シロアリ駆除はDIYできる?自分でシロアリ駆除する場合の注意点

家庭に住み着く害虫には様々なものがありますが、その中でもシロアリは建物に大きな被害をもたらす駆除すべき害虫の1つです。

しかし、シロアリが一体どこから侵入して具体的にどこにどのような被害をもたらすのかをご存じないという方も多いのではないでしょうか?

同様に、知らず知らずのうちに住宅をシロアリにとって居心地の良い状態に保っているご家庭も存在します。

そこでこの記事ではシロアリの基本的な知識を紹介するとともに、専門のシロアリ駆除業者に依頼した際の料金の相場や注意点などもを紹介していきます。

また、業者ではなく自分でDIYでシロアリを駆除するための方法なども合わせて解説しているので、参考にしていただければと思います。

シロアリ駆除の前に知るべきシロアリについて

敵を倒すにはまず敵を知るというような言葉がありますが、シロアリを駆除するためにはある程度シロアリに対する知識を付けるに越したことはありません。

もちろん専門的な知識を付けるのは難しいですが、最低でもシロアリを寄せ付けないための家づくりができるレベルの知識はつけたいものです。

逆に言えば、知識がなければ現在住んでいる住宅がシロアリに侵されているということも気づきません。

そのため、最初に一般的にシロアリが住みやすい建物の特徴や、シロアリの具体的な被害などを見ていきましょう。

シロアリの侵入口は?

