ご自宅に何年も開けていない物置が放置されている、というご家庭もあるのではないでしょうか。
昔からあるものなので特に気にしていなかったという方が多いと思います。
しかし、物置がなくなれればその分のスペースを有効利用することができますし、いらない物を処分して気持ちもすっきりします。
たまに使っているというのであれば無理に処分する必要はないかもしれませんが、ずっと使ってないのであれば早めに処分するべきです。
物置はそのまま粗大ごみなどで捨てることはできないため、処分する前に解体作業をする必要があります。
業者に解体をお願いする方もいらっしゃいますが、小さな物置であればご自身で取り壊してしまう方も少なくありません。
今回は、業者に物置を頼んだ際の料金の考え方と、DIYで物置を解体する方法などを紹介していきます。
物置解体の手順
大きな一軒家を解体することを考えると、物置や倉庫の解体は非常に簡単だといえるのではないでしょうか。
もちろん業者にお願いするのが最も楽ですが
- お金がかかるのが嫌だという方
- 自分でやるのが楽しいという方
の中には、物置を自分で解体してしまう方もいらっしゃいます。
業者にお願いする場合も、ご自身でやる場合も、物置の解体方法は大体同じです。
1.ボルトを外してばらしていく
物置と言えばスチール製でできていることが多いと思いますが、基本的にはそれぞれの面がボルトとナットで固定されていることが多いです。
ねじをすべて外してしまえば簡単に分解できますし、溶接などの特別な機械を使わないと取れないという箇所もないはずですので、ボルトを外して順番に解体していくことになります。
しかし、物置の状態によっては
- サビ付いていてなかなかボルトが取れない
- ところどころ変形していて外れにくくなっているような場所がある
ということも考えられます。
ただし、どのような状態であったとしても、物置を解体する基本は屋根の部分の取り外しから始めて、徐々に下の方を分解していくことになります。
大きな物置の場合は、屋根や壁部分を形成していた素材1つ1つがかなりの重量になることもあるため、怪我をしないように気を付けて行いましょう。
2.基礎も撤去
小さな物置の場合は、通常はコンクリートブロックが下に置かれているだけというパターンが多いです。
ブロックは1つ1つ簡単に取り除くことができると思いますので、普通に撤去すればよいのですが、大きな物置を設置していた場合はしっかりとした基礎が造られていることもあります。
基礎をそのまま手で持ち運ぶということは難しいですので、その場でハンマーなどを利用して少しずつ壊していくことになります。
ハンマーでたたく際に粉塵が出ることも多いですし、コンクリートのかけらが飛び散る可能性もあります。
そのため
- 目を保護するためのメガネ
- 粉塵を防止するためのマスク
などを着用すると快適に作業できるはずです。
基礎が大きくて作業が大変な場合は、解体業者に依頼してしまうというのも方法の1つです。
3.金属回収業者とリサイクルセンターに持ち込む
基礎部分の解体工事まで終わったら、解体作業で出た廃材を処分する必要があります。
物置のメインの部分がスチールなどの金属でできている場合は、金属買取業者に買取を依頼してみましょう。
状態が良ければよいほど高く売れますので、解体業者に依頼する際にも状態が良いものは解体費用が安くなります。
基礎部分に配置してあったコンクリートブロックは一般の粗大ゴミとして処理することも可能です。
解体業者を利用する場合は一緒に処分してもらうのもよいのですが、粗大ゴミとして自治体に申し出たほうが安くなる可能性が高いです。
業者に物置を解体してもらう場合の費用の考え方と相場
倉庫や物置を解体する価格は、大きさや材質などによって大きく変わってくることがあります。
そのため一概にはお答えすることができませんが、目安の費用相場はこちらです。
- 物置の相場:15,000~50,000円
また、下記に料金の判断材料を紹介いたします。
物置のサイズ
小さいものであれば2万円に収まる程度で解体が可能ですが、大きさによっては数万円するようなものも存在します。
ご自身でもできそうな大きさであれば低価格になる可能性が高いですが、大きな倉庫になると誰でも解体できるわけではないため、専門の業者に依頼する必要があります。
※なお、大きさは料金の基本を決める目安となる部分になり、その他の要素が重なって総合価格が変動します。
物置の状態
新しい物置や見た目がきれいな倉庫の場合は、比較的安く解体してもらえる可能性があります。
材質によっては買い取りもあり得るため安くなることがありますし、解体がスムーズにいきますので良い状態の方が解体費用が安くなる傾向にあるのです。
しかし、ボロボロになっている倉庫などは、ねじやボルトがサビ付いていることもあるため、料金が高くなりがちです。
サビの状態によっては、分解作業に時間がかかったりするため、その分の料金が上乗せされることになります。
物置の素材
物置には、木材を利用して組み立てられているタイプもあれば、プレハブのものやスチールのものなど、タイプは様々です。
