カーポートの購入を考えていらっしゃる方は、何かと人の家の駐車場が気になってしまうのではないでしょうか。
他人の家のカーポートを見ると、同じ車を止めるスペースでも実に様々な形や色をしているということがお分かりいただけるのではないかと思います。
大切な愛車を守るためのエクステリアですので、その素材やクオリティにはこだわりたいという方も少なくありません。
ただ、いざ自分がカーポートを購入しようとした場合、どんなものにすればいいのかよくわからないと迷ってしまう方も多いようです。
デザインや色などはご自宅に合うものや、所有者のセンスに委ねられることになります。
しかし、カーポートを選ぶ基準はそれだけではなく、屋根に使われている素材や柱など、様々なパーツを1つずつ選択していく必要があるのです。
この記事ではそんなカーポートを選ぶ際のポイントや業者選びのポイントを紹介しております。
これからカーポートの設置を考えている方の参考になれば幸いです。
目次
カーポートの役割と3つのメリット
カーポートは、車を守るための屋根になります。
そのため、カーポートには大切な愛車を守るという役割があり、利用することで様々なメリットが生まれます。
直射日光から車を守る
特に真夏の暑い日などは、車内がサウナ状態になりとてもすぐに運転できるような環境ではありません。
もちろんその車のボディの色によって車内の暑さに多少の変化はありますが、車のエンジンをかけてクーラーをつけても、しばらくは熱がこもります。
直射日光が当たると単純に車内が暑くなるだけではなく、場合によっては
- >ダッシュボードが変形してしまう
- カーナビをはじめとする車内の電子機器に悪影響を与えてしまう
などの可能性が出てくるのです。
カーポートを利用すれば、車内の熱もある程度は防ぐことができますし、何より車に直接当たる日光を防御してくれるので、車を長持ちさせることができます。
屋根に使われる材質によっては、日光の遮断効果に優れたものもあるため、直射日光を避けたい方はそういった素材を選ぶことになります。
車を外部から守る
常に外気にさらされている車体は、駐車する場所によってはすぐに汚れてしまいます。
大気中に含まれる砂をはじめとする様々な物質がボディに付着して窓が汚れてしまうこともありますし、電線や電柱のある場所では鳥のフンに悩まされることもあるのではないでしょうか。
特に鳥のフンは普段見ないようなところに付着しているケースも多く、放置しておくと車体にシミができてしまうなどのリスクがあります。
また、すぐに汚れるため頻繁に洗車しなければならないと悩んでいらっしゃる方も多いです。
カーポートを設置することで、これらの悩みを減らすことが可能です。
もちろん100%なくなるということはありませんが、屋根で車をガードすることによって愛車を大切に保管することができるのです。
乗り降りの際に雨に濡れにくい
カーポートを付ける目的が、「乗車時や降車時に雨に濡れないようにするため」という方も多いのではないでしょうか。
屋根がないと、車に乗るギリギリまで傘を差さなければなりませんし、降りるときにも事前に傘を開いて用意をしなければなりません。
特に雨の多い時期などは毎日のように雨対策をしなければならないため、うんざりだと感じる方も多いはずです。
駐車するスペースに屋根があるだけで、雨に関する問題は解消されます。
荷物が多い日などは、運転席から降りて荷物を後部座席から取り出してから傘をさすこともできますし、雨の日の憂鬱が半減するのではないかと思います。
もちろん横降りの雨などに対応できないケースも多いですが、屋根があるだけで雨の日の乗り降りが楽になるでしょう。
カーポートの柱選びはとても重要。素材に使われる種類の特徴
カーポートと聞くと、どうしても「屋根の方が気になる」という方のほうが多いのではないでしょうか。
しかし、実はその屋根の支えとなる柱選びも重要なポイントの1つになります。
屋根の話をする前に、軽視されがちな柱について見ていきましょう。
柱に使われる素材の種類
柱の素材には金属が使われることが多いですが、まれに木材を使う方もいらっしゃいます。
ここでは、それぞれの素材の特徴の違いを紹介していきます。
アルミの柱の特徴
カーポートを設置する上で最も信頼のおける柱素材として挙げられるのが、アルミになります。
耐久性が強い上、錆びる心配もなく、その上素材も軽いです。
実際に、アルミの柱はその軽さから地震や強風の影響を最も受けにくく、安心して駐車をしておくことができます。
しかし、一般的によく使われているスチール素材と比べると価格が高くなってしまうため、アルミの柱を使用することで設置の費用が高くなってしまいます。
スチールの柱の特徴
カーポートの柱として幅広く利用されているのが、スチール素材です。
鉄は加工しやすいというメリットがありますし、低価格で設置できる強度の高い素材のため、多くのカーポートで利用されています。
しかし、アルミとは異なりスチールは将来的に錆びる心配があります。
サビが発生すると柱の強度が一気に下がってしまい、放置しておくと折れてしまい屋根が崩れ落ちる可能性も出てきます。
もちろんサビに対する対策を打つこともできるため、できるだけコストを抑えたいという方にはこちらをおすすめいたします。
木製の柱の特徴
ご自身でカーポートを設置する方の中には、木材を柱に使用する方もいらっしゃいます。
市販されているカーポートで木材を使ったものはほとんどありませんが、木であればノコギリなどで自由に加工することが可能ですので、カーポートを自分で設置する方には高い人気を誇っています。
しかしアルミや鉄と比べると、木でできている柱は強度の面で不安が残ります。
柱が風雨にさらされて腐ってしまうと崩れてしまうことになるため、事前に防水対策などをする必要があります。
カーポートの屋根でおすすめはポリカーボネート
カーポートを設置する上で最も気になるのが、車を守ってくれる屋根の存在です。
色や素材を少し変えるだけでそのカーポートのイメージもがらりと変わるため、性能と併せてデザインも考えておきたいものです。
車を守るための性能は、主に素材で決められます。
スチールやFRPといった素材もありますが、現在最も利用されており人気の高い素材がポリカーボネートになります。
ポリカーボネートとは?
