ご自宅に庭を設けているご家庭の中には、雑草の手入れに苦労しているところも多いのではないでしょうか。
中にはあきらめて放置しているというご家庭もあるかもしれませんが、雑草をそのままにしておくと、見た目だけではなく衛生的にもよくありません。
例えば芝生などは日光が当たらない部分は生えにくかったりしますし、冬場は枯れてなくなってしまいます。
しかし、雑草の中には日陰でも元気に成長するものもあれば、冬でも関係なく生えてくるようなものも存在します。
雑草のお手入れに困っている方は、思い切って庭に雑草が生えないような対策を取ってみてはいかがでしょうか。
今回は、そんな雑草の生えないエクステリアづくりについての紹介です。
一般的な雑草対策
見た目が悪い、汚らしいという理由で、様々な方が雑草対策を行います。
まずは、一般的な雑草対策を見ていきましょう。
手で抜く
最も気軽にできる雑草対策として挙げられるのが、手で引っこ抜くというものになります。
雑草を除去するのに全くお金がかからないので経済的ですし、誰でも気軽に行うことができますので、一度はやったことがあるという方も多いはずです。
しかし、雑草の量が多いとかなりの重労働になりますし、中腰になって作業を続けることになるため、腰が痛くなったりする方も少なくないようです。
例えば鎌で一気に切ってしまうという方もいらっしゃるかもしれませんが、当然鎌では根っこの部分が残ったままですので、一時的な対処法になってしまいます。
また、雑草をむしったとしてもすぐに生えてくることが多いため、根本的に雑草をなくすことにはなりません。
時間や体力があるという方であれば連日のように雑草を引っこ抜くのもよいかもしれませんが、本気で雑草をなくしたいと思っていらっしゃる方には現実的な方法ではありません。
草刈り機の利用
雑草の量が多いご家庭、大きな庭を有しているご家庭であれば、草刈り機を利用して雑草を取り除くということもあるのではないでしょうか。
草刈り機をお持ちでないご家庭からすると、そんなに本格的な作業用の機械など持っているはずがないと思われるかもしれませんが、ホームセンターなどでも気軽に購入できますし、意外に持っている方は少なくありません。
実際に、最近の草刈り機はどんどんと軽量化されていますので、女性が一人で簡単に取り扱うことも可能ですし、充電式のものであれば庭で自由に動き回ることができます。
どうしても草刈り機は危ないという印象を持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、ナイロンカッターの草刈り機は安全に使うことができるため、誰でも雑草を刈ることが可能です。
ただし、やはりこちらも雑草を手で抜くのと同じく、根本的に雑草をなくすという対策にはなりません。
もちろん機械を利用すれば時間も労力もそこまでかかりませんが、草刈りをするという行為自体が面倒だという方にはおすすめできません。
除草剤の利用
頻繁に雑草を除去するのが嫌だという方の中には、除草剤を利用する方もいらっしゃいます。
お子様やペットが同居するご家庭では使えないと考える方も多いですが、除草剤にも様々な種類があり、食物成分から作られる安全性の高いものも存在するため気軽に利用することが可能です。
ただし、雑草が生い茂るエリアとは別に家庭菜園などを設けている場合は、気を付けて利用しなければなりません。
除草剤は大きく2つに分けられ、1つはすでに生えている雑草に散布する茎葉処理型、もう1つは雑草が発生する前に利用する土壌処理型になります。
茎葉処理剤はすでに生えている雑草に有効ですが、種には効果がないため新たに生えてくる雑草に対しては効かないことが多く、そのため1,2ヶ月で種から新しい雑草が生まれます。
一方の土壌処理型は雑草をきれいに取り除いてから土に対して利用するものですので効き目は半年ほどと長いですが、既に立派に成長している雑草に対しては効き目が弱くなります。
雑草が生えにくいおすすめのエクステリア
除草剤などを利用すれば、長期的に雑草の処理をせずに済むのですが、そもそも雑草を生やしたくないと思われている方も多いはずです。
そんなときには、エクステリアを利用して雑草に蓋をしてしまうというのも方法の1つです。
