自宅のエクステリアをリフォームする際に、ポストを後回しにする方も多いようです。
確かにフェンスやアプローチなどの大掛かりな工事が必要なエクステリアと比べると、取り付けが簡単なポストは軽視されがちです。
しかし、実はポストにも様々な種類がありますし、取り付ける位置によってその後の生活環境が大きく変わることもあるのです。
ポストの代表的な役割は、郵送物を受け取って、取り出すまでしっかりと保管することです。
しかし、ポスト設置の場所によってプライバシーが守られたり、または生活がしやすくなったりすることもあります。
今回は、そんな奥の深いポストについてみていきましょう。
エクステリアのポストについて
ポストは簡単に設置することのできるエクステリアの1つになりますが、一家に1つ必ず必要な重要なエクステリアではないでしょうか。
どんな家であってもポストは設置する必要がありますし、例え表札がなくてもポストだけはつけているという方もいらっしゃいます。
ポストのデザインについて
ポストと聞くと、郵便局が回収する赤い大きなボックス型のものを想像される方もいらっしゃるかもしれません。
あの大きなポストのように、赤いポストを自宅に設置したいという方もいれば、可愛らしいポストにしたいという方もいらっしゃるでしょう。
現代のポストには様々なタイプがありますし、カラーバリエーションも豊富ですのでどのような住宅であっても上手に合わせることができるはずです。
工事が必要になってくるような玄関や門扉に埋め込むタイプのポストも人気ですが、ホームセンターで購入して置くだけといったお手軽なものまで存在します。
種類が豊富なエクステリアになるため必ずご自宅にぴったりのポストがあるはずですので、様々なポストを見てご自宅に合うものを探してみましょう。
ポストの使い勝手について
ポストは大切な郵送物を受け取って保管する役割を果たしますし、毎日のようにポストにお世話になるというような方もいらっしゃるのではないかと思います。
使用頻度が高い方ほど、ポストの使い勝手を重視する必要があります。
例えば外出が多い方であれば、どこにポストを設置しても帰宅時に覗けばそれでいいですが、自宅にいることが多い方はできるだけ玄関に近い位置に設置したほうが便利だということになります。
しかし、玄関に近すぎると人の気配を家のすぐ近くで感じることになるため、それはそれで嫌だという方も少なくありません。
ここからは、ポストの配置によって変わる使い勝手やメリットなどを紹介していきます。
プライバシー重視のポスト配置
最も人気が高いと言われているポストの配置が、玄関から遠い道路近くに取り付けるタイプになります。
プライバシーを考慮した配置になるため、安心して生活を送ることができます。
ポストを道路付近に設置するメリット
郵便ポストを建物から遠い道路の近くに設置することによって、郵便の配達人をはじめとする赤の他人が私有地に足を踏み入れないというメリットが生まれます。
ポストを建物の近くに設置した場合、配達の人は当然そのポストに郵便物を入れに敷地内に入り込むことになります。
知らない人が敷地に勝手に侵入するのが嫌だと感じる方は多いと思いますので、その場合は道路付近にポストを設置することで安心して生活を送ることができるようになるはずです。
逆に言えば、ポストが敷地の外にあるにもかかわらず、玄関付近で人の気配を感じるということは、不審者が入り込んでいる可能性が高いと判断することもできるようになります。
もちろん塀やフェンスなどがない建物の場合は道路と自宅がギリギリの所に隣接していることも多いですので、必然的に家の近くにポストを設置することになります。
しかし、敷地面積が広く庭や大きなアプローチを所有する家なのであれば、プライバシーの観点から見ても門の外にポストを設置するのが一般的です。
ポストを道路付近に設置するデメリット
道路の近くにポストを取り付けるメリットは大きいですが、一方でデメリットも生じます。
最大のデメリットは、やはり建物との距離が遠いため郵送物を確認しに行くのが面倒になるという点でしょう。
例えば毎朝、新聞が届けられる場合、家から靴を履いてポストまで行くのが億劫になることもあるかもしれません。
天気の良い晴れた日であれば問題ないかもしれませんが、大雨が降っていると傘をさす必要がありますし、寒い時期などは家から出たいとも思わないのではないでしょうか。
また、外出先から帰宅した際にポストを覗く方は多いと思いますが、たくさんの荷物がある場合は一旦家の中に戻って荷物を降ろしてから再度郵便受けに足を運ぶという手間が生じます。
道路わきにポストを設置する方は多いですが、このようなことにわずらわしさを感じる方は建物付近に取り付けたほうが良いかもしれません。
利便性重視のポスト配置
郵便ポストは毎日使うから、できるだけ便利な場所に設置したいという方も多いのではないでしょうか。
玄関の近くに設置することで利便性が高まりますが、その分デメリットも生じます。
ポストを玄関付近に設置するメリット
玄関扉を開けたすぐ横にポストがあることによって、家にいても外出先から戻ってきたときでも、気軽に郵送物を取り出しやすいというメリットが生まれます。
郵便の量が多いという方は、荷物片手に大量の封筒を持って道路付近のポストから自宅に戻るのが大変です。