パッと見ただけでは、恐らくアクリル板とポリカーボネートの違いに気が付かないのではないかと思います。
しかし、強度はアクリル板の20倍あると言われており、弾力性もあるため基本的には滅多に割れることがないため安心して使うことができます。
また、半透明のタイプやほぼ透明のタイプなど、採光加減も自分で選ぶことができるため、ご自身のカーポートのイメージに合ったものを選択することが可能です。
熱をカットするポリカーボネート
ポリカーボネートと言っても様々な種類のものがありますが、熱をカットする性能を持つものは大きく、
- 熱線遮断タイプ
- 熱線吸収タイプ
のものに分けられます。
熱線遮断タイプは直射日光の熱を軽減してくれますし、熱線吸収タイプは屋根で熱を吸収してくれるため、どちらも屋根の下が灼熱になるということはありません。
どちらも完全に熱をなくすというわけではなく、熱を軽減する効果を持つだけですが、それでも日光の真下に車を置いて車内の温度が上昇するのを防ぐことが可能です。
<td熱を吸収
タイプ | メリット |
熱線遮断タイプ | 直射日光の熱を軽減 |
熱線吸収タイプ | 熱を吸収 |
ポリカーボネートのUVカット効果
ポリカーボネートで熱を100%カットするということは難しいのですが、UVは100%カットすることができます。
車内の温度の上昇は避けたいところですが、UVが気になるという女性には嬉しい効果になります。
紫外線の透過率がほぼ0%になるため、ポリカーボネートのカーポートの下では安心して過ごすことができるのではないでしょうか。
その他の屋根材について
ポリカーボネートを中心に紹介してきましたが、もちろん他にも様々な素材があります。
例えば積雪地域にお住まいの方は、重い雪にも耐えられる上、遮熱性にも優れたスチール製の折板屋根が向いています。
また、サビに強いアルミ素材が使われることもありますし、不透明なため汚れが気にならないアルミ樹脂複合屋根なども存在します。
このように、ポリカーボネートにはない良さを持った素材もあるため、それぞれの素材の特徴やデザインなどを考えて選択するとよいでしょう。
カーポート選びの3つのコツ
カーポートは屋根と柱から成り立っていますが、それぞれの特徴や種類をつかむことができましたでしょうか。
それでは、ここからは実際にどのようなカーポートを設置すればよいのかを紹介していきます。
使いやすさは最大のポイント
特に毎日車を運転する方は、車の出し入れが大変だとそれに時間を取られてしまいます。
例えば屋根を左右の柱で支える両側支持タイプのカーポートだと、柱と柱の間隔を広くした方が車庫入れが簡単です。
スペースに余裕がない場合は、左右どちらかの柱のみで屋根を支える片側支持タイプを採用することで使い勝手が良くなります。
また、左右どちらにもつけず、ちょうど車の真後ろに位置する場所に柱を設置する背面支持タイプにすれば、左右の柱がなくて車をスムーズに駐車することができます。
カーポートが守るのは現在の車だけではない
カーポートを設置する際には「現在所有している車を保護するための柱と屋根を選ぼう」という方が多いようです。
しかし、現在は幅や高さなどの小さな車を運転しているかもしれませんが、買い替えの頃には「子供が増えたから大きなサイズの車に変えよう」と考えるケースもあるでしょう。
それに最初に小さな車用のカーポートを設置してしまった場合は
- 柱が短すぎて車が入らない
- 幅が狭すぎて駐車が困難になる
などの可能性も出てきます。
同様に、将来的にお子様が大きくなって車を持つようになったりした場合、カーポートに対して駐車する車が多いという状態になってしまうことも考えられます。
もちろん敷地のスペースの問題もありますが、今後のライフスタイルや家族構成を考慮したうえで、ベストな形のカーポートを選ぶことをおすすめいたします。
スペースが余っているのであれば、車と一緒に自転車やバイクも置けるように余裕を持って作ることも考えてみてはいかがでしょうか。
デザインの考え方
カーポートを設置する際に、デザインを最も重視したいという方もいらっしゃるのではないかと思います。
しかし、デザインだけで設置してしまうと後々後悔するリスクも高まってしまいます。
そのため、まずは使いやすさや必要な台数分のカーポートにするという前提の上、デザインを考えるのがおすすめです。
カーポートを設置するだけでその住宅の外観が、良くも悪くもがらりと変わります。
デザインを考える際には、カーポート単体の見た目だけではなく