そもそも、シロアリはどのように建物内に侵入してくるのでしょうか。

その侵入経路がはっきりとわかっているのであれば、その対策を取ることも可能です。

空から侵入されるケース

シロアリの中には、巣から飛び立ち空から侵入してくる個体も存在します。

特に春から夏前にかけては、多くのシロアリが行動を開始するため、その時期には空からの侵入にも気を付ける必要があります。

しかし、後述する地中からの侵入に比べると、空から建物内に住み着かれる可能性は少ないです。

ただし、それでも侵入されるリスクがあるということを知っておくことで、対策を取ることができるのではないでしょうか。

地中から侵入されるケース

シロアリが住宅に入り込むパターンで圧倒的に多いのが、地下からの侵入です。

元来、シロアリは山林に住んでおり、その山林の木材を食べて生活を送ってます。

しかし、山を切り取ってそこに家を建てる人間も多く、その建物が木材だった場合は山の木と同じようにシロアリが食べてしまうのです。

そのため、シロアリが住宅に侵入するほとんどは、地下からであるケースが多いのです。

シロアリからすると、自然の木材なのか人間が建てた木材なのかの区別がつかないため、致し方ないことだと考えることもできます。

しかし、大切な家を守るためには、シロアリが建物に使われている木と自然の木とを間違えないようにきちんと対策を取る必要があります。

MEMO

シロアリがどこから侵入するかと知るだけでも色々な対策をすることが可能です。

シロアリが好む家や環境

それでは、シロアリはどのような家を好み、どのような建物に住み着くのでしょうか。

結論を言うと、シロアリが好む環境とは

下記の4つです。

  • 湿気の多い場所
  • 適度な温度を保つ場所
  • 日当たりが悪い場所
  • 風通しの悪い場所
  • になります。

そのため、建物内にこういった場所があると必然的にシロアリが集まりやすくなるのです。

それでは、住宅にそういった環境ができてしまう具体的な例を見ていきましょう。

雨漏りが発生している

老朽化などによって、建物に雨漏りが発生するようなケースもあるでしょう。

ちょっとした雨漏りであれば放置しがちですが、建物内の木材が濡れて水分を多く含むと、その場所がシロアリの格好の住みかとなります。

シロアリは湿気を好むため、特に木材部分が水分にさらされるのは避けるのが望ましいのです。

本格的な雨漏りが発生していなかったとしても、外壁の小さなヒビなどから水分が入り込むことがあるため注意が必要です。

換気口がうまく作用していない

一般的な建物では、建物の基礎部分に換気口が備え付けられており、その換気口によって基礎部分の空気を循環させます。

しかし、この換気口の数が少ない場合、もしくは十分な数を設置していたとしても何かでふさがっているような場合は意味がありません

例えば、換気口のすぐ前に植木鉢を置いて植物が空気の通り道をふさいでいては、基礎部分は空気がこもってしまうのです。

空気がこもると当然湿気が高くなるため、シロアリが好む環境が出来上がってしまいます。

ガーデニングをしていたり、庭に植木などが多い

シロアリは湿度や日陰を好みますが、庭にたくさんの植物があるような住宅ではその双方が確保しやすいです。

きちんと管理されているのであれば問題ないですが、特に植木が放置されているような状態は危険です。

植物が鬱蒼としている環境では、風通しも悪くなり湿気も高くなりがちなので、シロアリが住みやすい環境となってしまいます。

家の周りに自然が多い

自然に囲まれた暮らしに憧れる方も多いですが、実はその自然にはたくさんのシロアリが潜んでいます。

もともとシロアリは山林や森などに住んでいる害虫ですので、その周りに家があるのであればそれだけでシロアリが発生しやすくなります。

もちろん、シロアリにとってその山林や森の方が居心地が良いと感じるのであれば、住宅に侵入することはありません。

しかし、上述したように湿気が多くシロアリのエサとなる物質が多い建物であれば、シロアリが大量に押し寄せます。

MEMO

 

床下に多くシロアリがいるのは上記の4つのポイントをすべてクリアしているからですよ。

シロアリの具体的な被害場所と状況

それでは、シロアリが発生することで、具体的にどのような被害を受けることになるのでしょうか。

木材を食べる虫ですので、やはり建物の中の木材の部分がボロボロになってしまうことが多いです。

水回りに対する被害

建物の中でも、水回りは毎日のように水を使用する場所なので、必然的に湿気がたまりやすくなります。

その中でも特に、バスルームは温かく居心地の良い場所になるため、シロアリにとっては過ごしやすい環境です。

ユニットバスも安心だとは言えませんが、タイル風呂の場合はひび割れの隙間からシロアリが侵入してくることもあります。

そうなると、早めにリフォームする必要ができます。

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畳に対する被害

シロアリに真っ先にやられるのは床下であることが多いですが、和室の場合はその床を越えて畳にまで被害が及ぶこともあります。

畳自体が適度な水分を含んでいることが多いため、シロアリにとってはごちそう以外の何物でもありません。

実際に、洋室と比べると和室の畳部分の方が被害に遭いやすいと言われています。

ウッドデッキに対する被害

人気のエクステリアであるウッドデッキですが、

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木材が土壌部分と直接触れ合うことが多いため、シロアリの被害に遭いやすいです。

