せっかく美しいエクステリアを手に入れたとしても、長期的に放置していると徐々に劣化していきますし、汚れが目立つようになります。
お手入れが面倒だからと放置し続ける方もいらっしゃいますし、なるべくメンテナンスをしなくてもよいエクステリアを選ぶ方も多いのではないでしょうか。
しかし、いくらメンテナンスフリーのエクステリアであったとしても、全く手入れをしなくてもよいというわけではありません。
逆に言えば、普段からきちんと手入れをすることができれば、汚れだけではなく劣化部分の発見も早いですので、それだけ長く使い続けることができるのです。
今回は、エクステリアを長持ちさせるためのメンテナンスについて紹介していきます。
エクステリアとメンテナンス
設置したばかりのエクステリアが美しいのは当たり前ですが、日々のメンテナンスによってその美しさを長期的に維持できるようになります。
それでは、具体的にどのようなメンテナンスをするべきなのでしょうか。
まずは、エクステリアのメンテナンスに対する考え方を確認していきましょう。
日常的なメンテナンス
日常的なメンテナンスとは、基本的には劣化した部分を補修するというようなものではなく、劣化部分を見つけたり汚れた部分ををきれいにするといったものになります。
もう少し具体的に言うと、チリやホコリがたまりやすい部分をきれいに拭いたり、カビが生えそうな部分を清潔に保ったりといった作業を行うことになります。
部屋の中は建物に守られているためすぐに汚れるということはないかもしれませんが、エクステリアは常に雨風にさらされますし、外部からの刺激を受け続けることになります。
もちろん実際に肌に触れたりする機会は少ないですので、多少は汚れていても気にならないと思いますが、それを放置し続けると今度はその汚れが取れなくなってしまうかもしれませんし、見た目が汚くなります。
逆に言えば、汚れを早い段階で処理することによって、エクステリア設置当初の美しさを保ち続けることができるのです。
日常的なメンテナンスは、週に1回、月に2回などの間隔で行うと美しさを長持ちさせることができます。
定期的なメンテナンスが大切
日常的にエクステリアを見ている余裕などない、という方もいらっしゃるかもしれません。
また、月に数回のエクステリアの掃除をしている際に、劣化した部分を見つけるという方もいらっしゃるかもしれません。
例え日常的なお手入れやメンテナンスができなかったとしても、数か月に1回程度のきっちりとした掃除をすることによって、劣化を防ぐことができますし、こびりついた汚れを落とすことができます。
カビなどの汚れが染みついてしまうと、徐々に落ちにくくなってしまいますし、最終的にはそこからエクステリアがダメになってしまう可能性もあります。
早めにメンテナンスを行えばそのような事態を防ぐことができますので、どんなに時間がなかったとしてもエクステリアを守るための定期的なお手入れは欠かさないようにしましょう。
また、年に1回の大掃除の時などには、エクステリア全体をしっかりとクリーニングすることをおすすめいたします。
どのエクステリアをチェックすべきか
特に敷地内にたくさんのエクステリアがあるというご家庭では、それぞれのエクステリアを日々チェックするのが大変だと感じるのではないかと思います。
ここでは、特に見ておくべきエクステリアを紹介していきます。
門まわり
エクステリアは家の顔ですが、門まわりはその中でも重要な役割を果たす部分になります。
特に門が汚れていると来客にも不快な思いをさせることになりますので、他の部分の掃除ができなかったとしても定期的にチェックしておいた方が良い場所といえるでしょう。
門のタイプにもよりますが、長年風雨にさらされる部分は錆が目立つようになるかもしれませんし、開閉がスムーズにいかなくなってしまう可能性もあります。
毎日のように使う部分ですので異常には気づきやすいと思いますが、可動部分が正常に作動するように、定期的に油をさすなどの対策が必要です。
ブロック塀
ブロック塀は家族のプライバシーを守る大切な役割を果たすエクステリアになりますが、放置しておくと倒壊の恐れもあるため定期的にチェックすることをおすすめいたします。