完全に雑草をなくすわけではありませんが、雑草が生えにくくなるエクステリアはたくさん存在します。
人工芝
雑草を防ぐための代表的なエクステリアとして挙げられるのが、人工芝になります。
人工芝には雑草を防ぐ以外にも様々なメリットがありますので、多くのご家庭で幅広く利用されているエクステリアの1つです。
しかし、地面の上に直接人工芝を敷くだけでは、その隙間から普通に雑草が生えてきますので、基本的には防草シートを敷いてその上から人工芝を敷くことになります。
天然芝を利用するという方もいらっしゃいますが、人工芝とは異なり草むしりは必要ですし、それに加えて水やりや芝刈りなどのお手入れもしなければなりませんので、雑草をなくすエクステリアにはなりません。
⇒エクステリアに芝生を入れたい!天然芝と人工芝のメリット・デメリット
化粧砂利
雑草を防ぐために、砂利を利用するというご家庭も少なくありません。
特に地面から厚めに砂利を敷き詰めることによって、日光が当たらなくなりますし、草の芽が出てくるのを防ぐことが可能です。
しかし、人工芝同様に完全に雑草を防ぐというのは難しいですので、時がたてば砂利の隙間から生命力の強い雑草が顔を出すことになります。
放置しておくと砂利と雑草が混じってお手入れが一段と大変になるため、早い段階で処理をしなければなりません。
こちらも砂利の下に防草シートを敷くことによって雑草をより生えにくくすることができますが、砂利自体も時がたてば減っていくため、定期的なお手入れが必要になってきます。
⇒エクステリアで砂利を敷くメリット・デメリットとDIYをする方法
インターロッキングについて
庭にインターロッキングを取り入れれば、庭が一気にオシャレになりますし、雑草も生えにくくなります。
ただし、人工芝や砂利などと比べるとインターロッキングを設置するのは大変ですので、業者にお願いするという方が多いです。
もちろんDIYでもできないわけではありませんが、それなりのスキルが必要になってきますし時間もかかります。
さらに、インターロッキングは地面を完全に塗装するわけではなく、タイルやレンガなどを敷き詰めるエクステリアになりますので、それらの隙間から雑草が生えてくる可能性があります。
砂利などと比べるとお手入れは簡単ですが、やはり完全に雑草をなくすというものではないということも覚えておきましょう。
⇒エクステリアのインターロッキングを導入するメリット・デメリット
雑草が生えないエクステリア
雑草を絶対に生やしたくないと考えるのであれば、思い切って舗装をしてしまうというのも方法の1つです。
やはり代表的なエクステリアはコンクリートになりますが、コンクリートにはデメリットもあるため注意が必要です。
コンクリートの除草効果
コンクリートで固められた駐車場などを見たことがあるという方は多いと思いますが、一面をコンクリートにするのであれば雑草が生えてくることがありません。
もちろん隙間などを設ける場合はそこから雑草が顔を出す可能性がありますが、全面をコンクリートで舗装するのであれば雑草の心配をすることがなくなります。
また、コンクリートはお手入れも楽ですし、雨の日に水がたまったりするといった心配をする必要もないため、優れたエクステリアです。
一度コンクリートで固めてしまえば、基本的にはメンテナンスをしなくとも長年利用できるため、お手入れが苦手な方にはもってこいの外構といえるのではないでしょうか。
コンクリートのデメリット
雑草を避けるためにコンクリートで固めてしまうというのも良いかもしれませんが、やはり導入するにあたってのコストは少々割高になりますし、撤去をするとなった際の費用も安くはありません。
また、夏場には照り返しがきつくなるため、庭でゆっくりとくつろぐというのが難しくなりますし、コンクリートがあることによって室内の気温も上昇しがちですので、エアコン代が高くなるといったデメリットが考えられます。
実際に利用されることの多いエクステリアの1つではあるのですが、このようなデメリットもあるということを考慮して導入するかを判断するようにしましょう。
防草シートを長持ちさせるコツ
お庭にどのようなエクステリアを設置するとしても、雑草を避けるためには防草シートが不可欠です。