もちろん、使用される木材の質によって被害に遭うかどうかは変わってきますし、対策が取れていれば安心です。

しかし、屋外に設置するためどうしても劣化が早いですし、雨にさらされることになるため、シロアリを防ぐには定期的なケアが必要です。

玄関に対する被害

玄関周辺は、外部の虫などの侵入を防ぐためにきちんとタイルやコンクリートで固めているご家庭が多いです。

しかし、それらが劣化して隙間ができると、すぐ下が土壌になっているため、そこからシロアリが侵入します。

また、玄関の扉や枠組み部分が木製の場合はシロアリに食べられますし、横木も被害に遭いやすいです。

MEMO

一度シロアリが侵入してしまうと増えるスピードは格段に早くなります。もし見つかった場合は早めの対策が必要です。

自分でもできる?DIYでのシロアリ駆除方法

シロアリが発生してしまったら、きちんと駆除しなければなりません。

上記で紹介したようなプロの専門家に頼むのが確実ですが、人によっては、発生したシロアリをご自身で駆除してしまうような方もいます。

やはりプロの専門家に頼むのが確実ですが、人によっては、発生したシロアリをご自身で駆除してしまうような方もいます。

実際にプロの業者はシロアリをしっかりと駆逐することができるため、知識を持っている人であればDIYで駆除できないこともありません。

しかし反対に、知識がなければ逆効果になってしまうこともあるため注意が必要です。

ここでは、DIYでシロアリを駆除するための代表的な方法や注意点、メリットなどを見ていきましょう。

注意点

あくまでもDIYが得意な方向けです。あまり得意じゃない方はシロアリ駆除の業者に頼むのをおすすめします。

自分でシロアリを駆除する代表的な方法

DIYでのシロアリ駆除では、大きく

  • バリア工法
  • バリア工法

の2つのどちらかに分かれることが多いです。

なおシロアリ駆除の専門業者にシロアリを撃退する依頼をした場合も、これらのどちらかの方法が使われる可能性が高いです。

それぞれの方法に利点と欠点がありますが、建物の状態によってはできないものもあるため、この2つの方法の特徴を見ていきましょう。

バリア工法の特徴

バリア工法は薬物散布法とも呼ばれ、簡単に言うとシロアリの侵入を薬物の散布によってバリアするという方法です。

シロアリに対して効果的な薬剤を建物の床下や壁の内部に直接散布することで、シロアリを駆除することが可能です。

  • 建物内に既にシロアリの被害が発生している
  • 即効性を求める

場合などにはこのバリア方法がおすすめです。

バリア工法は大きく、土壌に対して行うもの、木材に対して行うものの2つに分けられます。

土壌処理とは?

建物の床下部分の土壌、またはコンクリートに向かって薬物を吹きかけることで、シロアリが地下から侵入するのを防ぎます。

ほとんどのシロアリは、建物の床下から家の中に入ってくるため、その元を断つことでシロアリの被害を未然に防ぐことができるのです。

言葉で言うのは簡単ですが、実際に土壌処理を行うとなると、家の床下にもぐらなければなりません。

床の下は光も入りにくい上、湿気も高く、また非常に狭いため動きが制限されてしまいます。

更に、シロアリにとって害となる薬剤から身を守るために、防毒マスク保護メガネなどの基本的な装備が必要になってきます。

木部処理とは?

こちらは、建物の木材の表面部分に、シロアリを駆除するための薬剤を散布します。

シロアリは木材を好むため、その木材にシロアリの嫌がる薬剤を塗ることによって、シロアリの侵入を防ぐことが可能です。

具体的には、ハケなどを利用して直接塗り込んだり、場合によっては建物の木材部分に穴をあけ、そこから薬物を注入します。

バリア工法のメリットとデメリット

メリット デメリット

・低コストで済むことが多い

・シロアリを早期駆除できる

・床下の腐食も予防できる

・DIYでやるには大掛かりになりがち

・床下に入るために穴を開けなければならない

・防毒マスクなどの装備品が必要

シロアリの駆除をDIYで行う方の中には、できるだけ費用を抑えるために自分でやるという方もいるでしょう。

そういった方には、このバリア工法がおすすめです。

ただし、実際に取り掛かってみると思っていたよりも大変だったと感じる方も多いですし、うまくできないようなケースもあります。

暗い中での作業となるため、実際に床下にもぐる際にはきちんとした装備をそろえ、ある程度の知識をつけておきましょう。

MEMO

バリア工法がおすすめですが、この工法でやるなら費用はかかりますが、シロアリ業者を利用した方がいいでしょう。

ベイト工法の特徴

建物に直接薬物を散布するバリア工法に対し、ベイト工法は対象となる建物の周囲に、ベイト剤と呼ばれる筒を埋め込む方法です。

即効性はありませんが、バリア工法と比べると非常に簡単にできる方法だと言えます。

また、建物に直接薬物を塗ることもないため、特にペットなどを飼っているご家庭にはこちらの方法をおすすめいたします。

ベイト剤はホームセンターなどで普通に売られていますし、購入してきたものをシロアリが発生しそうな場所に設置するだけです。

ベイト剤の効果とは?