もちろん頑丈な作りになっているため、設置してからしばらくは全く問題ないはずですが、古くからあるブロック塀は基礎が悪くなっていたり、ひび割れなどによって内部の鉄骨が錆付いていたりすることもあります。
特に、ひび割れを発見したら早い段階で補修するようにしましょう。
同様にレンガでできた塀も、レンガの一部が劣化によって外れてしまったり、レンガの隙間から雑草が生えてきたりすることがあります。
定期的にチェックすることでそういった異常に早めに気付くことができるため、結果的にエクステリアを長持ちさせることにつながるのです。
ウッドデッキ
ウッドデッキをはじめとする木材から作られるエクステリアは、雨風に触れ続けることによって劣化が進みます。
もちろん保護塗料を使用して長持ちさせるような対策を取っているはずですが、塗料が剥げてしまうとすぐに悪くなってしまう可能性があります。
定期的にチェックすることで悪くなりそうな部分を早めに見つけることができますし、すぐに対処すれば長持ちさせることができます。
また、塗料を年に1回くらいの間隔で塗り直すことで、美しさを保ち続けることができます。
植栽
エクステリアに植物を取り入れているというご家庭も多いと思いますが、植物によっては害虫の被害を受けやすいようなものも存在します。
もちろん庭中の虫を全て取り除くというのは不可能かもしれませんが、定期的にチェックすることによってエクステリアの衛生状態をよくすることができます。
具体的には、剪定をすることによってそれぞれの木々の状態を把握することができるだけでなく、庭の景観を美しく保ち続けることができます。
剪定とともに害虫予防を行うことによって、安心して庭でアクティビティーを楽しむことができるようになるはずです。
素材別のお手入れ方法
それでは、実際にエクステリアをメンテナンスする際には、どのような方法を取ればよいのでしょうか。
エクステリア別というよりは、使用されている素材別にお手入れのの方法を変える必要があります。
アルミのエクステリア
一般的に、アルミはスチールなどと比べてもさびにくいと言われていますので、頻繁にメンテナンスをしなければならないようなものではありません。
しかし、当然表面に汚れが付着することはありますし、その汚れを長期的に放置しておくとそこから腐食が始まることもあるため、やはりきれいにしておくに越したことがないのです。
基本的には水洗いをすれば汚れは取れてしまいますが、頑固な汚れは中性洗剤を薄めたものとスポンジで綺麗にし、そのあと乾拭きするようにしましょう。
スチールウールをはじめとする硬い素材でこすると表面に傷ができてしまいますし、砂などが付着した状態でこすっても同様に傷ついてしまうため、まずは水で軽く汚れを洗い流してから掃除するようにしましょう。
ステンレスのエクステリア
ステンレスは耐久性に優れた素材になりますが、アルミよりもさびやすいため定期的にチェックしてあげる必要があります。
大気中のすすや鉄などが付着してそこからさびていくことになるのですが、早い段階でその汚れを取り退くことができれば、錆を未然に防いで素材を長持ちさせることができます。
頻繁にお手入れするのであれば、濡らした布で汚れをふき取った後に乾拭きをするだけで問題ありません。
しかし錆が発生している場合は、歯磨き粉などを利用してこすり取ったり、中性洗剤を付けてきれいにふき取ってあげる必要があります。
個人ではどうしようもない汚れもありますので、きれいにしたい場合は専門の業者にお願いしてみるのもよいでしょう。
コンクリートのエクステリア
エクステリアの床部分やブロック塀などをはじめ、コンクリートを利用している外構は多いのではないかと思います。
コンクリートもアルミ同様に頻繁にお手入れする必要のないエクステリアとして知られていますが、ひび割れを起こしたりする可能性はありますので、定期的に掃除することでその異変に早めに気づくことができます。
簡単な汚れは水ですぐに落とすことができますし、こびりついた汚れは酸性洗剤を薄めたものを利用してブラシなどでこすることで綺麗にすることができるはずです。
