家を建てる時やリフォームの際などには、エクステリアにこだわりたいという方も多いはずです。

もちろん実際に生活をする内部の空間も重要ですが、外からの見栄えが気になるという方もいらっしゃいます。

エクステリアは、そんな外見を彩る重要な要素の1つとなります。

しかし、やはり生活スペースにお金をかける方が多いため、住宅の外構はできるだけ安く済ませたいという方も少なくありません。

この記事では、エクステリアの設置の単価や、エクステリアを安く設置するためのコツなどを紹介していきます。

エクステリアの価格相場

エクステリアと言っても、ポストのようなホームセンターでご自身で購入して取り付けるだけといった簡易的なものから、業者に設置してもらうしかなさそうなフェンスやカーポートをはじめとする大掛かりなものまで様々です。

当然ポストにかかる費用はフェンスに比べると格安ですし、極端な話、ご自身で箱を取り付ければそれでポストとして活用することも可能です。

エクステリアの価格はわかりにくい

エクステリア設置の価格は、大きく材料費と工事費、人件費などに分けることができます。

わかりやすくポストを例にとってみると、ポストそのものが材料費、ポストを取り付ける費用が工事費、ポストを取り付ける人が人件費にあたります。

簡単なものであればわかりやすく、依頼する方もすっきりするのではないかと思いますが、これが大掛かりなものとなるとこのように簡単にはいきません。

フェンスを取り付ける場合は、まずは家の周りの長さを計ることになります。

長さだけでなく、フェンスの高さによっても必要となる材料の量が変わってきますし、もちろん何を材料とするのかによっても価格が変わってきます。

さらに、大掛かりな工事になればなるほど人が必要になるためその分人件費がかさむことになりますし、重機を利用したり、その他の様々な諸経費がかかってくることもあります。

地面に穴を掘る作業も必要ですので、その土地の状態も関係してくる可能性がありますし、このような様々な要素が絡み合って料金が出されるため、エクステリアの価格は一概には言えないのです。

種類ごとの相場を知ろう

エクステリアをできるだけ安く設置するには、やはり最初にその相場を知ることが大切です。

フェンスや門扉、カーポート、テラス、照明など色々なものがありますが、面積や設置個所などをはっきりと決めればその相場が見えてくるはずですので、まずは複数の業者に見積もりをお願いすることをおすすめいたします。

見積もり価格が極端に高い業者や、反対に安すぎる業者を除けば、ある程度の相場が見えてくるのではないでしょうか。

相場を確認することができれば、そこから削れるところを削ったり値下げを交渉したりすることも可能になってきます。

複数の業者の見つけ方に関しては「エクステリア業者を選ぶ際の比較ポイント!値段だけで決めない方がいい理由」こちらの記事も参考にしてみてください。

エクステリアの価格を落とすコツ

中には、元々の料金を吹っかけてくるような業者も存在しますが、そういった業者は複数の業者に見積もりを出した際に除外することができるはずです。

単価を落とすということは、平均的な料金からさらにどれくらい値下げできるかということです。

それでは、エクステリアの単価を落とすために、どのようなことをすればよいのでしょうか。

材質を安くする

当たり前のことかもしれませんが、質の低いものは質の高いものと比べると安く手に入れることができます。

外構工事の際にも、少し費用が高いと感じたらワンランク下の素材を利用することによって価格を大幅に下げることができるかもしれません。

特にその素材を多く利用するようなエクステリアの場合は、その部分を変えるだけで半額以下になる可能性もあります。

しかし質が下がるということは、その分どこかでデメリットが生じるということに他なりません。

強度が弱くなったり見栄えが悪くなったりと様々ですが、そのデメリットも理解したうえで問題ないのであれば安いものを選ぶとよいでしょう。

また、エクステリアによっては部分的に素材を変えたりすることもできるので、業者と相談してみるのも方法の1つです。

見えない部分はできるだけ安く

例えば家の周りをフェンスで囲うような場合は、隣の家との境界まで見栄えの良いオシャレなエクステリアで固める必要はありません。

もちろん、誰の目にも止まるような正面の門扉やその周辺のフェンスは綺麗にするのもよいですが、普段は誰も気にしないような場所は低価格で質素なものでもよいはずです。

見た目にこだわりたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、いざ作ってみると普段見えないような部分にお金をかけたことを後悔する方も少なくありません。

十分な予算があるのであれば全てのエクステリアの全部分にお金をかけるのもよいでしょう。

しかし、できるだけ安くしたいとお考えなのであれば見えない部分は削れるだけ削ってしまったほうがよいのではないでしょうか。

価格だけで決めるべきではない

安ければ安いほど良いと考える方も多いですが、安かろう悪かろうという言葉の通り、安いものにして失敗してしまったというケースもあります。

単価が安ければ、その時はそれでよいかもしれませんが、後から後悔する可能性があります。

安ければよいというわけではない

例えば、たくさんの業者に見積もりを出した結果、極端に安い業者があったとしましょう。

同じ素材を利用してその値段なのであれば単純に安い業者ということになりますが、外国製の格安製品を使っていたりした場合は、そのエクステリアがすぐに壊れてしまうこともあります。

良い製品を利用してアフターフォローをしっかりした上で安さの限界に挑戦するといった業者であれば問題ないかもしれませんが、トータル費用が極端に安い業者は材料が粗悪であったり、もしくは人件費などを減らして手抜き工事をしていたりといったケースが多いです。

そのため、単純に値段だけを見るのではなく、安いなら安い理由に納得した上でお願いするようにしましょう。

長い目で見たら最初にたくさん払った方が安い?