ベイト剤は、言ってみればシロアリが好むエサのようなものになりますが、そのエサには駆除剤が入っています。

駆除剤入りのエサを食べたシロアリはすぐに死ぬことはありませんが、そのまま巣に帰ると、駆除剤の効果が他のシロアリにも伝染します。

また、エサを巣に持ち帰ったりすることも多く、それによって多くのシロアリが直接駆除剤を口にすることになるため、巣全体のシロアリを駆除することができるのです。

ベイト工法のメリットとデメリット

メリット デメリット

・巣全体を駆除できる

・薬物が人体やペットに影響しない

・建物に穴をあける必要がない

・即効性がない

・継続的に行うため割高になる

・定期的に確認が必要

メリットの多そうなベイト工法ですが、バリア工法とは異なりエサを持ち帰りじわじわと駆除していくという期間が必要になります。

その効果が現れるまでにはある程度の時間が必要になってくるため、即効性を求めるのであればおすすめできません

また、巣全体のシロアリを駆除できるというメリットはありますが、ベイト剤を定期的にチェックする必要があります。

さらに、必要に応じて継続的にベイト剤を取り換えなければならないため、バリア工法と比べると割高になりがちです。

MEMO

時間がかかりますが、自分でやるならこちらおすすめです。

DIYでシロアリ駆除を行う場合の注意点

DIYでシロアリ駆除を行う場合の注意点

それでは、DIYでシロアリを駆除する際にはどのようなことに注意するのが良いのでしょうか。

注意したいポイントは下記の2つです。

殺虫剤を使用するとその後の処理が大変

DIYでシロアリを駆除しようとしている過程で大量のシロアリを発見したら、びっくりして思わず殺虫剤を使用してしまう方もいます。

ゴキブリを殺虫剤で倒しても、その個体が駆除できるだけでその他のゴキブリに影響がないのと同じで、殺虫剤はその場のシロアリにしか効きません

それだけではなく、周りのシロアリが警戒して散り散りになってしまうリスクがあるため、その後の駆除活動に影響が出ることがあります。

さらに、ゴキブリほど大きくないため殺虫剤を使うとシロアリが張り付いてしまい、羽アリの処理が大変になることが多いのです。

そのため、大量のシロアリ見つけたとしてもパニックにならず、今後のことを見据えた上で放置しましょう。

放置するのが気持ち悪いという方は、掃除機で吸い取ることできれいに駆除できるためおすすめです。

シロアリ駆除に使用する薬物を使い分ける

シロアリを駆除するための薬物は非常に多く出回っており、その数は数百種類に及ぶと言われています。

シロアリの専門家でもない限り、その原材料を比較して的確に薬剤を選ぶのは不可能です。

しかし、シロアリをどのように駆除するかという目的をはっきりとさせることで、自ずと利用する薬物が絞られます。

シロアリを駆除するスピードの違い

早く駆除できるのであれば早い方が良いと考える方がほとんどですが、シロアリの巣全体を駆除するのであれば遅効性薬剤がおすすめです。

すぐにシロアリを倒せるものは、その場のシロアリに対しては非常に高い効果を発揮しますが、その場にいないシロアリに対しては意味がありません。

一方で遅効性のものであれば、その場のシロアリに対して利用してもすぐに死に至らないため、その効果を巣に持ち帰ります。

そして、その巣にいるシロアリ全体に対して効果を発揮するため、女王アリを含む他のアリへの効果を期待することが可能です。

接触性と食性の違い

接触性の薬剤とは、シロアリが体に触れることによって効果が出る薬剤のことです。

一方で、食性の薬剤はシロアリが口にして体内に入ってから効果を発揮する薬剤のことを指します。

一般的には、接触性の薬剤の方が即効性が高く、食性の薬剤は遅効性のものが多いです。

なお接触性の薬剤は、シロアリだけではなく、小さなお子様やペットなど、その建物にする家族にも影響を与えることがあるため注意が必要です。

MEMO

使う薬剤を間違ってしまうとシロアリを上手に駆除できなかったということもあるので注意しましょう。

DIYでシロアリ駆除をする3つのメリット

DIYでシロアリ駆除をする3つのメリット

それでは続いて、DIYでシロアリを駆除する際に発生するメリットを見ていきましょう。