解体作業が簡単な方が安いというのもありますが、スチール製の物置は鉄くずとしてリサイクルできるため、状態によっては廃棄物処理業者から買い取ってもらえることもあります。
そのため、その分の解体費用が安くなる可能性もあります。
物置の中身
業者に物置の解体作業をお願いする場合は、できるだけ中身を空っぽにしておくべきでしょう。
もちろん中身ごとすべて処分してほしいという場合は問題ありませんが、その場合は不用品の回収料金も支払うことになります。
産業廃棄物の処分費用ということになるため、ご自身で処分するよりも高くなります。
なるべく解体費用を押さえたいのであれば、事前に物置内部の不用品を処分しておくことをおすすめいたします。
物置の基礎
物置の置かれ方によっても変わってきますが、通常は地面にそのまま物置を配置するのではなく、地面との間に基礎を造ってその上に物置を置くことになります。
例えばブロック塀などに利用するコンクリートブロックを、物置の下にいくつか置くという方法が一般的です。
その場合は撤去も簡単なのですが、中には基礎部分をきちんと造りこんでいる物置も存在します。
基礎を取り除くために、ハンマーで破壊したりといった作業が必要になってくるため、高くなりがちです。
物置の解体も複数業者に見積もりを
家屋を解体する際には
- 解体工事の相場を知るため
- より良い業者を見つけるため
にも、たくさんの解体業者に見積もりをお願いするという方が多いのではないでしょうか。
物置の解体料金は、家屋の解体を考えると格段に安いと言えますが、それでも業者によって料金が変わってくることが多いです。
物置を解体するだけであっても、複数の業者に見積もりをお願いすることによって、より安い料金で処分することができますので、必ず複数の見積もりは取るようにしてください。
解体工事の一括見積もりサービスを活用する
もし、ご自身が忙しくてなかなか解体業者が見つけられない場合は、優良な解体業者を紹介してくれるサービスを使うもの1つの手段です。
例えばこちらの解体工事の匠というサービスでは、
→解体工事の匠の特徴と口コミ・評判は?おすすめできる理由をまとめてみた
あなたの地域にいる優良の解体工事業者を3社紹介してくれて無料で見積もりを出してくれます。
もちろん、登録や相談などに費用は一切かからず完全無料なので相談するだけも問題ありません。
知り合いに解体業者がいるならその方に頼んでもいいですが、知り合いだから安くなったりするわけではないですからね。
この記事をみて「やっぱり自分で物置の解体は辞めておこう」と思った方は気軽に活用してみてください。
それに見積もりを出してみて高いと感じたら、場合によっては自分で解体することもありですので。
ご自身で解体するとしても、いくらかの料金は発生するため、DIYで考えられるリスクも考慮して、どちらが良いか決めるとよいでしょう。
DIYで物置を解体する場合
小さな物置であれば、自分でやってしまおうと考える方も多いのではないでしょうか。
実際に、物置程度の解体作業であれば、DIYで片づけてしまう方もいらっしゃいます。
リサイクルショップが購入してくれる可能性も
物置を解体する前に、その物置の状態が良いのであれば、リサイクルショップに引き取りに来てもらえないか聞いてみるのもよいでしょう。
小型の物置であれば、解体せずにそのままリサイクルショップに引き渡すことも可能です。
もちろん、状態がそこまでよくなければ、無料での引き取りということになるケースが多いです。
しかし、自分で解体する手間や解体業者にお願いする費用などを考えると、かなりお得といえるのではないでしょうか。
ボロボロのものは基本的にはリサイクルショップにも断られる可能性が高いですが、状態がきれいなのであれば一度聞いてみる価値はあると言えます。
自分で物置を解体する前に必要なこと
物置は小さなものだとしても、自分一人で解体するとなるとそれなりのリスクが付きまといます。
解体には必要な道具がありますし、場合によっては許可を申請しなければならない可能性もあります。
許可の申請について
例えば、床面積が80平米以上の場合は、建設リサイクル法によって
「解体をする日の7日前までに自治体に届け出を提出する」
必要があります。
物置の場合は、このサイズ以上になることが珍しいですので、基本的に届け出を出す必要はないと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、物置を解体した廃材を乗せるための車両を公道に駐車して置く場合は、道路使用許可を申請する必要があります。
道路使用許可は、自治体ではなく管轄の警察署に申請を出すことになります。
こちらは管轄によって若干異なりますが、申請から3、4日後に許可をもらうことができるはずです。
解体予定日をご自身で決めて、その日に許可が間に合うように申請をしておきましょう。
なお、車両を私有地に駐車できるのであれば、特別な許可を取る必要はありません。
解体に必要な道具とは?
