所有している戸建ての借り手がなかなか見つからない、と悩んでいるのであれば、空き家バンクを利用してみるのも方法の1つです。
空き家は現代の日本で大きな問題となりつつありますが、その問題を解決するために地方の自治体が独自で運営する仲介情報サイトが空き家バンクです。
空き家バンクでは、空き家を貸したい、または売却したいと考えているオーナーと、空き家を購入したい、空き家を借りたいと思っている人がマッチングできます。
しかし、不動産会社があるのにわざわざ空き家バンクを使う必要などないのではないか、と考える方もいるのではないでしょうか。
実は、空き家バンクには不動産会社に仲介してもらうのとはまた違ったメリットやデメリットが存在します。
この記事ではそんな、空き家バンクの特徴や不動産会社と比較した時のメリットやデメリット、具体的な使い方について解説していきます。
空き家バンクを活用しようと考えている方の参考になれば幸いです。
目次
そもそも空き家バンクとは?主な特徴について
そもそも空き家バンクとは具体的にどのようなものになるのでしょうか。
まずは、空き家バンクの特徴について紹介していきます。
空き家バンクの仕組み
空き家バンクの大枠は、基本的には不動産会社を利用して空き家をはじめとする家やマンションなどを賃貸、売買するシステムと大きく違いはありません。
例えば、空き家の所有者が自分の家を貸し出したいと思ったときには、不動産会社を利用するのが一般的です。
同様に、一軒家を借りたいと思っている人は不動産会社のホームページや住宅のポータルサイトなどを見て、自分の好みに合った家を見つけます。
不動産会社は両者をマッチングさせる役割を果たし、さらに複雑な賃貸契約や売買契約を仲介していますが、この両者のマッチングという点では空き家バンクも同じものなのです。
そのため、単純に空き家を貸したいと思っているのであれば、不動産会社の代わりに空き家バンクを利用することも十分に可能だということです。
しかし、特に契約の場面などでは不動産会社を利用した時には存在しないデメリットを感じることも少なくありません。
空き家バンクと不動産で契約する際の違い
それでは、空き家バンクを利用して借り手や買い手を探すのと、不動産会社に仲介してもらって探すのとでは、どのような違いがあるのでしょうか。
空き家バンクを利用する際には、空き家の所有者が、その空き家のある自治体に利用の申請を行い、物件情報を登録することになります。
そして、その自治体が公式ホームページなどを利用して登録された空き家の情報を一般公開することで、その情報を見た希望者が連絡をしてきます。
ここまでは不動産会社と大して変わりませんが、大きく違うのは、空き家バンクというシステムはマッチング後の両人の交渉などに関わらないという点です。
不動産会社を利用した場合は、借り手と貸し手、買い手と売り手の交渉から契約、アフターフォローまで、全てその会社が行ってくれます。
しかし、現在の空き家バンクにはそのようなサービスがありません。
つまり、空き家バンクを通して空き家を探している人を見つけることはできますが、その後の契約ごとなどについては当事者同士で行わなければならないということです。
もちろん、不動産に関して素人の2人がいきなり難しい契約を結ぶというのは難しいので、マッチング後の方法としては
- 当事者が直接契約を結ぶ
- 自治体に相談する
- 不動産会社に依頼する
といったものが考えられます。
空き家バンクの中でも、サポートが充実しているところもあれば、単純なマッチングサービスのみを提供しているところなど、その対応は自治体によって大きく違います。
そのため、まずはご自身の所有する空き家がある自治体の空き家バンクについて調べてみることをおすすめします。
空き家バンクの現状
結論から言うと、空き家バンクの利用者は決して多いとは言えませんし、実際に空き家バンクの使い勝手が良いとも言えません。
利用者が少ない問題
上述したように、空き家バンクは根本的には不動産会社を利用するのと同じように利用できる、便利な不動産情報システムに他なりません。
しかも、不動産会社に手数料を支払ったりする必要もないため、考え方によっては非常にメリットが大きいシステムだとも言えるでしょう。
しかし、その一方で空き家バンクの存在さえ知らないという空き家の所有者が多いのも事実です。