主なメリットは下記の3つです。

業者に頼むよりも費用が安い

シロアリを駆除するためには駆除業者を利用するのが一般的ですが、その費用が高いと考える方も少なくありません。

ご自身でシロアリをきちんと駆除できるのであれば、その業者に頼む費用を安く抑えることが可能です。

利用する業者やサービスの内容によってシロアリ駆除業者に支払うコストは大きく変わりますが、少なくともDIYで行う場合は薬剤の購入費用くらいしかかかりません。

そのため、シロアリ駆除のための費用をできるだけ安く抑えたいというのであれば、ご自身で駆除をしてみるのも良いでしょう。

ただし、後述しますが、きちんと駆除できなければ結局高くつく可能性もあるため注意が必要です。

悪徳業者を利用するリスクがない

シロアリの駆除自体が頻繁に行うようなサービスではないため、シロアリ駆除業者に対する知識がほとんどないという方が多いです。

もちろん大多数の業者は安心して利用できますが、中には悪徳業者と呼ばれる業者が存在するのも事実です。

シロアリを駆除するために様々な業者を比較検討するのが面倒だという方もいますが、事前にきちんと調べなければ悪徳業者を利用してしまうリスクが高まります。

悪徳業者のやり口は様々ですが、高額な費用を請求したり、または駆除を中途半端に行ったりと様々です。

それを考えると、DIYで行えばそもそも悪徳業者を利用することなどないため安心です。

自分のタイミングで実地できる

シロアリを駆除するためには、短くても数時間、長ければ丸1日~数日の時間を費やすことになります。

専門の業者に駆除をお願いする場合は、その業者と連絡を取り合い、都合のよい日をあらかじめ決めてから当日を迎えることになります。

一方で、ご自身での駆除を考えているのであれば、駆除したいと思ったらその当日に気軽に行うことができるのです。

もちろん業者がやったとしてもDIYでやったとしても同じような時間がかかりますし、逆に手際のよい業者と比べると自分でやった方が時間がかかることが多いでしょう。

しかし、業者の都合に合わせて時間を空けたりするのが煩わしいというような場合は、ご自身でやってみることで時間的なメリットを得ることができます。

MEMO

一番のメリットは費用を抑えることができることでしょう。

DIYでシロアリ駆除する3つのデメリット

DIYでシロアリ駆除する3つのデメリット

特に費用の面でのメリットは大きいですが、もちろんDIY駆除によるデメリットも存在します。

シロアリによって駆除方法が異なる

家庭に住み着くシロアリには、実に様々な種類が存在します。

そして、そのシロアリごとに効果的な駆除方法が異なるため、きちんと駆除をするのであればまずはそのシロアリの種類を見極める必要があります。

シロアリのことをしっかりと勉強してすぐに判断できるのであれば別ですが、一般的な方にはこの見極めは非常に難しいです。

例えば、イエシロアリの駆除に効果的な方法をヤマトシロアリに利用したとしても、全く効果がないということはないでしょう。

しかし、シロアリの種類によっては全く効果がなかったり、逆に被害拡大につながってしまうことも考えられるため気を付けなければなりません

全ての巣を見つけるのが困難

専門のシロアリ駆除業者を利用すれば、家庭内の白アリの巣を全て見つけ、元からシロアリを根絶します。

巣を全て取り除かなければシロアリを完全に駆除できたとは言えませんが、DIYで行う場合は巣を完全に発見するのは意外に難しいものです。

全ての巣を見つけるには、上述したようなシロアリの種類の特定以外に、その種のシロアリの習性や生態なども知っておく必要があります。

それと同様に、実際に巣を作っている建物の構造に対する知識も知っておかなければ難しいでしょう。

もちろんある程度の巣を見つけることはできるかもしれませんが、一部の巣を残してしまってはあまり意味がありません。

そして、その全ての巣を見つけるというのは素人には難しいため、この部分は大きなデメリットの1つと言えます。

DIYでシロアリの根絶は難しい

例えば、ゴキブリは1匹見つけたら30匹はいると言われることがありますが、実際に1匹見つけて残りの29匹を全て退治するのは素人には難しいです。

ゴキブリの場合は建物に大きな実害を及ぼすことがないため、ある程度は放置しておいても問題ないかもしれません。