- 玄関扉
- フェンス
- 門扉
などとのコーディネートも重要なポイントだと言えるでしょう。
カーポート業者を選ぶ際の3つのポイント
中にはカーポートを自作してしまう方もいらっしゃいますが、一般的にオシャレで高機能なカーポートがほしいとなった場合は、その設置をどこかの業者にお願いするのが普通です。
カーポートをはじめとしたエクステリアの専門業者はたくさんありますので、最後におすすめの選び方のコツをお伝えいたします。
しっかりと話を聞いてくれる
最も重視すべき点は「こちらの意見をしっかりと聞いてそれに近いサービスを提供してくれるか」というポイントです。
相談だけであれば無料で受け付けてくれる業者もありますし、理想のカーポートがいくらくらいになるかという簡単な見積もりを出してくれるところもあります。
業者の中には、一方的に考えを押し付けてこちらの要望が全く通らないといったところもあるようです。
そういった業者にお願いしてしまうと、全く気に入らないカーポートになってしまう可能性もあり、必ず後悔することになります。
愛車を守るためにずっと使っていくものになりますし、帰宅時には必ず目にするものですので、できるだけ理想に近いカーポートを設置するために親身に相談に乗ってくれる業者を選ぶとよいでしょう。
実績を見るべき
例えば、同じエクステリアの専門業者であったとしても
- 外装全体をやっているのか
- カーポートに特化して設置を行っているのか
では実績が全く違います。
パッと見る限りではエクステリア全般を請け負っている業者のほうが規模も大きく、そのためしっかりとしているという錯覚に陥ります。
しかし、実際にはカーポートを専門にやっている業者のほうがカーポートの設置に関する経験は高い可能性がありますし、
過去に様々なケースに対応しているため、こちらのわがままを通した上で質の高いカーポートを作ってくれるかもしれません。
もちろん一概にいうことはできませんが、規模で考えるのではなく、その業者の実績を見て判断することをおすすめいたします。
複数業者に見積もりをとり価格などを確認する
やはり最も気になるのが、カーポートは全部でいくらかかるのか、という点になるのではないかと思います。
それについてはこちらの記事「カーポートの価格相場はいくら?設置費用を安く抑えるための3つのコツ」でも詳しく解説しておりますが、
例えば、リショップナビエクステリアというエクステリア専門のサービスを活用すれば、同時に複数の業者に見積もりを出すことも可能です。
→リショップナビエクステリアの特徴と口コミ・評判。本当におすすめできるのか検証。
リショップナビエクステリアでは専任の担当者も付くので、もしキャンセルなどをする場合もすべてリショップナビエクステリアが行ってくれます。
それに、相談から見積もりまではすべて無料で行うことができるので、ちょっと見積もりをとってみたいという方も利用する価値はあるでしょう。
自分でわざわざ業者を探す手間も省けて、更に優良業者を3社から見積りをとってくれるので、時間が無い方にはピッタリのサービス。
あとは、見積もりの内容を見て決めればいいだけですので。
ただ、見積もりをとった後の注意点として後最も安い業者を選びがちですが、安いのには安いなりの理由があるのかもしれません。
総額のみを見て判断するのではなく、内訳をしっかりと確認して納得できる業者を選んだ方が良いでしょう。
高くてもそれなりに良い素材を利用してアフターサービスもしっかりしているのであれば、安心してお願いできるはずです。
もちろん全く同じサービスなのであれば安いに越したことはありませんが、業者によって値段の差は必ず出てくるため、
その違いはどこにあるのかを見極めつつ利用する業者を選ぶようにすれば失敗は少なくなるのではないでしょう。
もし、心配ならリショップナビエクステリアの担当者に聞くのもいいですしね。
まとめ
住宅の外観に彩りを提供するエクステリアの中でも存在感が強いカーポートは、やはり本来の性能だけでなくデザインにもこだわりたいものです。
住宅そのものと比べると高額なものではないため、いざとなれば設置し直すことも可能です。
しかし、最初の段階で納得のいくものを設置できさえすれば、多少高かったとしても後々の無駄な出費を防ぐことが可能です。
大切な家族の愛車を毎日守ってくれる存在になるため、素材選びやデザイン、住宅との調和、価格などを総合して、最も納得のいく方法を見つけて設置するようにしましょう。