さらに、存在を知っていたとしても、
- 大事な家によくわからない他人を住まわせたくない
- 貸すにあたって修繕が必要になったらお金がかかるし面倒
などの理由で、空き家を登録したがらない人も少なくないようです。
そういったことから、空き家バンクを利用して空き家を貸す、または探す人の数はまだまだ少なく、利用者の増加は今後の課題となっています。
使い勝手悪さ
自治体によっては、空き家バンクに力を入れることで空き家を減らすのに成功しているようなところも存在します。
しかし、やはり空き家バンクは不動産会社に仲介してもらうことと比べると、どうしても使い勝手の悪さが目につきます。
その中でも、交渉や契約などを仲介してもらえないというのは大きなデメリットとなり、不動産契約の知識がない人同士が利用する場合は、最終的に第三者に頼りざるを得ません。
そして、その際に不動産会社を利用するのであれば、最初から不動産会社に登録しておいたほうがメリットが大きいと考える方もいます。
空き家バンクの使い勝手がどんどんとよくなれば、今後の利用者の増加も期待できるかもしれませんが、今のところはまだ難しいのが現実かもしれません。
知っている人は知っているけど、そこまで認知度が高いものではない。
空き家バンクで家を貸すメリット
不動産会社の存在を考えると、上述したように空き家バンクは使い勝手が悪いのではないかと考える方も少なくありません。
しかし、空き家バンクを利用することで大きなメリットを得ることもできるので、空き家の活用方法に悩んでいるのであれば一度利用を考えてみるのもいいでしょう。
それでは、空き家バンクで家を貸すメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
主なメリットは下記の7つです。
完全無料で利用できる
家を貸したり売ったりする際には、真っ先に不動産会社に仲介してもらうということをイメージされる方が多いです。
しかし、その場合は仲介してもらった不動産会社に仲介手数料を支払わなければならないというのが当たり前のことになっています。
一方で、空き家バンクを利用して家を貸し出した場合、空き家バンクに仲介手数料を支払う必要はありません。
それだけではなく、空き家を登録する際の登録料や借り手が現れた際のマッチング手数料などの利用料もかからず、完全無料で利用できるのです。
空き家の数が減ることは、将来的にその自治体によっても大きなメリットになるので、そもそも空き家バンクを利用してお金を儲けようとは思っていません。
もちろん登録の際に個人情報などのデータ入力は必要ですが、一切無料で借り手を見つけられるというのは空き家バンクの大きなメリットの1つです。
LIFULL HOME’Sとアットホームからも検索できる
不動産会社を利用して家を貸したり売ったりすることを考えると、空き家バンクは利用者自体が少ないので、人目に触れにくいというデメリットもあります。
しかし、空き家バンクの情報は大手の不動産ポータルサイトなどからも閲覧することが可能です。
詳しくは国土交通省「全国版空き家・空き地バンクの利用方法」を参照ください。
家を探している方であれば誰もがその名を聞いたことがある、というほどの大きなサイトで空き家が紹介されるというのは、大きなメリットといえるのではないでしょうか。
この広告掲載料などもかからないので、普通に不動産会社を通して空き家の借り手を探すことを考えるとかなりお得だと言えるでしょう。
ただし、対象となっている都道府県が限られているので、事前にご自身の空き家がある地域が該当しているかを確認しておく必要があります。
人目につきやすくなる
当たり前のことですが、まずは放置されている空き家をうまく活用することができるという点がメリットとして挙げられます。
もちろん不動産会社を利用して空き家を貸し出す際にも同じことが言えますが、空き家バンクを使えば人目につく可能性をより高めることが可能です。
家を借りたいと思っている方の中には、不動産会社の提供する情報だけではなく、空き家バンクの情報を見る方もいらっしゃいます。
先ほど書いたように、決して知名度が高いとは言えないサービスですが、それでも家を借りたいと思っている方々の目に触れる可能性が高まるというのは大きなメリットです。
