エクステリアと言っても、駐車場やフェンス、アプローチなど様々な場所が存在します。
しかし、基本的には住宅の外部を彩るパーツになるため、外でも安心して利用できる素材が用いられます。
もちろん場所によって向き不向きはありますが、今回はエクステリアの中でもよく使われる代表的な素材を紹介させていただきます。
それぞれの素材のメリットやデメリット、特徴などを説明していきますので、エクステリアを設置する際の参考にしていただければと思います。
どこでも使われるコンクリート
道を歩いていると、いたるところにコンクリートが使われていることがわかるのではないでしょうか。
一般的にはセメントと砂利、砂などを混ぜ合わせて水を入れることでコンクリートが完成しますが、エクステリアの様々な部分に利用することが可能です。
コンクリートのメリット
真っ先に挙げられるメリットは、耐久性が高く強度に優れているという点になります。
もちろんコンクリート単体では強度などが弱くなってしまうのですが、内部に鉄筋を入れて鉄筋コンクリートにすることによって耐久性が大きく強化されます。
例えばカーポートの下部分によく利用されるコンクリートですが、その理由は耐久性に優れているだけではありません。
コンクリートで固めてしまうことによって、その部分は雑草が生えなくなるため、手入れをする必要がなくなるという点も重要なポイントの1つと言えます。
コンクリートのデメリット
完全に固まったコンクリートは強度に優れていますが、固まる前は液状になり、また完全に乾くまでにかなりの時間を必要とします。
せっかくコンクリートで駐車場を作ろうと思ったのに、固まるまでに雨が降ってしまうと砂やセメントが流されてしまうことがあります。
当然水分が増えてしまうわけですから、コンクリートの長所である強度が下がり、またでこぼこの状態で固まってしまう可能性もあります。
そのため、コンクリートを利用してエクステリアを設置する場合は、できるだけ雨の少ない時期に作業を行う必要があります。
コンクリートが使われる場所
エクステリアの中で最もコンクリートが使用される場所は、やはり駐車場になるのではないでしょうか。
建物自体がコンクリートでできている場合は、塀をコンクリートでそのまま固めたりすることで全体を調和させることができます。
芝生や砂利などと組み合わせて美しい庭を演出することもできますし、コンクリート単体でも色を混ぜ合わせてオリジナルのデザインを作り上げることも可能です。
もちろんDIYで利用することもできますが、専門的な技術や工法が必要になることもあるため、コンクリートを使ったエクステリアの設置は専門業者に依頼する方が多いようです。
庭を綺麗にする芝生
庭をきれいに彩るのであれば、やはり芝生があったほうが良いという方も少なくありません。
コンクリートのように一度設置してしまえばそれで終わりというわけではないですが、管理ができるのであればおすすめの素材です。
芝生のメリット
特に夏の時期には、芝生が大活躍します。
青々と生え茂った芝生は見ているだけでも美しい印象を持ちますし、コンクリートなどと比べると実際に涼しいですので気持ちが良いです。
また、小さなお子様やペットがいるようなご家庭であれば、その芝生を遊び場として活用することもできます。
コンクリートやタイルといった硬い地面ではないため、安心して遊ばせることができますし見ていて気持ちがいいです。
夏場のアウトドアを楽しみたいという方は、芝生を敷き詰めてみるのもよいかもしれません。
芝生のデメリット
芝生の最大のデメリットは、やはり定期的に管理をしなければきれいに保ち続けることができないという点ではないかと思います。
特に庭が広い場合は、様々な場所から生えてくる雑草を刈ったりするのが大変ですし、芝刈りだけではなく水やりなどの労力もかかってきます。
また、場所によっては虫が大量に発生してしまうこともあるようです。
メリットも大きいですし、何より見た目がガラリと変わるので住宅を彩るエクステリアとしてはおすすめですが、このようなデメリットも考慮しておきましょう。
人工芝もおすすめ
やはり天然の芝生のほうが良いという方が多いのではないかと思いますが、お手入れやその他の様々なことを考えると人工芝を入れるのも方法の1つです。
使用する場所によって変わってきますが、人工芝は基本的に10年ほどは手入れなしで使い続けることが可能です。
天然芝は日当たりによって成長度合いが大きく変わりますし、季節によっても状態が変化しますが、人工芝はもちろんそういった外部に影響されることはありません。
手入れをしっかりとすることができるのであれば、天然芝は数十年利用することができますし、日当たりが良い場所であればきれいな芝が育ちます。
しかしやはり、日々の管理が面倒だという方は天然芝を台無しにしてしまいがちですので、まずは人工芝から試してみるのもよいのではないでしょうか。
近年人気が高いタイル
お風呂場やトイレなどに使われがちなタイルですが、ビルの外壁をはじめとする様々な場所でエクステリアとしても利用されています。
最近は、住宅のエクステリアの一部にも好んで取り入れられる素材の1つになりつつあります。
タイルのメリット
レンガなどとは異なり、タイルは基本的にどんな色を表現することも可能ですので、どんな外壁にも合わせることができますし、様々な色のタイルを組み合わせて使用することでオリジナルのエクステリアを作ることができます。
タイルがお風呂場やトイレでよく使われるのは、ダニやカビの繁殖などを抑える性質を持っており、傷にも強いからです。
また、水分や汚れを吸収しない性質を持っていますし変色などの心配もほぼないため、手入れも楽なうえに綺麗な状態をずっと維持することが可能です。
結果的に、他の素材と比べるとメンテナンスの費用などがかからないため、経済的な素材といえるでしょう。
タイルのデメリット
維持コストが安く抑えられるというメリットは大きいですが、その代わり最初に設置する費用が他の素材と比べると割高になります。
