。
ただ、それでもちょっと勉強したくらいでは理解するのが難しいのが外構工事です。
なので、もっと詳しい相場価格が知りたい方や外構工事の特徴などを詳しく知りたい方などは外構工事のプロに相談しましょう。
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工事をやることになれば費用は発生しますが、それまでの相談や見積もりなどはすべて無料なので、工事をやるやらないは別にしても外構工事で悩んでいるなら相談してみる価値は十分あるかなと。
実際にカーポートの見積もりをとって貰ったら時に活用しましたが、定価よりも60%も安く見積もり出してくれる外構工事業者を紹介してもらえましたからね。
自分で調べるのはいいですが、やはりプロに相談するのが安心で一番いいですから。
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