物置程度の解体であれば、普通の格好で気軽にやればよいと考える方もいます。
しかし、解体作業であることには変わりありませんので、最低限の服装と道具は用意しておいたほうが良いでしょう。
解体時の服装
- 保護メガネ
- 防塵マスク
- 軍手
- 安全靴
- ヘルメット
解体用の道具
- レンチ
- バール
- ハンマー
この辺りをそろえておくことによって、物置の解体作業がスムーズにいくはずです。
ただ、一般的なスチール製の物置の解体にはこの程度の道具で問題ありませんが、物置の状態や建材などによってはさらに必要な道具が出てくるかもしれません。
また、物置の設置場所や大きさによっては、高所での作業も考えられるため、安全帯などを用意しておくと安心です。
事前に用意していないと、解体作業中に買いに行く手間が出てくる可能性もあるため、前もって何が必要かを考えて揃えておくことをおすすめいたします。
解体した物置の処分方法
既に上述した部分もありますが、最後にDIYで解体した物置の処分方法をまとめておきます。
解体した後の建材をそのまま自宅に放置というわけにもいかないと思いますので、最後まできっちり処分してしまいましょう。
スチール素材
大半の物置は、スチールでできていることが多いのではないかと思います。
スチールは大きく
- 粗大ゴミとして捨てる
- 金属を買い取ってもらえる業者に売る
どちらかの選択肢を取ることになります。
粗大ゴミとして捨てるのであれば、お住まいの自治体のルールに従って処分することになります。
業者にお願いする場合は、基本的には軽トラなどにご自身でスチール板を積んで持って行くことになりますが、自分で運ぶのが難しい場合は回収してくれる業者を探してみましょう。
もちろん業者の都合もあるため、解体後すぐに取りに来てくれるということはないかもしれません。
しかし、粗大ごみとして捨てることを考えると、買い取ってもらった方がメリットが大きいといえるでしょう。
コンクリート素材
物置の基礎部分であるコンクリートは、基本的には粗大ゴミとして処分します。。
しかし、地域によってはコンクリートブロックを粗大ゴミとして取り扱っていないところもあるため、事前に確認しておく必要があります。
万が一粗大ゴミとして処分できない場合は、コンクリートガラを処分してくれる業者に引き取りをお願いしてみましょう。
ブロックの数が少ないのであれば、そのままご自宅の邪魔にならない場所に置いておくのも方法の1つです。
まとめ
物置の解体は大きな一軒家の解体と比べると、はるかに簡単ですし、手間も時間もかかりません。
しかし、それは解体のプロである解体業者が行った場合に限ります。
普段解体作業をやったことがない方からすると、いくら小さな物置であったとしても、それなりの時間が必要になってきますし、場合によっては1日で終わらない可能性もあります。
普段からDIYをやり慣れているという方であれば、何となくコツもわかっているかもしれません。
しかし、
- DIYをしたことがないという方
- 自信がないという方
初めから解体業者にお願いしてしまった方が効率もいいですし、怪我などをする恐れもありません。
解体作業はどうしても高いという印象がありますが、小さな物置であれば以外に低価格で引き受けてくれるところも多いですので、まずは見積もりを出してもらいましょう。
価格に納得できればそのままお願いするのもよいですし、高いのであればご自身でやってみるというのもありですので。