また、施工方法によっては他の素材を利用した工事と比べて工期が長くかかる可能性が高くなります。
さらに、タイルの素材によっては濡れて滑りやすいようなものもあります。
タイルにも水に強いものや滑りにくいもの、熱や冷たさが伝わりにくいものなど様々な種類があるため、その場所に適した性質のものを選ぶ必要があります。
やはり最大のデメリットは初期費用が高額という点になるかと思いますが、メンテナンスなどが簡単なため長い目で見るとタイルのほうが安くなる場合も多いです。
タイルの使い方
最近は、住宅の外壁をタイルで覆うようなタイプの建物も増えてきました。
テラスをはじめとした家の外側の床部分に利用されることが多いですし、カーポートにも使われることが多くなってきています。
通常のものよりも少し割高ですが、割れにくいタイルを利用すれば頻繁な手入れなしで長期的にその美しさを保ち続けることが可能です。
また、雨で汚れを洗い流してくれるようなタイルを利用すれば、汚れが目立ちやすいエクステリアの管理もさらに楽になるのではないでしょうか。
洋風の家におすすめのレンガ
洋風の家によく使われるイメージがあるレンガですが、エクステリアとしても大活躍しています。
外壁や塀だけでなく、庭を彩るワンポイントとして気軽に利用できるのがレンガの魅力です。
レンガのメリット
見た目がオシャレだと感じる方も多いと思いますが、その素材自体が土になるので環境にも優しいですし吸水率も高いため、植物ともよく合いますしガーデニングのワンポイントにも向いています。
また、赤茶色の美しい表面が、年を重ねるごとに徐々に変化していくため、古くなったレンガはそれだけで味わいが出てきてさらにオシャレに生まれ変わります。
かつては地震などの災害に弱いと言われていたレンガですが、内部を鉄筋などで強化することもできるため自宅を囲う塀としての利用も可能です。
レンガのデメリット
他の素材と比べるとデメリットが少ないですが、しいて言えば、接着する際にモルタルを使用するためDIYで行う場合はかなりの手間がかかります。
さらに、一度モルタルで固めてしまうとそれで固定されてしまうため、あとからやっぱりやめようと思っても簡単に動かすことができなくなってしまいます。
また、吸水率が高く植物との相性も良いレンガですが、寒い地域で利用すると水のしみ込んだレンガがそのまま凍ってしまい割れる可能性もあります。
花壇などの一部に使用するのであれば問題ないですが、レンガを使って塀を作ろうと考えている方は真冬の気温のことも考慮する必要があります。
レンガが使用される場所
かつては洋館の外壁や塀に利用するものだというイメージがついていたレンガですが、現在はエクステリアの様々な場面で使われているのを目にすることができます。
例えばガーデニングが好きな方はレンガを組み合わせて様々な大きさの花壇を作ることができますし、地面にレンガを敷き詰めてオシャレなアプローチを作ることも可能です。
レンガを組み合わせて大掛かりなエクステリアを完成させることも可能ですが、1つ1つが小さいので小さな場所でも気軽に利用できます。
⇒エクステリア「アプローチ」の重要性と設置の際に知っておきたい注意点
定番のブロック
ブロックを使った壁はエクステリアの定番中の定番ですが、現代では様々な種類のものが登場しています。
ブロックを裸のまま利用すると重厚感が出てしまいますが、タイルや天然石などと組み合わせて利用することでオシャレなエクステリアに変わります。
ブロックのメリット
ブロックで塀を設置する場合、コンクリートと比べるとコストを大きく減らすことができると言われています。
また、隙間のない塀を作ることになるため、塀の外側からの視線を完全にシャットアウトすることが可能です。
ブロックのみで塀を作ると耐久性に少し不安が残りますが、内部に鉄筋やモルタルを入れてブロック同士を1つにつなぎ合わせることによって、かなりの強度を実現することができるようになります。
ブロックのデメリット
視界を完全に遮ることができる反面、ブロック塀の内部にいったん人が入り込んでしまうと防犯面に問題が出てきます。
そのため、ブロックで周囲全てを囲んでしまうのではなく、隙間を少し開けて設置したり他のフェンスなどと組み合わせて塀を作ることも少なくありません。
同様に、ブロックで覆ってしまうと圧迫感が出るだけでなく、風通しが悪くなることによってカビが発生したりすることもあります。
また、業者をしっかりと選ばないと耐久性の弱いブロック塀になってしまうこともあり、地震などで倒れて大きな被害が出る可能性もあります。
ブロック塀は業者に任せるべき
やはり業者に任せるよりも自分でやったほうが安いということで、ブロック塀もDIYでやってしまおうと考える方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、高い塀を設置するのには危険が伴いますし、耐久性などを考えずに建ててしまうと後々大きな事故に発展するケースもあります。
もちろん専門的な技術やスキルを身に付けている方なのであれば問題ないのかもしれませんが、そうでなければ信頼できる業者にお願いしたほうが良いでしょう。
最後に
人気の高いエクステリアの素材について紹介してきましたが、実際に使ってみたいと思える素材はありましたでしょうか。
もちろん他にも様々な建材がありますし、状況に合わせて使い分けたり組み合わせたりするのもよいでしょう。
どのような素材を利用したとしても、基本的に屋外で行われるエクステリアの工事は、できるだけ天気の良い日に行うに越したことはありません。
中にはご自身でできるような場所もありますので、安くエクステリアを設置するために、自分でできるところはやってしまうのもよいかもしれません。
しかし上述したように、業者にきっちり作ってもらった方が後々安心するところもありますので、業者に任せるところと自分でやるところをしっかりと区別して設置するとよいでしょう。