問題となっている空き家の数が減る
空き家バンクをうまく活用することによって、日本で問題となっている空き家の件数を減らすことができます。
個人的なメリットとは言えないかもしれませんが、空き家バンクを利用する方が増えることで、今後も増え続けることが予測される空家数を減らすことができるのです。
空き家を有効的に活用できる空き家バンクは、日本の抱える重大な問題を解決する1つの可能性といえるでしょう。
空き家問題については「空き家問題は非常に危険!怖い原因と今すぐ取り組むべき解決策!」の記事で詳しく紹介しております。
地域が活性化する
地域によっては、空き家が全くないようなエリアもあれば、反対に空き家が多いところも存在します。
空き家が多くなると、当然その周りに人が住んでいないということになるので、見た目も寂しいですし、街全体がどんどんとさびれていってしまいます。
しかし、そのエリアの空き家の所有者たちが空き家バンクを利用して人を募集すれば、必然的にそのエリアには多くの人が生活を送るようになるのです。
人が増えれば様々な施設ができる可能性もありますし、地域社会の交流も盛んになるため、生活がますます便利になっていくでしょう。
自治体レベルで見ると、人が増えることで街が活性化するだけではなく、税収も増えるという点が大きなメリットになります。
また、人が増えて町が便利になればなるほど、その土地の価格なども高くなるため、長い目で見れば空き家の持ち主のメリットにもつながっていきます。
補助制度が使える
空き家バンクを利用して家を貸す場合は、不動産会社を仲介して家を貸すのとは違うメリットを得られることもあります。
例えば、空き家バンクを利用して借り手がついた場合には、リフォーム費用の一部を負担するというような自治体も存在します。
この制度は、「空き家を貸したいが借り手がつく状態にする費用がもったいない」と考えているような方にはぴったり制度ですよね。
自治体としても、老朽化して放置されている空き家の数を減らすことができるため、双方が得をするメリットになるのです。
同様に、空き家の借り手が賃貸契約の際に改修工事のサポートを申請できる制度を設けている自治体も増えてきました。
これは借り手にも大きなメリットですが、同時にリフォーム補助が受けられるということで借り手を見つけやすくなる所有者のメリットにもなります。
もちろん、自治体によって細かい要件を設けていたり、補助を受けるのには条件があったりすることがあるので、まずは一度確認してみましょう。
価格を自分で設定できる
不動産会社を利用して空き家を賃貸に回したり売却したりする際には、事前の不動産会社の査定を元にしてその金額を付けることになります。
もちろんその場合も自分で好きな金額を提示することは可能ですが、やはりその査定額を考えて当たり障りのない金額を付ける方が多いです。
一方で、空き家バンクの場合は初めから掲載する情報を全て自分で設定することが可能というのが大きなメリットです。
ただし、何でも自由に決められるからと言って、あまりにも市場価格とかけ離れた価格を付けると、当然買い手や借り手は現れません。
相場をしっかりと把握し、その上で自由に設定するというのが良いでしょう。
自治体によってサービスは様々なので、ご自分の自治体を一度見てみるのがおすすめですよ。
空き家バンクで家を貸すデメリット
それでは続いて、空き家バンクで家を貸すデメリットについて紹介していきます。
主なデメリットは下記の4つです。
自治体ごとで決まりなどが異なる
空き家バンクは自治体がそれぞれで行っているプロジェクトになるので、どうしても自治体によって取り組み具合に差が出てしまうというのが現状です。
大きく、空き家バンクに熱心に取り組んでいる自治体とそうでない自治体に分類できますが、その中でもさらに条件や決まりなどが異なります。
例えば、空き家を借りたいと思っている人が住みたい地域の空き家バンクを見たとしても、その自治体が熱心でなければ結果的に空き家バンクは使われないでしょう。
借り手は、空き家を探す際に空き家バンクを使わずとも、不動産会社を仲介して簡単に希望通りの物件を見つけることが可能です。
補助金制度などが充実している自治体であれば話は別ですが、後述するように、交渉や契約を自分でやらなければならないというデメリットも存在します。