同じエクステリアであっても、材料を安いものに変えればトータルの費用も下がります。

しかし、その安い材料の耐久性が低かったりした場合、何かの拍子で壊れてしまう可能性がありますし、安い素材のほうが耐用年数も短い傾向にあります。

50万円で30年利用できるものと30万円で15年利用できるものであれば、最初に支払うのは後者のほうが安いと感じますが、最終的には前者のほうが安くなります。

もちろんエクステリアの寿命は日ごろのメンテナンスや使い方次第で延ばすことも可能ですが、最初に支払う余裕があるのであれば、長期的に見てお得な方を選ぶことをおすすめいたします。

お金をかける場所の優先順位を作ろう

一度に複数のエクステリアを設置したい場合、どうしてもトータルのコストが大きくなってしまいます。

まずは理想のエクステリアの見積もりを取ってもらうのが重要ですが、予算を大きく上回る場合はそこからギリギリのラインまで費用を切り詰める必要があります。

そして、その際にする決断が、どこを削るべきかというものです。

絶対に必要なエクステリアから決める

例えば、車を所有していて大事に使いたいという方であれば、カーポートは必須のエクステリアといえるのではないでしょうか。

建物の真ん前に設置する場合は、それなりに広くて立派なものを設けたいと考えている方も少なくないはずです。

そういった場合は、まずはカーポートを優先事項の第一位に入れておきましょう。

意外に重要なのは、隣家との境界部分や門周りです。

隣人とうまく付き合っていくためにもご自身の土地の境界をはっきりさせる必要がありますし、そうすることで土地と土地の間にはっきりと分け目を入れることができるからです。

境界部分と同時に門まわりも作ることになると思いますが、その内部の庭やアプローチはそれらと比べると優先順位が低いといえるでしょう。

後は、家族の趣味に委ねて削ってもよいもの、あったほうが良いものを取捨選択して予算を削っていきましょう。

優先順位の低い部分は?

設置する順番を決めると、必然的に順位が下のエクステリアは予算に合わないため設置しないという結論になってしまいます。

結果的にあってもなくても困らないからどちらでもよいという物であれば問題ありませんが、やっぱり欲しい、こだわりたいという方はどうすればよいのでしょうか。

順位が上位のものの素材を少しずつ安いものに変えたり、見えない部分を安くするといった工夫もできますし、思い切ってご自身で作ってしまうというのも方法の1つです。

それでは、予算が限られている場合のエクステリア設置についても見ていきましょう。

予算が限られている場合の方法

どれだけ切り詰めてもお金が足りないという場合は、DIYでエクステリアを作ってしまうのもよいと思います。

材料費のみで作成可能ですので、最も安くエクステリアを設置する方法と言えます。

簡単なものからやってみよう

どんな工事も、やはりその道のプロにやってもらった方がきれいですし、工事期間も短いはずです。

しかし、例えば市販のポストや表札を購入して取り付ける程度であれば誰でもできると思いますし、その気になれば、それらを一から作ることも可能です。

また、カーポートの床部分をコンクリートで固めたり、アプローチ用にレンガを詰めたりといった作業もコツをつかめばうまくこなすことができるでしょう。

どうしてもきれいにやってもらいたい場所や思い通りに行かない場所、技術的に難しい場所はプロにお願いすべきですが、自分でできるところを自分で作ることで、予算を大きく減らすことができますし、楽しく自分の家を作ることができます

個人の設置で注意が必要なもの

実際にやってみると、エクステリアの工事には専門家でなくても案外できると思えるものが多いのではないかと思います。

しかし中には、後から安全面で不安が残るようなものも存在します。

例えば、ブロックを積んで何らかの塗装を施せばきれいなブロック塀が出来上がりますが、強風などで倒れて建物や歩行者を傷つけると大きなトラブルに発展します。

確かに素人でもできないものではないですが、後々のリスクのことも考慮してプロにやってもらう部分と自分でやる部分を区別するようにするとよいでしょう。

最後に

予算が多い方には関係のない話だったかもしれませんが、できるだけ安くエクステリアを設置したいという方には興味を持ってお読みいただけたのではないかと思います。

結論を言えば、すべて自分で作ることができれば低価格で思い通りのエクステリアを設置することが可能です。

しかし、やはり安全面や見栄えの美しさなどを考慮すると、プロにやってもらった方が良い部分も多いのではないでしょうか。

もちろん予算との兼ね合いもありますが、ご家族で相談して最も納得いく方法でそれぞれのエクステリアの設置法を考えていきましょう。