しかし、シロアリは家そのものを破壊しかねないため、駆除をするのであれば徹底的にきちんと駆除する必要があります

シロアリもゴキブリ同様に、目に見える部分のみを駆除すればよいというわけではなく、家全体を調べて1匹も残さず根絶しなければなりません。

しかし、シロアリが好む床下などに入って全てを調べるというのは普通に考えて非常に大変な作業ですし、素人には難しいと言わざるを得ません。

もちろん徹底的に駆除できるという自信があるのであれば問題ないですが、逆に駆除できなければ結局業者を使うことになるため二度手間になってしまいます。

MEMO

DIYですべてのシロアリを駆除するのはとても難しいです。そして駆除できなかったシロアリのせいで被害が拡大する可能性もあることは覚えておきましょう。

DIYでシロアリ駆除をする場合の費用と相場

DIYでシロアリ駆除をする場合の費用と相場

シロアリの駆除を専門の業者にお願いした場合は、やはりそれなりに費用が必要になってきます。

それでは、自分でシロアリを駆除するにあたってはどれくらいの予算を考えておけばよいのでしょうか。

シロアリ駆除に必要な薬剤の相場

上述したように、DIYでシロアリを駆除する際に必要なものは、単純にそのための薬剤のみです。

業者に頼むと必要になってくる作業代金などはかからないため、その部分を大幅に安くすることができるのです。

そのため、薬剤の費用を具体的に見ていきましょう。

バリア工法に必要な費用

上述したように、バリア工法は

  • 土壌処理
  • 木部処理

の2つに分けられます。

それぞれの処理に利用する薬剤は異なりますし、薬剤にも

  • 直接スプレーで散布するもの
  • ハケを利用して塗る液体型のもの
  • 土壌に撒く粒タイプのもの

などなど様々です。

安いものであれば、1つあたり3000円~4000円程度での購入が可能ですが、高いものになると1万円を超すものも存在します。

使い方が簡単なほど安いというわけではなく、例えば液体のように土に染み込ませることでより高い効果を発揮するようなタイプの方が高い傾向にあります。

なお、細かい部分ですが、木材に薬剤を塗りこむような場合は、別に専用のハケなども必要なので一緒に購入しなければなりません。

ベイト工法に必要な費用

ベイト工法にはシロアリの駆除において即効性はないものの、シロアリを根本から退治できる方法として効果的です。

しかし、バリア工法と比べると地中に埋める毒エサはやや高めになっています。

安いものであれば1万円程度から購入することも可能ですが、一般的には毒エサのセットで数万円かかると思っておいたほうが良いでしょう。

薬剤以外に必要な費用

上述したように、液体の薬剤を塗るにはハケのような道具が必要になってきます。

それだけではなく、シロアリを駆除するための毒性のある薬品を利用することになるため、DIYを行う方の身体を保護するためのアイテムは欠かせません。

具体的には

  • 作業服
  • ゴム手袋や軍手
  • 防護メガネ
  • 防毒マスク

などは最低限用意しておいたほうが良いでしょう。

それぞれの購入価格は大したことがないかもしれませんが、全てを揃えようと思ったら1万円くらいは見ておいたほうが良いかもしれません。

なお、既にこれらに変わるようなアイテムを所有されているのであれば、この部分の費用は掛からないため、よりお得にDIY駆除が可能です。

最後に

やろうと思えば、シロアリの駆除をDIYでやってしまうことも可能なのかもしれません。

しかし、それにはシロアリに関する知識だけではなく、利用する薬剤の知識や建物の構造などについても知っておく必要があります。

DIYでやってもシロアリを全て取り除くことができなければ、結局専門のシロアリ駆除業者に任せることになります。

そうなってしまった場合は二度手間ですし、DIYで道具を揃えた分、駆除費用が高くついてしまいます。

業者に頼むとDIYよりも高くなるのは必然ですが、よっぽどの自信があるという方以外は、極力初めから業者に任せることをおおすすめいたします

なお、その際には様々な要素で金額が変わってきますが、対象となる住宅のシロアリ駆除の相場をきちんと出した上で業者を選びましょう。