- まだまだ制度がしっかりとしていない
- 自治体によって色々違う部分がある
というのは、ライバルである不動産会社と比べると改善すべき点と言えるでしょう。
登録できない物件もある
一般的に、不動産会社で空き家を賃貸に出したり売却したりする際には、査定結果をよくするためにも、その建物をきれいにするのが普通です。
関連:「不動産が売れない時に試してほしい物件のアピールポイントの作成方法」
逆に言えば、査定額を高くするための事前の対策をとるので、必然的に査定してもらう時点では、その建物はある程度良好な状態になっています。
一方で、空き家バンクは査定などなく誰もが気軽に空き家を登録できるものだと考えられがちです。
しかし、実は空き家バンクに登録する際には、担当のスタッフが実際に登録予定の家を見に来るのが一般的です。
そして、その空き家が利用できないほどに老朽化していたりする場合には、さすがに登録を断られるようなケースも存在するのです。
このように、どのような物件でも確実に登録できるというわけではないので、空き家バンクを利用するとしてもある程度の質は保っておかなければなりません。
交渉などを直接行わなければならない
空き家バンクを利用する上で最大のデメリットと考えられるのが、交渉や契約などを全て自分たちで行わなければならないという点です。
空き家バンク自体が自治体の提供するサービスになるので、実際に契約が終わるまでは自治体の人間が間に入ってサポートしてくれると考える方も少なくありません。
しかし、自治体が提供するのはあくまでも「マッチングサービス」であり、無事にマッチした後は、当事者同士で話を進めていくことになります。
当事者双方が不動産の素人であるケースがほとんどですが、仮にどちらかが詳しかったとしても、一方がもう一方を信用できないという問題が生まれます。
いずれにしても大きな手間がかかるのは間違いありませんし、せっかくマッチしたのに交渉や契約で揉めてしまうようなケースも多いです。
- 交渉事が苦手だという方
- 契約が複雑で全くわからないというような方
は、不動産会社に仲介を頼むのも方法の1つです。
不動産を売却するならこちらの記事でも紹介している「不動産一括査定のメリット・デメリット。おすすめの査定サイト4選」無料で査定してくれるサービスもありますので。
トラブルになる可能性もある
当事者同士でうまく契約を結べることもありますが、その場合は後々トラブルに発展するケースもあるため注意が必要です。
例えば、ボロボロの空き家なので低価格で貸し出す代わりに、修繕は全て借り手が負担、また瑕疵があっても全て自己修繕というような契約であれば話は別です。
関連:「瑕疵担保責任の基礎知識。不動産売却後のトラブルを避ける方法」
しかし、一般的には不動産会社に仲介してもらって契約を結ぶように、しっかりとした条件を決めて契約書を作成するというケースがほとんどです。
その契約書に不備があったり、予期せぬ事態が発生した場合の対応策などに関する記載がなかったりした場合、後々トラブルになる可能性があります。
また、間に不動産会社が入っていれば全く問題にならないような物事も、第三者がいないというだけで無駄なトラブルになってしまうこともあるのです。
自治体の中には、仲介サービスなどを紹介してくれるところもありますし、それがなくても第三者に頼む方法は存在します。
トラブルにならない契約であれば問題はないかもしれませんが、万が一のことも考えて契約は誰かを挟んで行うのが無難なのかもしれません。
空き家バンクを使って戸建てを貸すまでの流れ
それでは最後に、実際に空き家バンクを利用して家を貸すまでの流れについて紹介していきます。
基本的に、不動産会社を利用して賃貸に出す流れと似ていますが、要所要所の手続きが異なるので注意が必要です。
ステップ1:必要書類を作成する
まずは、登録をするために必要書類を作らなければなりません。
実際に空き家を登録する自治体のホームページからダウンロードしたり郵送で受け取ることも可能ですが、窓口に行って聞きながら作成するのもおすすめです。
恐らく多くの方が初めてのことで、わからない箇所も出てくる可能性が高いので、聞きながら記載すればスムーズですし、その他の必要書類についてもすぐにわかります。
必要書類とは?