最後に、防草シートの効果を少しでも長持ちさせるための方法を紹介させていただきます。
シートを敷く前にはきちんと雑草を抜く
防草シートを敷くのだから、その下に雑草があったとしても枯れてしまうのではないか、と考える方も多いのではないかと思います。
確かに防草シートを敷けばある程度の雑草を避けることは可能ですが、それは綺麗に設置できた場合に限ります。
例えば、シートの下に雑草があるとどうしてもシートを平らに敷くことができないため、わずかな隙間ができてしまう可能性があります。
その隙間があると、風が拭いたり雨水が入りやすくなるため、シート自体が動いて地面と擦れることになります。
シートの上にエクステリアを設置するとしても、その上を人間が歩くことになるため、隙間が多ければ多いほど摩擦が生じ、シートが劣化しやすくなるのです。
そのため、防草シートを敷く前にはきちんと雑草を処理して、なるべく平らな状態を作るようにしましょう。
除草剤は根っこを枯らすタイプがベター
草刈り機などで雑草を処理するという方も多いのではないかと思いますが、防草シートを敷くのであれば除草剤を利用することをおすすめいたします。
根っこまできちんと枯らすことによって雑草をなくすことができるのですが、逆に根っこの部分が残っているとそこから再生する強い雑草も存在します。
もちろん防草シートを敷いてからしばらくは問題ないですが、シートの破れた部分や合わせ目の部分から芽が出て、そこから雑草が生えるようになってしまう可能性もあります。
防草シートを敷いてからなるべくお手入れをしなくてもいいように、きちんと雑草を抜いておきましょう。
シートはきちんと固定すべき
例えば風などの外部の影響を全く受けないような場所であれば、防草シートを固定する必要はないかもしれません。
しかし、屋外は当然外部から様々な刺激を受けることになるため、ただ敷くだけでは簡単にめくれ上がってしまいます。
シートの周りはもちろん、合わせ目もしっかりと固定することによって、シートのずれを防いで長期的に雑草をなくすことが可能になります。
一般的にはシートとシートの合わせ目には粘着テープを利用し、それらをきちんと固定するには固定ピンを用いることが多いです。
ピンの数が少ないとめくれ上がってしまうこともあるため、打ち込むピンを増やして頑丈に固定するようにしましょう。
防草シートの設置後にすべきことは?
防草シートを敷いたら、その上に砂利や人工芝などのエクステリアを設置するという方が多いのではないでしょうか。
基本的にはそのまま放置してしまっても、しばらく雑草が生えてくるようなことはないのではないかと思います。
また、エクステリアによっては全くお手入れやメンテナンスをしなくてもきれいな景観を保つことができるものもあります。
しかし、数か月に1回くらいの間隔で防草シートの様子を見ることができれば、傷んでいる部分を早めに発見することができるため、雑草の発生をさらに遅らせることができます。
きちんとピンでとめたつもりでも、強い風などが当たるとめくれてしまったり、エクステリアの下でずれてしまったりすることがあるかもしれません。
メンテナンスは面倒だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった部分を定期的に補修することで、防草シートを長期的に利用することができるようになるのです。
最後に
雑草が気にならないという方もいらっしゃるかもしれませんが、やはりお客さんが来たときなどにはみっともないと感じる方も少なくないはずです。
もちろん普段からきちんとお手入れできるのであれば、雑草のための対策など必要ないですが、日々のお手入れやメンテナンスが面倒だと感じる方は、庭が雑草まみれになる前に何らかの対策を取ったほうが良いでしょう。
例えばエクステリアを設置しなかったとしても、防草シートを敷くだけで庭の景観が大きく変わります。
業者に頼むと高額になりそうだと考える方も多いと思いますが、防草シートを敷くくらいであればDIYでも可能なのではないかと思います。
もちろん防草シートだけでは殺風景な感じになってしまうため、その上に何らかのエクステリアを施すという方も多いです。
雑草だらけの庭を一変するいい機会ですので、一度雑草対策を考えてみてはいかがでしょうか。