アクリル樹脂のエクステリア
カーポートの屋根をはじめ様々なエクステリアに利用される素材ですが、頻繁にお手入れする必要はなく、数か月に1回の間隔で掃除をすれば問題ありません。
基本的には中性洗剤を薄めた液体を利用して水洗いするだけで綺麗になるはずですが、設置場所によっては鳥のフンなどが付着していることもあるはずです。
鳥のフンが付着しやすい場合は清掃の頻度を上げることで美しさを保つことが可能ですが、掃除の際には表面が傷つかないように慎重に取り除くようにしましょう。
また、高い場所での作業が必要なこともあるかもしれませんので、ご自身で行うのが大変だと感じたら業者に任せてしまうのも方法の1つです。
木製のエクステリア
木でできているエクステリアは、他のどのエクステリアよりもしっかりとメンテナンスしてあげるようにしましょう。
というのは、木材は人工的なものではなく天然素材になりますので、やはり腐食しやすいですし経年によってひび割れなどが起こりやすいからです。
設置当初はすでに木材を保護する塗料が塗られているはずですが、1年に1回程度の間隔で再塗装することによって、腐食を防ぐことができるはずです。
ご自身で行う場合は、まずは表面の汚れを水などできちんと洗い流して乾燥させ、その上から塗装するようにしましょう。
なお、一度塗装した液体が乾いてから再度重ね塗りを行うことによって、より高い効果を期待することができます。
樹脂のエクステリア言われることが多いですが、表面に付着した汚れを放置しておくと素材の色が変わってしまうこともあります。
汚れが軽い場合は水拭きした後に乾拭きすればすぐにきれいになりますが、なかなか汚れが落ちない場合は中性洗剤を薄めた液体を利用して拭いてみましょう。
業者にお願いするのが最も早い
屋内の掃除はよくするという方であっても、建物の外の掃除はあまりしないというケースは珍しくありません。
そういった方が実際にエクステリアの掃除をやるとなっても、いまいち方法がわからないと悩んでしまう可能性もあります。
そういう時には専門の業者に任せることで、安心してエクステリアをきれいにすることができます。
専門的な道具が必要な場合も
頻繁に掃除をするのであれば汚れもたまりにくいため、ちょっとした作業で簡単にきれいにすることができます。
しかし、例えばエクステリアにタイルを利用している場合は、タイルとタイルの隙間にカビがたまって黒ずんでしまうというようなこともあるのではないでしょうか。
そういったカビを個人の力で綺麗にするのは大変ですが、業者に任せれば高圧洗浄機などを利用してごっそりと取り除いてもらうことができます。
実際に業者にお願いすれば、エクステリアが設置当時のような美しさを取り戻しますので、その後もしばらくは気持ちよく生活を送ることができるはずです。
あまりにも汚れが激しい場合は、全ての清掃を業者に任せてしまいましょう。
放置は避けるべき
掃除方法がよくわからないからといって、付着した汚れを取ることなく放置してしまう方もいらっしゃいます。
しかし、その後も風雨にさらされることによって、汚れがますますひどくなってしまいますし、その汚れた部分から劣化が始まります。
そのまま放置を続けると、自慢のエクステリアが見るも絶えない姿になってしまいますので、やはり早い段階で綺麗にした方が良いのです。
掃除の方法がわからない場合や汚れがどうしても落ちない場合は、プロのメンテナンスサービスを利用するとよいでしょう。
最後に
毎日のようにエクステリアのお手入れをする必要はないかもしれませんし、汚れが目立つときにまとめて掃除をするというのも良いかもしれません。
エクステリアの素材によってお手入れの方法が異なるので、それぞれの素材を理解したうえで適切な方法で綺麗にしてあげるようにしましょう。
屋外の掃除は大変だからあまりしたくない、時間がないからどうしても後回しになってしまうという方は、定期的に専門の業者に清掃を任せてしまうのも方法の1つです。
プロの掃除道具などを利用すれば、エクステリアが設置したばかりのころの状態に生まれ変わりますので、その後も気持ちよく生活を続けることができるのではないでしょうか。