登録をするのに必要な書類は一概にはこれ!とは言えません。
そのため自治体に直接問い合わせていただくのが良いのですが、ほとんどの自治体で必要になるのが
- 登録用の申請書
- 対象となる空き家の登録票や登録カード
- 空き家の写真や図面などの資料
- 個人情報の取り扱いなどに関する同意書
などです。
自治体によって異なる書類
空き家バンクの利用には、当然身分証明書などの個人情報の提出も必要になってきます。
その際に、
- 登記簿謄本の写し
- 固定資産税などの納税証明書
などの提出が求められるケースもあるため、予め用意しておいたほうが良いでしょう。
また、物件によっては所有者が複数人であることもありますが、その場合には委任状の提出が必要になることもあります。
さらに、自治体によっては契約においてのトラブルを避けるために、不動産会社との媒介契約を結ばなければならないという条件を設けているところもあります。
その場合は、不動産会社との媒介契約の契約書も提出しなければならないので、不動産会社にもその旨を伝えておきましょう。
このように、自治体によって空き家バンクへの登録に必要な書類は異なります。
空き家バンクを利用するのであれば、まずはどのような書類が必要になってくるのかを自治体に確認しておくと、その後の手続きがスムーズです
ステップ2:自治体が空き家を審査する
必要書類を揃えたら、続いて自治体が対象となる空き家を審査します。
上述したように、空き家バンクに登録する空き家は一定水準をクリアしていなければなりません。
実際にその空き家を借りて生活をする人がきちんとした環境で生活できるかどうかの審査になるので、審査前に住宅環境をある程度整えておくことをおすすめします。
なお、審査をしてから登録の申し込み手続きに進むケースもあるため、まずは審査に通るか確認してほしいという方は、その旨を自治体に伝えてみましょう。
審査は、スタッフが実際の空き家を目で見て確認するケースが多いですが、場合によっては登録票を見て判断することもあるようです。
いずれにしても、審査に通らなければ空き家バンクへの登録はできないので注意しましょう。
ステップ3:空き家の情報を一般公開する
審査に通ったら、いよいよ空き家の情報が一般公開されます。
その情報を見て希望者が現れれば、そこから交渉、契約へと進んでいくわけですが、その前に、その公開する情報をきちんと確かめておくことをおすすめいたします。
なぜなら、空き家バンクに掲載されている一戸建ては、当然全て空き家です。
そのため、その空き家バンクの情報で物件の場所が特定されると、空き家に無断で立ち入られたりといったトラブルが発生する可能性があるからです。
もちろん自治体側も、物件の住所や所有者の個人情報などを一般公開をするようなことはしません。
しかし、周辺の情報や駅までの距離、といった細々とした情報は掲載するため、そこから空き家を特定されてしまうリスクが生じます。
例えば住宅地にある空き家であれば問題はないですが、周りに家が少ないような地域では比較的特定も簡単です。
自治体の中には、情報の詳細を見るために自治体への登録手続きなどが必要なところもありますが、そうでない場合は公開範囲をきちんと確認しておきましょう。
ステップ4:賃貸希望者から連絡が入る
一般公開した情報を見て、空き家が気になるという人が現れたら、賃貸希望者から連絡が入ります。
通常は、空き家バンクの情報は誰でも見ることができますが、実際にそのシステムを利用するためにはきちんと登録をしなければなりません。
そのため、「いきなり知らない人から電話がかかってくる」というようなことはないため安心です。
具体的には、賃貸希望者は仲介をする自治体の窓口、または不動産会社に連絡を入れることになり、その担当者が貸し手に連絡をしてきます。
しかし、最初の自治体との話し合いで
- 希望者に番号を教えてもかまわない
- 希望者の番号を控えてこちらから電話をする
というようにすることも可能です。
基本的に空き家バンクの役割はここまでなので、実際の物件の内覧などには貸し手と借り手が日時をあわせて一緒に行かなければなりません。
しかし、不動産会社に仲介してもらっているのであれば、その不動産会社がすべてやってくれることも多いので、貸し手が同席する必要はありません。
ステップ5:契約の条件などを決める
賃貸希望者がその空き家を気に入ったら、続いて最終段階である契約へと移ります。
この段階になると、不動産会社に仲介をお願いしていない限りは誰も間に入らないため、当事者同士で話を進めていかなければなりません。
しかし、この時点で両者だけでの契約が難しいという話になった場合は、ここから不動産会社に仲介してもらうことも可能です。
間に仲介業者を挟まない場合は、上述した通り、両者間で発生するいかなるトラブルに関しても自治体は責任を負ってくれないので注意しましょう。
なお、最終的に不動産会社を利用する可能性が高いのであれば、初めから契約をしておいたほうが楽です。
諸々の手続きをやってくれますし、交渉時や契約時のトラブルを避けるため、また契約後にトラブルに巻き込まれないためにも、できるだけ不動産会社を通すことをおすすめします。
空き家バンクを活用してみよう!
不動産会社がたくさんあるので、家を貸したいとなったら、やはり不動産会社を利用しようと思う方が多いです。
しかし、空き家を早く貸し出したいというような方は、空き家バンクを利用してみるのも1つの選択肢としてはおすすめです。
確かに不動産会社の仲介と比べると、どうしてもシステム的に使いにくいと感じる場面があるかもしれませんが、その分メリットも得られます。
このページを読んで、自分の物件であれば大きなメリットを得られそうだ、と感じたのであれば、一度自治体の空き家バンクについて調べてみましょう。
不動産会社で借り手のつかなかった物件に、いきなり入居を希望する人物が現れる可能性もあるので、使ってみて損はありませんので!