その点、ポストが玄関の真横にあれば、どんな状態であっても快適に郵便物を受け取ることが可能です。
もう1つのメリットが、雨の日でもぬれずに手紙を受け取れるという点になります。
玄関の近くにポストがないと、雨の日は傘をさして郵便物を取りに行くことになりますが、玄関には当然屋根があると思いますので、同じ屋根の下にポストを設置することで天候を気にすることなくポストにたどり着くことができるのです。
このようなことを考えると、ポストは玄関わきに置くのがベストだと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ポストを玄関付近に設置するデメリット
しかし、当然この配置にもデメリットがあります。
郵送物の配達人は、ポストに手紙や封筒などを入れる必要があります。
玄関わきにポストがある場合は、その配達人は門扉やアプローチを抜けて玄関の前まで入ってくるということになるのです。
特に自宅に手紙などが届く機会が多いというご家庭では、1日に何度も知らない人が自宅敷地内に足を踏み入れることになるため、落ち着いて生活できないと感じるケースもあるようです。
逆に言えば、敷地内に誰が入ろうが特にストレスは感じないという方であれば、利便性を考慮して玄関の近くにポストを設置してしまうのもよいかもしれません。
玄関埋め込み型のポスト
中には、ポストを購入して取り付けるのではなく、玄関部分に埋め込み式で作ってしまうという方もいらっしゃいます。
先ほどの利便性重視のポスト配置と比べてもさらに利便性が高くなるのですが、その分デメリットも大きくなります。
埋め込み式ポストのメリット
玄関先にポストを設置するのと同様に、郵便物を受け取るのが非常に楽ですし、雨の日であっても傘をさすことなく手紙を確認することができます。
さらに、埋め込み式のメリットして挙げられるのが、外気に触れる必要がないですので、寒い日などはポストを覗くために玄関扉を開けて寒い思いをする必要がなくなります。
郵便物を受け取っているところが外から全く見えませんので、極端な話、パジャマであっても裸であっても大丈夫です。
このように、使い勝手のみを追い求めるのであれば、玄関埋め込み式のポストが最も良いといえるのではないでしょうか。
埋め込み式ポストのデメリット
ただし、埋め込み式のポストを手に入れるには、大幅なリフォームが必要になってきます。
家に穴をあけるということになりますので、ポスト用の穴を作ってそれに合わせて郵便受けや玄関を設置する必要が出てきます。
また、家の一部に穴が開いているということは、そこから外部の空気が入り込んだり、反対に家の中の空気が外に漏れていきます。
例えば寒い日に家の中を温めているのに、玄関付近に行くとその穴から外気が入り込んで寒かったり、それが原因で電気代がかさんでしまったりすることもあります。
使い勝手はかなり良いのですが、建物の気密性を考えるとデメリットも大きいということになってしまいます。
ポスト設置の価格について
大掛かりなエクステリアと比べると、ポストの価格やポスト設置の価格は高いものではありません。
しかし、やはり価格が気になるという方も多いようです。
ポスト自体の値段
ポストには様々な種類のものが存在しますが、基本的にはホームセンターなどで売られているものをそのまま利用するという方も多いようです。
もちろん、自宅を建てる際やリフォームの際に、その業者からまとめて購入するということもできますが、現在は通販などでも実に様々な形や色のポストが売られているので、そのように入手するのもよいのではないでしょうか。
例えば、高価な素材でできていたりどこかのブランドが提供するポストだったりした場合は、その分値段も高くなってしまいます。
しかし、一般的なポストはそんなに値の張るものではありませんし、簡易なものであればご自身でも作ることができるため値段を気にする必要はないのではないかと思います。
ポスト設置にかかる費用
例えばスタンド式のポストを玄関扉の横に置くだけなのであれば、設置費用は全く掛からないということになります。
一方で、玄関付近に穴をあけて郵便物を受け取りたいとなった場合は、設置に際して多額の費用がかかることもあります。
ポストの配置は人によって好みがわかれますので、どのように設置するかによって工事費用が変わってくるのです。
例えば門扉や玄関部分をリフォームするのであれば、そのタイミングで埋め込み式のポストを設置してしまうことによって、設置費用をまとめてしまうことも可能です。
最後に
ポストはあって当たり前のエクステリアだと思われている方が多いのではないかと思いますが、このように、設置場所が変わるだけで使い勝手が大きく変わってきます。
郵送物の量やポストを利用する頻度などによってポストの配置の好みは変わってくるのではないでしょうか。
また、ポスト自体の形や大きさ、またはデザインも好みによって変わってくると思いますので、設置前にはできるだけたくさんのポストを見て、ご自宅のエクステリアや建物と良くマッチしたものを見つけることをおすすめいたします。
たかがポストですが、住宅を彩るワンポイントとなる重要な役割も果たしますので、慎重に決めるようにしましょう。